「川原さん、大瀧詠一ってどんな人でしたか?」川原伸司(平井夏美)、すべてを語る

川原伸司……1950年10月11日、東京生まれ。日大芸術学部を卒業後、ビクターに入社。ピンク・レディー、杉真理、松本伊代、The Good-Byeらの現場を経験しつつ、作曲活動も行い、井上陽水、筒美京平、大滝詠一、松本隆らとの交流を持つ。また、プロデューサーとして大滝詠一、中森明菜、TOKIO、ダウンタウンらを手がけ、松田聖子、森進一らの楽曲や音源制作にも携わる。

以上は、昨年上梓された川原伸司さんの御著書、『ジョージ・マーティンになりたくて プロデューサー川原伸司、素顔の仕事録』のプロフィールより。

川原伸司こと、平井夏美の膨大な仕事を、どこから語ったらいいのか。

井上陽水『少年時代』の共作者?

松田聖子『瑠璃色の地球』の作曲家?

大瀧詠一にロンバケを作らせた人?

プロデューサーにして作曲家。日本ポップミュージック界最大の仕掛け人

すべて事実だが、川原伸司を正確に言い当てる言葉は見つからない。

2004年、韓国映画専門雑誌がきっかけで川原さんと知己を得て以来、氏からポップミュージックについて多くのことを教わった。

しかしちゃんとしたインタビューは今回が初めてだった。

俎上に上がったのはビートルズ、はっぴぃえんど、細野晴臣、松本隆、大瀧詠一、YMO、朝妻一郎、松田聖子、中森明菜、井上陽水、さくらももこ、Rina Sawayama……。

不躾な質問にも、川原さんはひとつひとつ真剣に答えてくれた。

読んで驚く方も多いだろう。川原伸司の発言はポップミュージックのひとつの解答である。

あ、このインタビューも、ターザン山本同様、『昭和40年男』の版元クレタ・パブリッシングの倒産により、原稿未払いになった回です。

川原さん、快く許諾をいただきましてありがとうございました。


全8400字

初出・昭和40年男 No.77(2023年1月11日発売号)

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7,641字

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