"準大手SIer、1兆円クラブへの挑戦:DX時代の成長競争と課題"
皆さんは、SIerを知っていますか?
「System Integration(システムインテグレーション)」の略称です。
システムインテグレーションとは、言わば「システム開発や運用などを請け負う事業またはサービス」を指す言葉で、顧客(クライアント)の要望に応じて、ソフトウェアの設計や運用、コンサルティングに至るまで様々な仕事を請け負うことです。
この事業やサービスを請け負う企業のことを「System Integrator(システムインテグレーター)」、または縮めて「SIer(エスアイヤー)」と呼びます。
近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)需要が急増しており、準大手システムインテグレーター(SIer)が成長戦略に挑んでいます。
野村総合研究所(NRI)とSCSKが2030年までに売上高1兆円の目標を掲げ、競り合っています。
しかし、この目標の達成にはいくつかの難題が立ちはだかります。
1兆円クラブへの挑戦
SIer業界では2000年代後半に"3000億円クラブ"として知られる企業が成長しました。
これらの企業が今度は1兆円クラブを目指して動き出しました。
NRIは既に売上収益7200億円を予想しており、1兆円の実現に向けて確実に収益を伸ばしています。
1兆円クラブの主要プレイヤー
SIer企業は大きく2つに分類され、ハードウェアを持つメーカー系と持たないSI専業企業に分かれます。
NTTデータグループはSI専業の中で最も規模が大きく、売上高で競合を圧倒しています。
他の大手企業にはNRI、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、TIS、SCSKなどが含まれます。
成長の理由と課題
SIer業界全体が成長している理由の1つは、企業がDXへのニーズを増やしていることです。
企業は様々なDXプロジェクトを進行中で、システムのクラウド化、業務プロセスの改善、オンライン接点の強化などが含まれます。
SIer企業はこの需要に応えて成長戦略を展開しています。
ビジネスモデルの転換が課題
しかし、成長の道にはいくつかの課題があります。
その1つが人材不足です。SIer企業は新卒も中途も人材を確保する競争が激化しており、これが売上高の制約となっています。
この問題を解決するために、SIer企業はビジネスモデルを転換し、サービス型ビジネスに移行しようとしています。
サービス型ビジネスへの転換
サービス型ビジネスでは、1つのシステムやプラットフォームを複数のユーザー企業に提供し、利用料を収益とするビジネスモデルです。これにより、技術者の数にとらわれずに顧客を増やすことが可能です。
SIer企業はこの方向に進みつつありますが、既存事業との両立が課題となっています。
この課題を克服し、DX需要に応える準大手SIer企業の競争は激しく、今後の展開が注目されます。
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