ヒゲリン

『子どもの心によりそうメソッド 』マガジンは、子どもと関わるための具体的な方法や考え方…

ヒゲリン

『子どもの心によりそうメソッド 』マガジンは、子どもと関わるための具体的な方法や考え方を様々な角度からあれこれ豊富に語ります。子どもを中心にバラエティーに富んだ読み物がいっぱいです。『考え方の道具箱(TOOLBOX)』『悪そうの日々(WILDNESS DAYS)』『鴻巣山の小径』

マガジン

  • MY FAVORITE SONGS(私は音楽でできている)

    私にとって音楽はずっと、こころの擦り傷や切り傷によく効く軟膏のような存在でした。多くはもう人々から忘れられた歌(音楽)について、かすかな記憶をたどり、調べたりしながら綴ります。

  • 鴻巣山の小径

    鴻巣山のふもとに潜むヒゲリンの、日常生活で感じたこと考えたこと

  • 爺(ジジイ)放談

    マクロからミクロまで、右から左まで、縄文から令和まで、雑多のことを勝手にしゃべります。辛口になるかもしれませんが、七味からタバスコ程度です。時にはハバネロも登場するかもしれません。

  • 考え方の道具箱(TOOLBOX)

    ヒゲリンが若い時分から、ものごとを捉えるときに使ってきた道具(TOOL)としての考え方や理屈を紹介します。中核になるのはユング心理学、シュタイナー、そして児童福祉や教育の実践者の講演や書物からの学びがベースになっています。でも、本を読んでも、ヒゲリンの頭では難しい理論は理解できないので、うわべをなぞっただけで、抽象的な話はできません。日常どこかで出会いそうなことを捉える具体的なヒントになると思います。

  • 鼎(かなえ)

    古伊万里ならぬ、古ヒゲリンのがらくた文。1980年の骨董品から、ヒゲリンがあちこちに書いた原稿を積んでおります。よっぽどお暇な方、どうぞ。

最近の記事

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122 Judy Collins ☆ Both Sides Now

【MY FAVORITE SONGS 122(私は音楽でできている)】  子どもや若者を描いた映画が好物です。いや若い時分は大好物でした。特に最近はコロナ下もあって、なかなか映画館に足が向きません。しかし、まん延防止がいつ緊急事態に変わるか分からないので、是非観に行かなければと思って行ったのが、『Coda あいのうた』です。  サンダンス映画祭でグランプリをとって、アカデミー賞も有力と聞いて、『ラ・ラ・ランド』を観る前のときのような期待感ワクワク感がありました。『ラ・ラ・ランド』のようなミュージカル大作という感じでもなかったし、私が1番好きな少年少女のビルドゥングスロマン色も濃くなかったのですが、とても良い映画でした。  主人公のルビーが、念願のバークリー音楽院の歌唱試験で歌うのが、ジョニ・ミッチェルさんの『青春の光と影』です。これがいいんです。涙がポロポロこぼれました。私にとっての『青春の光と影』は、小学校の頃(1967年)ラジオから聞こえてくるジュディ・コリンズさんの透きとおった歌声です。何だかその頃『青春』という言葉に憧れた気分が甦ってきて、舞台に立つルビーの姿と重なってしまったのかもしれません。  関係ないのですが、クロスビー・スティルス&ナッシュが歌っている『青い眼のジュディ』のジュディとは、ジュディ・コリンズさんのことだそうです。ジュディさんにふられたスティーヴン・スティルスさんが、傷心を癒すためか腹いせか分かりませんが、想いを込めた歌にします。それがあのWoodstockでの有名な3人の美しいコーラスになるのです。それも遠い昔のことですね。

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      121  Michael Jackson ☆ Heal the World

