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第1861回 不思議なフクロウ ⑵

①http://netgeek.biz/archives/55468より引用の飛翔する『フクロウ』はフグみたい

②-1.https://www.1zoom.me/ja/wallpaper/353446/z1398.6/より引用の翼を広げた『フクロウ』

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   『フクロウ』の翼は体の割りに大きく幅広の翼なので、自分の体重以上の獲物も運べます。翼が大きいので羽ばたく回数が少なくてすみ、その分、羽ばたき時の音も少ないのです。その羽も猛禽類中最も寒い地域まで生息していますので、綿羽がびっしり詰まっているので保温効果が高いです。
普通の鳥類より三割近くカロリーを節約します。

②-2.https://kururu-owl.com/serration/より引用の『フクロウ』の消音効果のあるギザギザ羽根

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②-3.https://www.japanfs.org/ja/projects/biomimicry/biomimicry_id033299.htmlより引用の『フクロウ』の風切羽を応用した500型新幹線のパンタグラフ

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   風切羽内弁の縁にやわらかい羽毛である縁毛がありますので、空気の乱流を減らし、羽音を減らせるのは、他にはヨタカだけです。明るい時間帯に活動する種類や、魚食性の『フクロウ』はかなり音を出します。羽音が静かなのは、獲物に気づかれないためというより、自分の耳を邪魔されないためと言う説もあります。柔らかいので強い風圧には耐えられず、高速飛行や急降下はできません。多くの『フクロウ』は飛行時に最も前になる第十番目の初列風切羽に鋸歯状突起があり、それが消音効果を高めます。ヨタカにはありません。
初列風切羽に鋸歯状突起がほとんど無しはシロフクロウシマフクロウ、一枚はコノハズクオオコノハズク、二枚がコミミズク、三枚は森林に棲むフクロウ類、ワシミミズクです。その原理の応用は②-3.の500型新幹線のパンタグラフに生かされました。野鳥の身体の一部が科学した訳です。

③-1.https://m.huffingtonpost.jp/2016/02/08/why-owls-bob-their-heads_n_9185206.htmlより引用の『フクロウ』の回る首

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③-2.http://blog2.hix05.com/2013/02/post-287.htmlより引用の『フクロウ』の首

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③-3.https://www.asahi.com/edu/nie/tamate/kiji/TKY200707090333.htmlより引用の『フクロウ』と他の野鳥の視野角

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   ③-1.〜2.のように『フクロウ』の頚椎の骨は12~14本て哺乳類は7本です。鞍状に連結され、スムースに回転できるようになっていますから、写真のように首を曲げることが出来るのです。③-3.の図解のように、左右どちらからも水平方向に320°回すことができます。首をかしげるのは『フクロウ』は正面を向いたまま首をかしげ、頭を上下逆さにできます。網膜のいろいろな部分に像を写して確認するためといいます。これは幼鳥が良く行います。『フクロウ』は網膜の上半分に視細胞が集中し、下からの像が良く見えるので、止まり木にいる時は、地上の像が良く見えます。上を見る時には頭を回転させた方が、上が良く見えます。 

④-1.https://jp.123rf.com/photo_68532952_%E7%88%AA%E9%B3%A5%E9%B7%B9%E3%81%AE%E8%B6%B3.htmlより引用のワシタカの趾

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④-2.https://zatsuneta.com/archives/004027.htmlより引用の『フクロウ』の長い脚

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④-3.YouTubeより引用の『フクロウ』が溶けた

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  ④-1.のように普通のワシタカの明日には毛が生えていませんが、④-2.の 『フクロウ』の脚は毛が生えています。この種は齧歯類を食べるので、噛まれる危険があるからだそうです。ワシタカの仲間のオオワシオジロワシにも生えていますが、これは生息地が寒いので防寒のためです。また『フクロウ』にも毛が生えていない種は昆虫食、魚食です。またワシタカとの違いは獲物を脚で運ぶ場合、両脚でつかむことはありません。そして『フクロウ』の脚は④-2.のように羽毛に隠れていますが非常に長い脚です。また『フクロウ』は④-3.のように日向ぼっこをする時などは、脚をたたみ込み、身体の羽毛に隠して溶けたようになります。

④-4.https://toyotanomori.gazoo.com/posts/15477653/より引用の『フクロウ』の趾のアップ

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   『フクロウ』の趾は基本は前三本だが、第四趾は後ろにも回転でき、④-4.の写真のように止まります。これは掴むことを意識したときだけ第四趾が後ろになります。獲物を掴むときは十文字に開き、逃げにくくします。枝など細いものに止まるときだけ前二本。平らなところに止まるときは前三本。歩くときは前三本。リラックスしたとき、死んだときも前三本。ちなみにインコと同じです。キツツキは死んでも前二本ということです。

⑤-1.https://hokkaidolove.jp/now/detail/000249/より引用のつがいのフクロウ(体長約50㌢)

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   ⑤-1.の写真のように『フクロウ』の雌雄は専門家でないと判別が難しいといいます。体長は雌雄同じですが、体重はメスのほうが少し重いようです。オスは451g~825g、メスは520g~1020gという具合です。年間を通して雌雄で生活します。つがいとなり、巣作りはオスが窪みを作るだけで、巣材は使わず、三週間ほどかかります。樹洞が集音装置となり1.5㌖離れた人家のラジオも聞こえるようです。アナホリフクロウの名前の由来は穴掘りですが、ジリスやプレリードッグの古い巣穴を利用し、自分では穴を広げる程度のことが多いようです。卵は穴蔵に巣作りするので、丸くて真っ白。転がる危険が有ると片方尖ります。模様があれば、自分の卵と識別できるし、天敵には迷彩になります。そこまで自然の知恵を与えます。

⑤-2.https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32232000324より引用のフクロウの抱卵

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⑤-3.https://toyotanomori.gazoo.com/posts/16460949/より引用の『フクロウ』の営巣と子育て

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   ⑤-2.の写真のように抱卵はメスのみが行います。三月頃四卵産み、三卵目から抱卵します。孵化は五日ほどずれます。四週間ほどで孵化し、40日ほどで巣立ちします。その時、樹洞が集音装置となり、抱卵中のメスは外の情報を分析します。孵化したヒナは孵化後数日たてば、2~3日絶食しても死にません。ワシタカと違い、ヒナ同士の仲が良いです。対して、ワシタカは一卵ですが、二卵の場合があり、ヒナ同士が生き残りのための殺し合いをするといいます。巣立ったヒナが一緒にいるのは1~2日だけです。やはり猛禽類です。

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