からすまゆうき

時々ものを書いています。

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最近の記事

「ダンス・ダンス・ダンス」を読んだ

この文章はエッセイです。 うでパスタさんがYoutubeLive「BiblioTALK de KINOKO Vol.032」で「ダンス・ダンス・ダンス」が村上春樹の中で一番良くできていて好きだというので読んだ。 https://note.com/biblio_kinoko/n/n94f459ff1fa8 その配信の中でうでパスタさんは「ダンス・ダンス・ダンス」が村上春樹の最高到達点であると言っている。なので、僕はその配信を見てすぐに「ダンス・ダンス・ダンス」とそこに至る

    • ブロ解

      知人にブロ解されていた。僕はその知人の絵が好きでフォローしていた。頻繁ではないが、同人作家としてはまあ活力的くらいのペースで本を出していたし、ツイッターでもイラストや漫画を上げていた。尤も、カードゲームやボードゲームのほうに力を入れていたように見える。イベントであった時に漫画の方に力を入れてくれと失礼なことを言ったこともある。 その知人は、以前、去年か一昨年かその前か忘れたがハロウィンでゴミだらけになる渋谷の街に僕はまあ逆張りもなくはないが「そんなのたいしたことねーだろ。自分

      • 沢田研二のダンディズム

        僕が沢田研二で初めて聴いたCDは『沢田研二 ベスト・ヒット Royal Straight Flush SPECIAL』という、ワインボトルをジャケットにあしらったベスト盤。当時中学生だった僕は「全部がいい曲だ!」と思ったのを憶えている。ラジオで聴き憶えのある曲もあったし、そうでない曲も全部いい!と思って聴いた。全部が素直にかっこいいと思った。唯一知っていた「TOKIO」はこのアルバムでは浮いているんだなというのもわかった。今思えば、アルバムジャケットいかにもやっつけのベスト盤

        • 次はあなたの番

          『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会TVアニメ2期』第13話「響け!ときめき――。」で高咲侑(ビルドゥングスロマンとして見た時の、このアニメの主人公は高咲侑だ)がテレビの前の視聴者に語りかけるセリフだ。 放送当時、このセリフに動揺したオタクがいたことが僕には意外であった。僕は、ラブライブ!シリーズは最初から今までこのメッセージを放っていると思っていたから。だけど、動揺したオタクがいたということは、僕が勝手に見出していただけなのかもしれない。 『ラブライブ!』の主

        「ダンス・ダンス・ダンス」を読んだ

          スクールアイドルってなに?

          『Link!Like!ラブライブ!』活動記録第12話「期待はおもい!」読みましたか?よかったですね?よかったです。蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブにもまんまとハマりかけています。いや、すでにハマってるんですが……。 さて、メインストーリーの12話が公開されましたね。本稿では僕が個人的に気になってるふたつの点に12話が触れていたので、それについて書きます。 ひとつ目はラブライブ(という大会)に出る理由、ふたつ目はなぜスクールアイドルをやるのかという点。 まずひとつ目について

          スクールアイドルってなに?

          ライブで最前中央だった

          「田村ゆかり LOVE ♡ LIVE 2023 *with me?*」岩手公演に参加した。 田村ゆかりは今一番精力的にライブをしています。「ツアーなんていつまで続けられるかわからない。10年後はディナーショーとかやってるかも」と、正確な文言は憶えていないが確かそのようなことを10年以上前に言っていたと記憶していますが、今回のツアーは全国28公演で、過去最多公演数です。もちろんファンとしては嬉しい限り。毎年ツアーをして欲しいな〜などと無責任に思います。 さて、今回わざわざブ

          ライブで最前中央だった

          言葉、嫌すぎる

          僕は実は言葉に拘泥していて、言葉は正しく使わねばと思っている。なので意味のわからない言葉は使わない。わからないので。 言葉って難しくて、例えば僕は社会学とか哲学とか法学、つまり社会科学だ。に憧れてて適当にカントとかソシュールとかデリダとかラカンとか読んでみたりするが、マトモに勉強してないから読めないってわけ。で、わからない単語を辞書とか、今ならインターネットで検索して調べたりするが、意味はわかってもその単語が実際どういう文脈で使われるのかとかがわからないので、うーんこれはわ

          言葉、嫌すぎる

          接客、やってらんね〜

          接客業は離職率が高いとよく言う。飲食のバイトをするまでは、クレーマーに理不尽に怒られたりしたら嫌だろうなと思っていた。もちろんそれも嫌だが、個人的には別の観点があって、日々の接客の小さなストレスが耐えられなくなるのである。 日々の小さなストレスとは何か。それは「レシートです」と渡しても受け取らないばかりか「要らないに決まってるだろ?」みたいな顔をされるとか、「要らね」とか生意気な口をきかれるとか、そういうことである。そういった店員は対等ではなく、かしずく存在だと思ってるよう