      【MY FAVORITE SONGS 123(私は音楽でできている)】  ときどきくたびれて覗かないときもありますが、私は毎日ウクライナ戦争にまつわる様々なニュースや情報に触れるようにしています。戦争を直視することなしに、戦争のない世の中を創造することはできないように思うからです。  世界平和の実現は、夢や幻想かもしれませんが、未来は平和にになってほしいと思い、子どもたちが住む未来の社会は平穏で豊かであってほしいと願うことは、私なんかには至極当たり前の感覚のように思います。しかし、コロナとウクライナ戦争に襲撃された現在の日本の社会では「平和」を考えたり語ったりすることが、どことなく憚られるような空気が漂っているような気がします。  かつてマイケル・ジャクソンさんは、そういう人々の思いを歌にして世界中に届けてくれました。1985年の「We Are The World」に続いて、この「Heal the World 」は1991年にリリースされています。もう30年以上前になりますね。世界中の人がみんなで歌って、少しずつ気持ちを合わせたり寄せたりして、夢や幻想である「平和」を、少しでも形あるものに変えようとしたように思います。あるべき未来、望むべき世界をみんなが思い描くことによって、厳しい現実と向き合っていけるのではないかと思います。  21世紀に入り2001年の911以降、スパイラルのように歴史のゆり戻しが起きて、偏狭なナショナリズムの暗雲が世界を覆ってきたように思います。特に2009年にマイケル・ジャクソンさんが亡くなってからは、暗雲を振り払ってくれる歌を歌ってくれる人がいなくなって、みんなでの歌、みんなで合唱すること、平和を願うことが、できなくなって、歌を忘れたカナリヤになってしまったように感じます。歌は人間にとって最もプリミティブでパワフルな営為だと思います。そしてその歌を極めて理性的に方向、平和を希求するという、極めて理性的な方向にリードしたマイケル・ジャクソンさんのようなあり方が、どんな形でもよいので、復活してほしいと願うものです。

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        120 青い山脈 ☆ 藤山一郎・奈良光枝

        【MY FAVORITE SONGS 120(私は音楽でできている)】  戦後たくさんの青春小説を著わした石坂洋次郎さんの『青い山脈』をもとにした大ヒット曲です。石坂洋次郎さんには『若い人』『石中先生行状記』『陽のあたる坂道』『あいつと私』『光る海』などの代表作があって映画化されたものも多いです。『青い山脈』の映画も5回(1949年、1957年、1963年、1975年、1988年)も制作されています。いかに世代をこえて幅広い人気があったか分かります。  私は石坂洋次郎さんの小説は結構読みましたし、映画はテレビで見たくらいでしたけれども、作品を通じて、この戦後の昭和20年代の時代の空気感を、追体験するような気分でした。何か『健全な若者』を絵にかいたようなちょっと現実から距離があるような世界のような気がしないでもありませんでしたが、それは戦前の暗い世相を反面教師としたような、自由闊達な青春を石坂さんが描きたかったのではないかと思います。  いまとは違う歌唱法ですが、藤山一郎さんの歌声は、いろんなものをつつみ込む柔らかさがあるように思います。それはおそらく、きっと、戦中戦後の険しい山々、荒々しい波濤を越えてきた心身から発せられる柔らかさだったのではないかと想像されます。

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          119 Louis Armstrong ☆ What A Wonderful World

          【MY FAVORITE SONGS 119(私は音楽でできている)】  「What A Wonderful World」のように、生きることそのものを寿ぐ歌が、かつてはたくさんあったように思います。裏返せば、いまよりももっと激しい人種差別や貧困、戦争といったものが身近にあったのかもしれません。しかし同時に、それを社会全体で共有する感覚、同じように悲しみや怒りや痛みを感じる共通の土台のようなものがあったのだとも思うのです。  ルイ・アームストロングさんは、同じ黒人から「アンクル・トム」と揶揄されたりもしたそうです。「アンクル・トム」という呼び名は、白人に媚びへつらって保身に励んだ黒人に仲間からにつけた蔑称です。社会には大きな亀裂や溝があって、引き裂かれたような日々の中で今日を生き延びなければならなかった人々は、たとえアーティストであっても、スターであっても同じ悲しみや痛みを抱えて生きていたのだと思います。  だからこそ、ルイ・アームストロングさんの歌や演奏には、全世界の多くの人々を癒し、鎮魂するような力があったように思います。 【映像は、ロビン・ウィリアムスの映画『Good Morning Vietnam 1988』】

        122 Judy Collins ☆ Both Sides Now

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        • MY FAVORITE SONGS(私は音楽でできている)
          119本
        • 鴻巣山の小径
          10本
        • 爺(ジジイ)放談
          7本
        • 考え方の道具箱(TOOLBOX)
          12本
          ¥200
        • 鼎(かなえ)
          4本
        • おせっかいワーカーになろう
          31本

