トキワセイイチ「きつねとたぬきといいなづけ」

先日boothで買った本が届きましたので開封の儀を執り行いました
トキワセイイチさんの
「きつねとたぬきといいなづけ」です

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https://note.com/seiichitokiwa
noteでオススメされていたので何気なく読んでいましたが、私の視力ではPCでマンガを読むのに限界がありましたので「ええい面倒だ」とまとめ買いさせていただいたわけです。

以下感想です。

このとても可愛らしいキャラクターに引っ張られて「ギャグとかほのぼの系なのか?」と思っていたのですが、嬉しい裏切りを受けました。
とにかく感情を揺さぶられるような心情の動きを表現されていました。
短いコマの中にこれだけの心をぶつけてくるのは奇跡みたいな何かでしょうか。
作者のトキワさんの他者への感性や積み重ねてきた人生への思いみたいなものが色濃く出ている気がします。
そしてそれは綺麗な清水のように全体をキラキラと流れていて、油断してなんとなしに読んでいると反射する光に目を取られるような感覚にもなります。
そしてその小さな澄んだ小川はとことん他者に優しい。
ただ甘いだけではなくゆるやかに優しいのです。
ああ、トキワさんの目に映る世界ってどんななの?と思いながら3冊そのまま一気に読み切りました。

最初はきつねとたぬきの絵柄に惹かれてキャッキャとしながら買ったのですが、こんなにきつねとたぬきにギュッと心臓をわしづかみにされるとは思いませんでした。
動物の瞳ってあんなにいろんなものを映し出して表現するんだろうかって思います。

長い感想は野暮なのでこの辺りにしますが、買って大正解です。
続刊を待ちたいと思います。