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写真集をつくる初めての挑戦にまつわる、あれこれの話。

自分の表現を1冊の形に残すという初めての挑戦。おかげさまで、販売からおよそ1週間で予定していた部数が完売しました。

一言にまとめてしまえば「やって本当に良かった」ということに尽きるのだけど、あまりあるこの喜びをそれ以上の言葉で綴ってみたい。

始まりはストーリー

何か意味深なようで、何も中身のないポエム感のある見出し。

「ストーリー」を物語と訳すと分からないが、ここでいうストーリーはInstagramのストーリーのことです。

日本縦断を始めてから2ヶ月が過ぎるころ、Instagramのストーリーに「退職してデザイナー目指します」投稿が流れてきました。その投稿主こそが今回のZINE(※)をつくってくれたぽこちゃん

ぽこちゃんのポートフォリオサイトを見ると、好きな雑誌が同じだったり、ZINEの制作実績が良い感じだったり。「これは才能の原石だ!」と思って、声をかけたことからZINEづくりが始まりました。

※ZINE・・・個人やグループが自由な手法、テーマで制作した冊子のこと

1冊のZINEが生まれるまで

写真と文章は僕が。その2つを融合させるデザインはぽこちゃんが。そんな役割分担でZINEづくりがスタートしました。

自分が企画して何かモノをつくるということは初めての経験で、正直なところ不安だらけ。すべてが手探りでした。その中で「自分で決めてるようで、何も決めてなかったんだ」ということを痛感しました。

これまで「求められているアウトプットはこれだろう」という考え方で、何かに取り組んでいました。でも、今回はそうじゃない。自分が良いと思うものをつくるという挑戦でもありました。

まずは、何を伝えたいのか、誰に届けたいのか、といったことを紐解くところから。その時に出たのは、旅の魅力と今の社会に対する懐疑感でした。

初期段階のヒアリングシート

最終的に、ZINEをつくった背景を「まえがき」に書きました。それもぽこちゃんから「その思いは書いた方が良いですよ」と言ってもらえたから。共同制作ならではの手応えもありました。

実はこのZINEは原付に乗りながらよく歌っていた『愛し / RADWIMPS』がテーマソングなので、そんなことも感じていただけたらと思います。笑

tabiToへの思い

「名は体を表す」という言葉を信じている自分にとって、タイトルは大事にしたいもの。

つけた名前は「tabiTo (タビト)」
【tabi(旅)+To(〜へ)】という造語にしました。

文字通り、旅へ出てほしいという思いはもちろんのこと、旅によって何か新しい人生の物語が始まってほしいという思いも込めています。

そして、キャッチコピーは「旅とはじめる 旅からはじまる」

このZINEを読んだ人が旅に出て、その旅が新しい人生のはじまりとなる。そんな大それた願いも込めてみました。

そして、僕自身が旅と共につくりあげたこのZINE自体を表すものとして、「旅と」一緒につくったZINEという意味合いも含んでいます。

こうして一冊がひとつのタイトルのもとに完成しました。

ZINEづくりを通して得られた喜び

このZINEづくりを通して得られた喜びを3つにまとめてみました。

①自分の思いが形になる喜び

3年ほど前、平塚に引っ越してから、身近に作家さんがいる環境になりました。そのときから見ていた、自分の作品をつくるということ。

自分には無縁だと思っていましたが、今回はそこへの第一歩目になりました。自分が良いと思うものをつくるというのは嘘がなくて難しい。

これからも日本縦断の旅は続いていくのですが、それを終えた時には個展も開催したいという野望がメラメラしています。ただ、日本縦断を終えるのはいつになるか分かりません(笑)

②昔からの繋がりが再び浮き上がる喜び

11/12にわざわざ吉祥寺まで足を運んでくれた友人がいたり、オンラインでの予約販売に長らく連絡を取っていなかった中学時代の友人や旅先で出会った方から、メッセージを添えてご注文いただいたり。

これが何より大きな喜びでした。

長年連絡こそとっていないものの、気になる友人はたくさんいて。そんな友人と近況を伝え合えるキッカケになったことはとても嬉しい誤算でした。

人との繋がりを呼び起こす”言い訳づくり”をこれからもしていきたいと思います。

③自分の作品を"良い"と思う人がいるということ

ZINEフェスティバル当日の夕方

販売する前は買ってくれるとしても知り合いだけだろう、と考えていました。でも、蓋を開けてみたら2割くらいは面識のない方からの購入。

その多くは、11/12に吉祥寺で行われたZINEフェスティバルでのこと。そこには以前から僕のSNSを知っていて、わざわざ足を運んできてくださった方もいました。

人柄含めて関係が生まれることはあったけれど、自分の手元を離れた作品を評価してもらえるということはとても自信につながりました。

写真を褒めてもらえることはとても嬉しいし、もっと頑張ろう。一眼も新調して、クオリティを高めていきます。

やり終えた今思うこと

良い経験になりました。本当に大きな喜びが得られました。だからこそ、もっとクオリティを高めていきたいし、常に自分を更新し続けていきたい。

それに、自分がお金をいただいている立場であるにも関わらず、喜んでもらえる経験ができたことは大きな影響が残る気がします。

自分が生み出す喜びの量を増やせたら、きっと自分もより一層喜ぶことができます。そこにお金が生まれたら、持続可能で、とても幸せな人生になっていくことでしょう。

とにもかくにも、本当にやってよかった。

まだまだやりたいことは尽きませんが、日本のどこかで会いましょう!

お読み頂きありがとうございます!まだまだ伸び代なので、ぜひフィードバックなども嬉しいです!