国家・国力の衰退①

 構造的なことを言うと、これが保守政権、特に安倍政権が長く目指してきた「学校教育・教員潰し」の成果の表れだと思います。私はずっと、保守政権は日本という国を衰退・滅亡に導いていくどこかの回し者ではないかと疑って、確信めいたものを感じてきました。

 昨日も、小学校の教員をしている20代の若者と話をしましたが、新人どころかベテラン教員も疲弊し病んで次々に退職しています。校長など管理職の話題で、教育者どころか社会人としてまともだなと感じる人の割合が1~2割を割り込んで久しいです。あらゆる点で、国家の根幹である教育が崩壊している、という認識を持たざるをえません。

 いじめも不登校もブラック校則も指導死もずっと放置されてきました。細々とした子どもや保護者、教員、弁護士の訴えのみで、本気で解決しようとした政治家も行政も学者もマスメディアもないと思います。

 具体的なことを言うと、採用をいじくるのは対処療法としては仕方ないのかもしれませんが、それよりも、採用した後インターンとして十分なOJTの期間をつくって、助言を受けながら様々な実践的な経験を積ませた後、担任を持たせるなどの業務につかせることが必要だと思います。教員を十分な時間とお金と人を用いて、じっくり育てる発想が必要です。

 そのためには、抜本的な改革が必要です。とにかく教員を増やし、書類作成、研修、会議など不必要な業務を極力減らし、部活動など教師の働き方を改めたり、スーパービジョンのシステムを作ったり、山ほどすることはあると思います。

 明治維新から150年、とうの昔にお払い箱にしなければならないさび付いた富国強兵、エリート官僚と一兵卒工場労働者を作るポンコツシステムを、神棚に崇めるように後生大事に使う発想を改めなければ始まらないと思います。

 政治家はレベルが低俗すぎて論外だし、行政も劣化の一途だし、マスメディアは腐っているし、論じられる評論家・学者もいないし、国家が劣弱になって、衰退していくのをまざまざと見せられる深い悲哀を感じてしまいます。


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