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          118 中村あゆみ ☆ 翼の折れたエンジェル

          【MY FAVORITE SONGS 118(私は音楽でできている)】  「翼の折れたエンジェル」は、日清カップヌードルのCM「ハングリアン民族」として世の中により知られるようになったと思います。調べたら1985年にEPレコードで発売されて、1988年にCDで再発売されています。ちょうどレコードからCDに変わっていく時代だったことを物語っていますね。総計50万枚を売り上げて、Youtubeの再生回数は、現時点で1300万回を数えている中村あゆみさんの最大のヒット曲であると同時に、たくさんの人に愛され続けている名曲だと思います。  80年代のヒリヒリするような、特に若い人の気持ちを捉えたように思います。いまもきっと同じような気持ちを抱いているティーネイジャーはいると思うし、実際にアクティングアウトする子もたくさんいると思いますが、社会全体の共感、そのまま時代の共感を得られたのはやっぱり80年代だったように思います。何か切なくてはじけるようなパワーを感じた時代を象徴する曲だったように思います。  調べたら、明大中野高校時代の同級生には、シブがき隊、少年隊、石川秀美、奥居香、パパイヤ鈴木、三田寛子がいたそうです。何か束になっていたんだなと思いますね。それぞれカラーが違いますが、元気さやエネルギーを感じます。きっと刺激し合って、化学変化を起こして、弾けていったのではないでしょうか。

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          117 Marilyn Monroe ☆ River Of No Return

           【MY FAVORITE SONGS 117(私は音楽でできている)】  マリリン・モンローさんは1950年代のハリウッドの大スターです。ジョー・ディマジオさんとの新婚旅行に日本に来られた際に福岡にも立ち寄られて、当時博多区中洲にあったロイヤル(現花の木)で食事されたことは、(私はまだ生まれていませんが)福岡市民のちょっとした自慢だったそうです。  彼女の人生は36歳とあまりにも短く、私の人生とは6年ほどしか重なっていませんが、私が小学生の時に思い描いた「大人のきれいな女優さん」というイメージは、私の年齢が追い越しても、たくさんの作品や伝記資料にふれても、ずっと変わりません。不思議な感覚です。ですから、お色気が前面に出るような出演が多くても、セックスシンボルと呼ばれたような感じは、私の中にはありません。  確か映画館で見たのはリバイバルで特集された『お熱いのがお好き』だけで、後は日曜洋画劇場などテレビでした。それでだと思いますが、マリリン・モンローさんのことを思うと、なぜだか淀川長治さんが首を横に振りながら「きれいですね~」という場面が甦ってきます。存在が時代を象徴するような女優さんで、本当のスターだったように思います。  後に伝記やドキュメンタリーに触れて、彼女が如何に知性的であったか、時代と戦ったかを知りました。  私の好きな彼女の言葉  「ルールを全部守っていたら、どこにも辿り着けないわ」1953年

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          116 弘田三枝子 ☆ 砂に消えた涙

          【MY FAVORITE SONGS 116(私は音楽でできている)】  前回の東京オリンピックが開かれた1964年のヒット曲です。原曲はイタリアの人気歌手ミーナ・マッツィーニさんの歌です。小学3年生だった私は、おそらくラジオ(もしかしたらテレビの歌番組だったかも)から聞こえてきた弘田三枝子さんのパワーボイスに突然雷に打たれたようにやられてしまいました。何とか歌詞をメモしようとしたりしました。その頃から、お調子者のおバカだったのです。  弘田三枝子さんにはたくさんのカヴァーのヒット曲があります。「子供ぢゃないの」「すてきな16才」「ヴァケーション」「渚のデイト」「悲しきハート」「夢みるシャンソン人形」などがありますが、私なんかには、どれもどれも原曲を凌ぐ力のある作品だと思います。みんな大好きですね。  戦後のポップス系の歌手の定番だった、苦労を重ねながら進駐軍キャンプで活躍して10代前半でデビューしていった話や、海外でも活躍したことなどは、私にとっては大切な彼女のエピソードなのですが、2020年コロナ下亡くなられたことは、とても静かに寂しいことでした。なぜならば、彼女の存在がこの日本社会であまりにも薄い存在になってしまった、と感じたからです。

