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タイ北部を巡る

 タイ北部を巡るサイクリングツアー、今回はゴールデントライアングル近くのタイの話です。

 タイ北部の山岳地帯では、昔からケシの栽培が盛んに行われてきました。ケシの実から出る汁を乾燥させるとアヘンという麻薬が出来上がり、様々な事件の火種になったものです。
換金作物として、長きにわたって栽培されてましたが、決してそれは良いことではなく、近代化が進むタイ北部でも問題になったようです。
そこでタイ王室のサポートのもと、ケシに変わる換金作物としてコーヒー豆の栽培が始まりました。また、コーヒー豆以外にも山岳民族の収入源として、織物など合法な換金手段を与えていったようです。

 15年前からタイ北部に来てる自分も、そんなコーヒー農園を知ったのは9年前、実際に足を運んだのは6年前ぐらいになります。きっかけは地元の雑貨屋さんで、チェンライコーヒーというパッケージを見たこと。今では「チェンライ」という土地はある程度観光地として有名になりましたが、当時はまだまだで、自分も15年前にチェンライに行った時は、「チェンマイ」の別名かと思い、チェンマイ空港に降り立とうとしてたぐらいです。

 チェンライコーヒーを知った時は、今みたいにSNSが盛んではなかったですが、偶然自分もそのコーヒーを出荷してるオリエンタルファズの今中さんもツイッターを使用しており、すぐコンタクトが取れ、タイ北部で実際にお会いするまでに時間はかかりませんでした。

 それ以来、その人里離れたコーヒー農園を毎年訪問し、自分にとっては癒しの時間となってます。
農園は、森と共存してコーヒーの木が栽培されており、これによりコーヒーだけに被害を与える害虫が増えにくく、無農薬での栽培を可能にしてるとのことです。この日は、すでに収穫が終わってる時期で、実がついてる木が少なかったですが、実際にコーヒーの実も食べさせていただいたりもでき、ツアーの参加者にとっても貴重な時間になったようです。

 そして今年、大きく変わったのがこの農園の真下に、「タイ北部でサッカー少年が洞窟に閉じ込められた事件」のその洞窟があるということです。

 1名の救助隊が命を落とすことになったが、子供達は無事全員救出された世紀の救出作戦として世界中に発信されたおかげで、普通の自然公園が、有名観光地化されてました。

↑の地図、標高1300m地点にコーヒー農園があります。現在は洞窟は立ち入り禁止です。

 犠牲になったダイバーは早くも銅像になってました。そしてサッカー少年はそのチーム名からイノシシと表現されています。


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