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即興芝居WS 20220609

今年の3月から
「演者2名で1時間の即興芝居を行なう為のワークショップ 初級編」
を行なっている。
(7月までの5ヶ月間でひとまず終了予定)

折り返しもとうに過ぎたこのタイミングで
ワークショップ(以下WS)の振り返りを備忘録的に
noteに記していく事にした。

ワークショップ受講者だけでなく
即興芝居に興味を持っている人にも何かしらのアレになればこれ幸いである。
以上を前文とし、次回以降この前文は割愛する。


【本日の内容】
◆演者2名で1時間の即興芝居を行なう為のワークショップ初級編season2
◆回数(全15回):10/15回目
◆参加者:♂1 ♀4 計5名
◆宿題:映画『恋愛小説家』を見て面白いと思った箇所をピックアップ


● 前回までのWSで、一つ一つのやり取りを行なう事やCORE(※)を出す事を伝えた。
(※"CORE" = 物語を創作する上で欠かせない4つの要素の頭文字を並べた語。
 C = Character (キャラクター)
 O = Objectives (目的)
 R = Relationship (関係性)
 E = Environment (環境))
これらの要素は開始数分のセットアップの段階である程度明らかにされるのがベターだとぼくは考える。

●COREと同様に重要な概念がPOVである。
「POV」=「Point Of View (視点)」。
目の前の事象や相手役の言動に対して自分がどう感じるかの視点を指す。

●POVがあるからキャラクターが生まれ
キャラクター同士が関わる事で関係性が生まれる。

●ちなみに上記のCOREとPOVの概念は
師・今井純氏から教わったものであり、ぼく自身が創り出したものではない。

●何も決まってない分、
ややもするとカオスになりやすい即興芝居において
COREを設定することで
 ① 役者が演じやすくなる
 ② 観客も見やすくなる
 ③ 肌が綺麗になる
等の利点が生まれる。

●初級編も終盤に迫ってきたこのタイミングにおいて
「これは中級編(もしくは上級編)で伝えようと思っていた事なんだけど…」
というクッション言葉を用いて何かを伝える事が増えた。
これは受講者のステップアップがぼくの想定より早い事を意味する。
本当はもっともったいぶりたい。

●ぼくのWSの大きな特徴として、シナリオ的な視点を入れるところにある。
一つ一つのやりとりを丁寧に行なう事に注力されがちな即興芝居において、俯瞰して物語を見ましょうねという事を推奨している人はあまりいない。
これは「名作映画が世にこんなにもあるんだからこれを教材としないなんてもったいなくね?」というぼくの貧乏性に起因する。映画を超える感動を創る為に映画からパクれるところはパクったろやないかい精神である。
相手役との一つ一つのやり取りを丁寧に行ないつつも、今まさに生まれる物語を俯瞰で見る事ができるようになる。それが狙いだ。

●絵画を描く時、キャンバスにいきなり絵の具を塗りたくる人はいない。その前に下書きの為の構図を決める必要がある。良い絵にする為にはその構図が大事だ。即興芝居をやる人たちは「まぁなるようになるっしょ!」といきなり絵の具を塗りつけ始める人が多い。出たとこ勝負である。
そのやり方では映画を超えるような芝居は創れないと体感したぼくはシナリオ的手法を取り入れる事にした。

●本日のWSでは "クライマックス" の生まれ方を伝えた。

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