56 ボニージャックス ☆ ちいさい秋みつけた

【MY FAVORITE SONGS 56(私は音楽でできている)】

 作詞は「うれしいひなまつり」「リンゴの唄」「長崎の鐘」「悲しくてやりきれない」などを作られたサトウハチローさんです。言葉を繰り返して重ねることで、情景が迫ってくるような詩が多かったように思います。

 いつ頃までかは分かりませんが、日本の歌には短調の調べが主流にあったように思います。多くの童謡もそうですし、このボニー・ジャックス、ダーク・ダックス、デューク・エイセスといった男性コーラスグループが歌うものにも、悲しみやものさびしさ、わびしさなどを表現する日本の歌がたくさんあったように思います。

 私が小学生の頃、NHK『みんなのうた』で「ちいさい秋みつけた」が出たときは、バックは藤城清治さんの影絵でした。いま考えると、“ザ・短調日本”という感じの、ものさびしさです。藤城清治さんもそうですが、こういうものは、東北というか、東日本から生まれてくるような気がします。静かで深いマイナーな気分をたたえた日本の文化がもっと表に出てきてもよいように思います。

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