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          115 Franck Pourcel / Mr.Lonely(JET STREAM:城達也)

           【MY FAVORITE SONGS 115(私は音楽でできている)】  ボビー・ヴィントンさんの時に続いて「ミスター・ロンリー」2回目の登場です。私はレターメンさんがカヴァーしたことで親しみましたが、ミスターロンリーと言えば、やっぱりフランク・プゥルセル・グランド・オーケストラの演奏でしょう。ヴァイオリンの泣きたくなるような澄み切った音色が、心の憂さをすべて運び去ってくれる気持ちにさせてくれます。  そしてこの曲は、私にとって城達也さんの東京FMの番組「JET STREAM(夜間飛行)」と不可分でした。特に20代の頃、深夜仕事に疲れて聞くでもなく流していたラジオから、静かに静かに流れてくるこの曲と城達也さんのハンサムな語りは、スペシャルな時空間を醸し出してくれました。下戸なプアーな私にも高級ホテルの屋上ラウンジバーで、お酒を楽しんでいるようなビジョンや、海外のリゾート地に向かう機上にあるような妄想に浸らせてくれました。  ああ、飛行機に乗ってどこかに行きたい。かつてずっと憧れた気持ちが、そしてコロナから解放されて、自由に旅に出たいいまの切実な気持ちが、この曲に昇華される気がします。

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          114 Jake Shimabukuro ☆ Hula Girl

           【MY FAVORITE SONGS 114(私は音楽でできている)】  フラガールを聞くと、なぜか涙がこぼれてしまいます。ジェイク・シマブクロさんの哀愁のこもったウクレレは、どこか遠い海の向こうからやってくるような不思議な感覚になります。胸を鷲づかみにされる切ない切ない気持ちになります。  それは、やっぱりジェイク・シマブクロさんの演奏の奥に映画『フラガール』が見えるからだろうと思います。静ちゃんが蒼井優さんが、そして脇を固める名優の方々がすばらしくて、文句なしのエンタテイメントでした。  そして、そのまた奥に本当に現実の厳しさと粘り強く闘ってきた福島県いわき市の人々の歴史の重みがあるからだろうと思います。スパリゾートハワイアンズ(常磐ハワイアンセンター)が震災も乗り越え、コロナにも負けずにいてほしい、こころからそう願うのです。

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          113 Bud Powell ☆ Cleopatra's Dream

           【MY FAVORITE SONGS 113(私は音楽でできている)】  ジャズピアニストのバド・パウエルさんは、以前にも書いた喫茶「シャローム」のマスターから教えてもらって聞き始めました。聞いたのはLPアルバム3~4枚でしたが、好きでしたね。  バド・パウエルさんの演奏には、独特の空気感があってグッと惹きこまれるものがあります。主に1950~1960年代に活躍されたので、当然同時代に生やテレビなんかで演奏にふれるチャンスはなかったのですが、きっと演奏会場にいたら、お腹の中から痺れるような感覚になったのではないかと想像します。  彼の演奏はよく「鬼気迫る」と評されたりします。薬物やアルコールの中毒、精神疾患を抱えながらの彼の孤独な魂は、もしかしたらピアノを演奏をしている瞬間だけ解放されたのかもしれません。10代終わりから20代にかけての私のヘロヘロの根性は、バド・パウエルさんの演奏にずいぶん助けられました。  もう余程のジャズ好きくらいにしか聞かない存在になってしまったバド・パウエルさんですが、きっといまの若い人にも惹かれる人、助けられる人がいるんじゃないかと思います。

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          112 前川陽子とひばり児童合唱団 ☆ ひょっこりひょうたん島

