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【work】 ウサギと鴨のぬいぐるみバッグ

過去作ったものを紹介。
今回はウサギと鴨を狩ったような気分のぬいぐるみバッグ。

一見悪ふざけみたいに感じるかもしれないこの商品は、生命を頂くということを現代人はどう考えているのだろうかということを想像しながら、説教臭くならないように、グロテスクにならないようにデフォルメしてデザインした。 対象は大人。

ウサギのぬいぐるみバッグ
鴨のぬいぐるみバッグ

生きるために他の生命を頂いているという考えは日本人の多くが持っているものだと思っていたんですが、どうやらそうでもなくて、生命を奪う行為としてストレートに残酷だと考える人たちが増えてきたなと感じた頃に作ったものだ。 アート的な問題提起の性格を持つ作品とも言える。

鴨のぬいぐるみバッグ
鴨のお腹にはファスナー
ウサギのぬいぐるみバッグ
ウサギもおなかにファスナー

ウサギも鴨も、お腹にファスナーがつけてあって、開けると赤地に白の水玉模様の袋布が見えるようになっている。 表地にはライトグレーのストレッチ素材を使って柔らかい手触りと無機質な印象が共存している。 見た目にグロテスクさを感じないようフラットにデフォルメしたデザインだけど、触ってみると柔らかさの中に生命力を感じることができるんじゃないかと考えた。 袋布はお腹を開いたときに少しの驚きを演出したかったのでこのセレクトになった。

僕は何かを作るときに大抵は楽しさや少しのユーモアを中心とすることが多いのだけど、この作品では前衛的なアプローチをとっていた。 手に取った人に生命について何かを考えてもらうきっかけになると考えたのかもしれない。

さて、次は何を紹介しようかな。

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