【work】 ビスケットみたいなボタン
僕は服飾専門学校卒ということもあり、服を作ったりカスタマイズして楽しむことが多いんです。 カスタマイズの中でボタンを付け替える機会も多いんだけど、ボタンってアンティークをはじめ色々なものがあってとても楽しいんです。
あるとき、何がきっかけだったのか全く覚えてないんだけど、例のごとく自分で作りたい気持ちが湧き上がって
「ボタンがビスケットみたいだったら可愛いなぁ……自分で作ってみよう!」
てなことになっちゃった。
その頃、白いガーゼシャツを愛用していたので、パールホワイトっぽい色の味気ないボタンをビスケットのボタンに替えたくなったのです。
レジンブロックを切削して作った3種類の原型をシリコンで型取りして複製、1つの型で6個いっぺんに複製できる型をつくって少数量産しました。
コートなんかに使える大きめ20mm、ジャケット用の中くらい18mm、シャツにちょうどいい13mmの3種類。
いやー、レジン複製は作品製作用の少量に限りますね! 自分で量産なんてやるもんじゃないです。 そもそも設備が貧弱だからロスが多いんですよね。 きれいに複製できたものもゲート処理して糸通し穴を1つずつ開けてたので、たくさん作って売ればそれだけ作業が増えて大変。 でもビスケットみたいなボタンがたくさん出来てくるのが楽しかったのでしばらく続けました。 パッケージもちゃんとデザインして、買ってくれた人たちも楽しめるように工夫を重ねました。 それにしても、工程と手間暇考えたらこんな値段つけちゃ駄目ですね。 これじゃ売れればどんどん赤字になっちゃうし嫌になるのが目に見えてる。
まぁ、値付は酷かったけど商品はそこそこ良いものができたのと、作ってて楽しかったので、いい思い出になりました。
先日、このボタンの残りが少し出てきたので懐かしくなって書いておくことにしたのです。
インディペンデントなボタン屋さんって、アンティークとかヴィンテージを買い付けてきて販売してる感じのところしか知らないんですが、ちゃんと設備があって工程の管理できるならオリジナルデザインのボタンを作って売るのもなかなか楽しそうです。 僕はもうやらないと思うけど、原型くらいならまた作りたいな。
ここまで書いて、もう1つのボタンのことを思い出したので次の記事で書こう!
サポートしてくれる人が増えると、新しい作品を作る余裕も出てきます。余裕は新たな可能性を見出す機会をもたらしてくれますね。新たな可能性からは今までと違った視点も生まれるかもしれません。