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国家・国力の衰退②

 感染者数の推移に一喜一憂するのにくたびれて、私のまわりの人たちはコロナに強い関心を持っていないように感じられます。かといって、ワクチン接種が1日数百万人単位で進んで、65歳以上では64・9%が接種を終えるなど、ワクチンの安定供給と接種が急速に進んでいる米国の状況には目を向けようとはしていません。

 米国では「リオープニング」という言葉が普通に使われていて、コロナ感染問題が解決したのちの経済活動再開が盛んに語られているのです。実際には変異株の問題などもあって、コロナ問題がすんなり解決に向かうかどうかは分かりませんが、ワクチン接種が進むと、基本的に感染のリスクが下がって、社会生活が戻ってくるのだということが分かります。

 原因なのか結果なのか、おそらく両方なのでしょうが、愚かにも悲しくもオリンピック開催にこだわったアペスカ政権の日本は、万引きの常習犯のように第4波を繰り返していますが、肝心要のワクチン接種が、OECD37ヵ国で最下位に沈んでしまい、リオープニングどころか、リクローズドばかりで鬱々と失望感が蔓延して、どんどん国民のやる気・元気・エネルギーを奪っています。

 改めてですが、重症者率や死亡率が高くなるわれら(笑)65歳以上の高齢者へのワクチン接種を強力に進めて終わらせることが、政府が何をおいても取り組むことの第一だと思います。そこから10代まで接種をぐんぐん進めていくべきです。私は聖火ランナーを走らせている場合じゃないと思います。きっと後世から、嘲笑される象徴的なイベントになるのではないでしょうか。

 そしてここからが本題というか、言いたいことなのですが、みんな気づいていてもはっきりと言わないことが、国産コロナワクチンの開発・生産についてではないでしょうか。ファイザーもモデルナもアストラゼネカもいいけれど、国産コロナワクチンはどうなっているのか、ということです。

 昨年12月に米国やロシアで最初にワクチン接種が始まって4カ月が経ちました。医薬品企業の規模の問題や新薬の承認の問題等などいろいろ複雑な問題もあるとは思うのですが、現実に日本に国産コロナワクチンが影も形もなくて、全く国民に供給される見通しがないというのは、一体全体どういうことなのだ、と私なんかは思ってしまうのです。

 オリンピックの金メダルも取ってもらいたいですが、それよりも国産コロナワクチンが、一番金メダルを取ってほしかったです。調べたら、すでに世界では10種類以上のコロナワクチンが製造販売されていることが分かりました。金メダルどころか入賞もできていません。えっ、日本って10位以下なの、このままだともしかしたら15位、20位っていうこと、と思ってしまいます。

 しかしこれが日本の現実なのだと思います。おそらく科学技術や工業力が著しく衰退していることを象徴しているのだと思います。日本はとうの昔に先進国ではなくなっているのだと思いますが、いやいや中進国から後進国へとずり落ちているのではないでしょうか。それがいまの日本の国力なのだと思います。

 そういうコロナ真っ最中の昨年秋、発足したばかりのスカ内閣が、日本学術会議をディスって、国中の科学者学者のモチベーションを下げまくったことは、記憶に新しいところです。いま一番力を発揮してほしい人たちを焚書坑儒してどうするんだと、開いた口がふさがりません。「あ~あ」と私は、世界に向かってとても恥ずかしくなりました。

 でも、もう世界は、このコロナ危機に直面して総力を結集しているときで、日本のことなど見向きもしていないのです。すでにアペノマスクで、日本はおバカの底が抜けてしまっているのです。


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