デジタルトランスフォーメーションってなんなの?私たちはこれからどうすればいいの?

コロナ禍によって世の中のあり方が急速に変わってきているという印象はこれを読んでいる皆さんもお感じになっていることと思います。

マスクの着用義務化から始まり、ソーシャルディスタンス、外出自粛とそれに伴う経済環境の変化。人の移動が減ることがこれほど世の中に影響を与えるとは、ほとんどの人は予想だにしなかったことかと思います。

今後Withコロナの時期がもうしばらく続くというような予測もあり、さらに経済が萎縮し続ければ、今のままやり続けても事業の存続が厳しくなってくるというような危機感を抱いている経営者もいらっしゃるかと思います。

そういった状況の中でどのようにしてこの環境の変化に柔軟に適応し、事業を継続させていくのか、これが皆さんの頭を悩ませている喫緊の課題かと思います。

まず大枠としまして、経済産業省から以下のようなデジタルトランスフォーメーション(以下DXと表記)の推進施策が示されています。

ここにある「2025年の崖」とは「複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合に想定される国際競争への遅れや我が国の経済の停滞などを指す。2025年までに予想されるIT人材の引退やサポート終了などによるリスクの高まりなどがこの停滞を引き起こすとされる。」とあります。

ここにはさらに「既存システムのブラックボックス状態を解消しつつ、データ活用ができない場合、DXを実現できないため、市場の変化に対応して、ビジネスモデルを柔軟かつ迅速に変更することができず、デジタル競争の敗者になる。」という厳しめのことが書かれています。

上記のことから、システムの保守サポート人員を企業の変革を担うクリエイティブな人材へと転換して既存システムの技術的負債を解消することで、データ活用が容易にできる環境を構築していき、産業界の変革の一翼を担えるように変わっていくことが、今後5年以内という短期間で求められることになります。

この実現には持っている経営資源をできるだけ有効活用し、効率的に進めていく必要があります。以下の記事にもありますように、大手企業を中心にジョブ型雇用の促進が図られていますが、今後は中小企業においても導入が進んでいくと考えられます。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61782480R20C20A7TCR000/

ところで、私はシステム開発に従事してかなり長くなりますが、IT産業は昔からジョブ型雇用を採用しており、役割もプロジェクトに応じて柔軟に変わってきます。大半がプロジェクトを通じて物事を進めるということもあり、常日頃からPDCAサイクルを回して仕組みの改善や開発メンバーの教育を行なったり、役割を移譲して組織がスケールするような柔軟な運用を行なっております。

では、これまで保守やサポートだけを行なっていた人をDX推進の担当者に任命したとして、それで物事が万事うまくいくかと言いますと、そう単純な話でもなく、もし担当者に経験や素養やあればそのようなこともできるかもしれませんが、一般的にシステムの刷新やそれを担う組織の変革、プロジェクトを進行するための業務フローの導入には広範囲の経験とスキルが求められてきます。またシステムの視点だけでなくビジネス視点で物事を決めていく必要も出てくるかと思います。

そのような組織をできるだけ迅速に構築するにはどうしたらいいのでしょうか?

次回はその辺りについて掘り下げていこうと思います。


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