いよいよ 僕たちは
自閉症とは何かということを、僕はずっと考えてきました。
「自閉症だから」この言葉は、よく耳にします。
生き辛さを抱えた人が、社会で生きていくのは大変です。でも、それは、自閉症だからという理由だけで、片付けられることばかりではありません。
自閉症ではない人も、それぞれに生き辛さを抱えながら生活しています。
自閉症である人に配慮が必要なら、自閉症でない人にも配慮が必要ではないのか。
配慮が必要な人たちは、時に障害者と呼ばれたり、弱者と呼ばれたりします。
病気の人にも、小さな子どもにも、高齢者にも、それから経済的に困窮している人にも助けがいるのです。
そうなってくると、助けがいらない人を探す方が、難しいのが事実ではないでしょうか。
助けが必要な人を、そのままにしておいてはいけないと、僕も思っています。
成熟した社会とは、どんな人も排除せず、互いに助け合い、全員で一致団結して発展しようとする社会に違いありません。
困った時には、声を上げよう。
それは、決して恥ずかしいことではなく、人として当然の権利なのです。
けれど、気づいてみれば、世の中は、困っている人だらけで、何の問題もなく生きている人を探す方が大変になっています。
莫大なお金と労力と人手がなければ、全員の願いを叶えることは困難です。
どうやって果たすのか。
それが、今、僕たちに突きつけられている現実なのです。
いよいよ僕たちは、権利を主張すると同時に、ひとりひとりが義務を果たさなければいけない時代に突入してしまったのではないでしょうか。
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