          接客、やってらんね〜

          僕ラブ38の漫画

          前日のライブの様子を気合いで書き上げた漫画です。こっそり読んでください。

          僕ラブ38の漫画

          「スクールアイドルミュージカル」を観た

          2023年8月4日(金)に日本青年館ホールで「スクールアイドルミュージカル」を観ました。2022年12月の新国立劇場での初演も観ているので、僕にとっては2度目の鑑賞だ。最初の感想は「これは『ラブライブ!』だ!!」というものだったが、再度観たことでその辺がどう『ラブライブ!』だと思ったかを書くこととする。あと普通に感想も書きます。 いちおうあらすじを引用する。 さて、僕がこれは『ラブライブ!』だと思ったところの最たるものは、やはりルリカがスクールアイドルに出会って、自分もや

          「スクールアイドルミュージカル」を観た

          『ラブライブ!スーパースター!!』2期はいけなかったのか

          ラブライブ!スーパースター!!2期は何がいけなかったのか https://note.com/hiroisekai_/n/n3d033173faf3 昨年の10月24日に書かれたブログへ対する反論をしようと思っていて、これだけ時間が経ってしまいました。 僕はこのブログがリツイートで回ってきて即座に「こなくそ!反論したろ!」と思って読んだのですが、ポイントポイントは全く同意でやや拍子抜けしてしまいました。 僕が特に同意したのは各キャラクターの描写が薄っぺらいことで、とくにク

          『ラブライブ!スーパースター!!』2期はいけなかったのか

          槇原敬之「どうしようもない僕に天使が降りてきた」について。

          「間違っているなら指摘いただきたいが、彼女が大事にしていた前の彼のくれた目覚まし時計が気に入らなくてある日壊してしまって、出ていった彼女を見つけたら"「愛を勘違いしないでください」"なんて言われてるんじゃない。"「本当は探してほしい」"って男の勘違いじゃないの。」 16:11・2022/5/23 「最後のさ、"帰ったら部屋の掃除は/僕が全部やるから""一緒に帰ろう"ってのも当たり前だし"君が両手をそらに上げて/目覚まし時計は飛んでいった/まるで誰かを見送るように/そっと微笑

          槇原敬之「どうしようもない僕に天使が降りてきた」について。

          お台場/虹ヶ咲

          『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の舞台はお台場だ。 ご存知の通り、お台場は埋立地であり、町の歴史が浅い。個人商店ではなくチェーン店があり、ショッピングモールとマンションがある。町がテーマパークのようだ。 だからなんだ、と言われようか。僕にはそれが大変不自然に思える。また、ショッピングモールも、それぞれのディベロッパーが手掛けた他のショッピングモールと代替可能に思え、ワクワクするイメージとは裏腹になんとも軽薄な印象を持ってしまう。 お台場一丁目商店街を、ヴ

          お台場/虹ヶ咲

          音楽のカバー曲とテキストの漫画化

          僕はカバー曲というものをほとんど評価してなくて、だからなんなんですか?と思っている。好きな歌手やバンドが僕の好きな曲を演ったらそりゃ少しは嬉しいけど、でもオリジナルをやって欲しい。同じ理由でオーケストラやジャズミュージシャンもほとんど評価してない。演奏家に対するリスペクトがほとんどない。ひどい話だ。僕自身は演奏できないので演奏出来る人はすごいなぁと思うけど、それはそれとして作曲してないでしょ?じゃあ聴かないみたいになる。知り合いでもないし。 つまりなんだ、演奏した曲を創作物み

          音楽のカバー曲とテキストの漫画化

          遠野探訪

          妖怪のたぐいが好きであれば、遠野に興味を持つのは当然のことだ。水木しげるの妖怪図鑑程度は世の男の子が当然必ず読んでいるので、なんということはないが「ゲゲゲの鬼太郎」の全集を小学生の時に古本屋で揃えたとなると、少し深入りしている。更に柳田國男の読者となれば遠野に行かない手はない。 というわけで遠野に行ってきたのだが、実はこれはオマケである。メインはインターネットで知り合った人に会うためだ。その人とは熊木ちゅんさん。ギラギラ・ビガビガした色塗りが特徴のギャグ漫画を描く。彼が岩手

          因果、やめて

          物語を求めることをやめられないかと思うことがある。この場合、例えば陰謀論や宗教など、無意味であるか悪質な物語のことだ。 僕が思う物語は、因果だ。例えば「コーラは骨を溶かす」とか「不幸なのは冥王星の生まれだから」とか「アレルギーは清潔すぎるから免疫が暴走している」とか「イライラしやすいのは電磁波が悪い」とか。結果があって、それを説明するために理由が作られる。最初のコーラの例は原因が書いてないが、コーラに対する漠たる不安があって、骨を溶かすという物語が要請されたと思う。余談だが

          因果、やめて