          【MY FAVORITE SONGS 112(私は音楽でできている)】  「ひょっこりひょうたん島」は、私が小3~中2の間に平日夕方に毎日放映されたNHKの全1224話の人形劇です。少なくとも小学生の間は、だいたい見ていたように思います。  当時27歳のNHKディレクターが「ひょうたん型の小さな島に自分勝手な大人としっかり者の子どもたちが住んでいる。その島を漂流させて、行く先々で騒動を起こす」という着想で、無名の29歳の井上ひさしさんを抜擢して脚本を依頼したそうです。その後直木賞や岸田國士戯曲賞、谷崎潤一郎賞、菊池寛賞等々数々の賞を受賞した井上ひさしさんのデビュー作となりました。  登場人物が多国籍でバラバラの上にキャラが濃くて、いま考えてもかなりぶっ飛んでいる感じがします。初代大統領になったドン・ガバチョ、ギャングからほあんかんになったダンディーさん、海賊のトラヒゲ、美人のサンデー先生、天才少年の博士等々、バラエティ豊かです。この元祖ダイバシティのようなドタバタ劇が毎日楽しくて、しかも人間の様々な相を垣間見させてくれたように思います。  私は、中山千夏さんが演じる博士が好きでした。博士のことを思うと、私は何となく「名探偵コナン」のコナンが重なる感じがします。コナンを描いた青山剛昌先生は年齢的にはギリギリ見ていない可能性が高く、全く関係ないかもしれません。でも、「ひょっこりひょうたん島」はその後のマンガやアニメ等子ども向けの創作に少なからず影響を及ぼした大きな作品だったのではないかと思います。

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          111 Paul Mauriat ☆Nocturne(蒼いノクターン)

          【MY FAVORITE SONGS 111(私は音楽でできている)】  ポール・モーリア(グランドオーケストラ)のヒット曲は、「恋はみずいろ」「エーゲ海の真珠」「涙のトッカータ」「天使のセレナード」「オリーブの首飾り」「そよ風のメヌエット」「星空のプロムナード」「渚のプレリュード」等々数えればきりがないほどいっぱいあります。その中でも、私は「蒼いノクターン」が好きです。  曲もそうなんですが、とにかく私は青が好きなんです。もう理由なく青い色に惹かれます。服も持ち物も青ばかりですし、絵画でも、ピカソさんの自画像(20歳)、ゴッホさんの「夜のカフェテラス」東山魁夷さんの「年暮る」「花明かり」が好きでしたし、小説でも井上靖さんの「蒼き狼」、石坂洋二郎さんの「青い山脈」、石川達三さんの「青春の蹉跌」を読みました。  10代の終わりごろ、もう誰だったか思い出せないのですが、初めて訪問した友人宅で、かかっていたLPレコードの「蒼いノクターン」に惹かれてしまって、勝手に何回も針を落として、聞き入ってしまいました。それから何とか自分でも弾けないものかとやってみましたが、指一本では無理でした。いまは、Youtubeがあるので、いつでもどこでも聞けて、幸せです。

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          110 ペドロ&カプリシャス ☆ 五番街のマリーへ

          【MY FAVORITE SONGS 110(私は音楽でできている)】  「ジョニーへの伝言」と、この「五番街のマリーへ」は、どこか無国籍で、時代はいまかもしれないけれど、小説や映画のワンシーンのような世界に一瞬で連れて行ってくれる歌だと思いました。日常を忘れて、ほろ苦い恋や友情など、大人の世界ってこんなものなのかなって、イメージを膨らませてくれました。やっぱり高橋真梨子さんの声がいいですね。ちょっとハスキーで、憂いというか深みもある歌声は、それだけでビンテージだと思います。  20歳の頃、友人の母親に飲みに連れて行ってもらったバーで、生のピアノの伴奏で「五番街のマリーへ」を歌ったことがあります。ピアノがとても上手く合わせてくれて、気持ちよく歌えました。誰も聞いていませんでしたし、もちろん歌は下手ですが、薄暗いバーの片隅で、「五番街のマリーへ」の世界が重なるような気分に勝手になって、至福の時間でした。  ああ、歌う喜びや楽しみってこういうものなのかもしれないなと、ちょっぴり思いました。  コロナになって、様々な音楽のイベントが中止になって、音楽を生で聞くことが減っていますが、人々が普通に歌うことも確実に奪われているように思います。それは、人にとってとても大切な生きる喜びや楽しみ、すなわち生きる原動力を奪われているのではないかと思います。

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          109 Brenda Lee ☆ If You Love Me really love me(愛の賛歌)

