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〜京都散策のおともに〜 おすすめ和菓子あれこれ vol.1

数年ぶりに京都西陣(堀川今出川)にある「鶴屋吉信」へ。
鶴屋吉信といえば創業220余年の歴史を重ねる老舗和菓子屋で、これまで御所や神社仏閣、華道や茶道の家元などの御用菓子を手掛けてきたことでも有名です。

いまでは全国の百貨店などで鶴屋吉信の和菓子を購入することができますが、京都本店の2階にある“菓遊茶屋”では熟練の和菓子職人さんによる説明を聞きながら目の前で生菓子が出来上がっていく過程を愉しめます。

つくりたての生菓子はしっとりなめらかで上品な甘さ。
相性抜群のほろ苦い抹茶とともに落ち着いた空間でゆっくり味わうことができます。

鶴屋吉信 京都本店
https://www.tsuruyayoshinobu.jp/shop/head


カウンター越しに和菓子職人さんが生菓子づくりを実演
季節によって変わる生菓子の題材
“きんとん”が少しずつカタチを表していくのが面白い
つくりたての生菓子は驚くほど瑞々しい

表通りの喧騒を感じさせない静かな坪庭を眺めながらの非日常なひととき。
普段のバタバタとした生活がまるで嘘のように感じる時間です。

さて、大阪在住の私は週末京都に出かける機会が多いのですが、今回はその中で見つけた美味しい和菓子、オススメの和菓子もいくつかご紹介したいと思います。


『実り』まるに抱き柏/西院
求肥に砕いた胡桃、アーモンド、クコの実、ひまわりの種が練り込まれておりその楽しい食感と素朴な美味しさがたまらない(秋冬のみの販売)
『あん豆かん』みつばち/河原町今出川
ほどよい甘さの餡子に海の香りのするプリっとした寒天がよく合う
『みたらしだんご』しまだや/塩小路鞘町
焦げ目が香ばしい団子に甘じょっぱいみたらし餡がたっぷり
『山彦(左)、養花天(右)』のな/醒ヶ井万寿寺
レモン餡、フランボワーズ餡、ブラッドオレンジ餡など斬新な発想であるが従来のこし餡ともうまく調和
『本わらび餅』亀屋博永/油小路下長者町
ボテっと弾力のある食感、そして黒糖と黒豆きな粉の香りが素晴らしい
『しそ餅』嵯峨嘉/嵯峨嵐山
こし餡を包んだ道明寺をさらに梅酢を効かせた赤しその葉で丁寧に包んだ爽やかな逸品
『粟ぜんざい』月ヶ瀬/堺町御池
蒸したもち粟に熱いこし餡を覆うようにかけたもの(冬に欲しくなる♪)
『麩まんじゅう』麩嘉/西洞院椹木町
青のりを練り込んだ生麩にこし餡(丹波大納言)が包み込まれておりとても上品な味わい
『黒糖餅』名月堂/宮川町
手で持つとちぎれそうな位にふわふわでとても優しい味わいの黒糖餅(肉桂餅もオススメ♪)
『かぶら上用』末廣軒/大宮蛸薬師
もちもちでぷにぷにの皮の中にとても滑らかで上品な甘さのこし餡が詰まった上用饅頭

いかがだったでしょうか?気になる和菓子はございましたか?
昔ながらのオーソドックスな和菓子からちょっぴり前衛的?な和菓子まで私がオススメする10品をご紹介させていただきました。
(紹介しきれなかった和菓子はまた別の機会にでも♪)

冒頭の鶴屋吉信でも述べましたが、古くから伝統と格式が息づく京都では御所や公家の典礼菓子、神社仏閣の供饌菓子、茶道の茶菓子など和菓子は“京菓子”の名で珍重され、また固有の文化が育まれてきました。
平安京の頃より1200年以上続く京都の歴史は革新の歴史でもあるように、和菓子職人たちも時代に合わせその技を洗練させ続けてきたことで今日の“京菓子”文化が受け継がれているのでしょう。

もし京都を訪ねる機会がありましたら観光ついでにお気に入りの和菓子を探してみてはいかがでしょうか。
きっとみなさんの好みに合った一品が見つかると思いますよ。

※今回ご紹介しましたお店は2024年4月時点の情報です。


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