          【MY FAVORITE SONGS 109(私は音楽でできている)】  「愛の賛歌」は、エディット・ピアフさんの名曲で、たくさんの人がカヴァーしています。日本では越路吹雪さんが有名ですが、美輪明宏さん、長谷川ひろしさん、岸洋子さん、美川憲一さん、本田美奈子.さん、桑田佳祐さん、宇多田ヒカルさんも歌っておられます。それぞれに情感がこもって味があっていいです。  その中でも私が好きなのは、ブレンダ・リーさんの「愛の賛歌」です。145cmの身長でパンチのある伸びのある歌声は「リトル・ミス・ダイナマイト」と呼ばれたそうですが、なるほどと頷けます。「愛の賛歌」はどちらかというと、情愛をこめて切々と歌う歌のような気もしますが、ブレンダ・リーさんの「愛の賛歌」はまっすぐ上に伸びる感じがあって爽やかです。  確かずっと化粧品のCMとしてテレビで流れていたので、探したのですが、見つけることができませんでした。CMが流れると、それまでの番組の内容にかかわらず、歌の世界が広がって、CMにひきこまれるインパクトがあったと思います。ベースに強い愛を語る歌(詞)の力があって、それをパワフルなブレンダ・リーさんの声が表現して、たくさんの人の心の奥に響いたのではないかと思います。

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          108 Tulip ☆ 博多っ子純情

          【MY FAVORITE SONGS 108(私は音楽でできている)】  漫画アクションに1976年から1983年まで連載された長谷川法世さんの同名のマンガがあって、映画にもなるくらい人気がありました。連載当時、全部読んだわけではありませんが、その後単行本が発売されて全34巻購入して読みました。私からはちょっと上の世代の博多の青春が描かれていて、ニヤニヤしたり懐かしかったりしました。Tulipさんの「博多っ子純情」はその漫画がベースになっていると思います。  私は福岡市中央区で育ちましたが、自分の言葉は博多弁だという認識は全くありませんでした。博多部には、もっともっとネイティブな博多弁を話す人がいて、語彙もイントネーションも相当濃かったです。私が話すのは「福岡弁」です。あのタモリさんですら、自分の言葉は「福岡弁」だとおっしゃってありました。彼も福岡部である南区で育ったからだろうと思います。  しかしそういう私のしゃべる言葉も、今ではそこそこ濃く感じられるようです。令和のいまは、それくらい方言がライトになっているのかもしれません。  もう10年くらい前ですが、知人が県を相手取って裁判を起こすということで、ささやかな励ます会を開いたので、野次馬宜しく出席しました。みなさんお酒も入って、熱を帯びてあ~だこ~だ議論していたのですが、私がちょっと興奮気味に「なんこきよ~とか~(何を言っているんだい)」と言ったら、手を打って大喜びする女性がいました。「久しぶりに品のない博多弁を聞いた~」というのです。どこかで見た人だなと思いましたが、誰だか分かりませんでした。後から聞いたら、地元KBC朝日放送の元アナウンサーでした。 【Amazon: 博多っ子純情】  www.amazon.co.jp/dp/B01BD7GKSY

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          107 George Gershwin ☆ Rhapsody in Blue

          【MY FAVORITE SONGS 107(私は音楽でできている)】  ジョージ・ガーシュインさんは1920~30年代に活躍した米国の作曲家です。いかにもアメリカらしいモダンな曲を作った人のように思います。かすかに名前くらいは知っていましたが、私の中で数々の名曲とは結びついてはいませんでした。それが結びついたのは、ウディ・アレン監督の映画『マンハッタン』(1979年)です。  『マンハッタン』はモノクロ映画ですが、ニューヨークってやっぱりおしゃれだなって思いました。いまのニューヨークに対する感覚とはだいぶ異なるように思います。当時いた大学の研究室のお姉さまの事務員さんを誘って見に行きました。そのお姉さまに気があったのではなくて、映画の雰囲気に合いそうだったからです。海外に旅行される方だったので、田舎者の私が知らない、ニューヨークの気分を教えてくれそうだったのです。  ついでにウディ・アレンさんについていうと、米国アカデミー賞に最多12回もノミネートされて、3回(作品賞・監督賞1回、脚本賞3回)受賞しています。私は『アニー・ホール』『インテリア』『マンハッタン』しか見ていませんが、何か男の身勝手な生き方をちょっと斜めから眺めた映画が多いように思います。ウディ・アレンさんはなかなかお騒がせな方でしたが、80歳を過ぎても作品を撮られていて、健在のようです。

          107 George Gershwin ☆ Rhapsody in Blue

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