第1932回 鳥の仲間を示す「禽」とは ⑴
①https://tonton-animals.com/c-characters-bird/より引用の象形文字の「鳥」
鳥といっても、色んな「鳥」があり、①のイラストは象形文字の「鳥」ですし、生き物の「とり」と辞書で引いてみましても、色んな種類の「鳥」ニワトリの「鶏」干支の「酉」と三つもあり、その色んな種類の「鳥」には大きく分けますと、当たり前ですが飛べる鳥と、反対に少数ですが飛べない鳥、泳げる鳥、関連して潜水できる鳥。その生息地によって、山の鳥、平地の鳥、淡水域の水鳥、海水域の海鳥。春秋の渡りを行う渡鳥、渡り鳥に比べて渡りの距離が短い漂鳥、渡りの途中に休憩として立ち寄る旅鳥、天候などの理由で目的地を見失った迷鳥、一切の渡りを行わない留鳥。そして今回の「猛禽類」とか「家禽」などなど…因みに『禽』とはまさに「鳥」のことを指します。
②-1.https://kokugo家禽.jitenon.jp/word/p56164より引用の「猛禽類」の漢字のイラスト
②-2.https://yacho-joho.com/kanto-fuyu-moukinrui-osusume-tanchochi/より引用の猛禽類の種類(左から「フクロウ」真ん中は「タカ」右が「ハヤブサ」)
②-1.の単語イラストの「猛禽類」は一番皆さんもよく耳にされる単語だと思います。それをまた大きく分けますと、②-2.の写真のように、左端の「フクロウ」の仲間、真ん中の鷲鷹の「タカ」の仲間、右端のハヤブサやチョウゲンボウの「ハヤブサ」の仲間の三つのグループがいわゆる「猛禽類」ということになります。「フクロウ」は二つに分かれまして、耳のような形をした羽角を持つ『ミミズク』の仲間と、持たない『フクロウ』の仲間に分かれますが、例外として、『ミミズク』のアオバズクには羽角がありませんし『フクロウ』のシマフクロウには羽角があります。『タカ』と『ハヤブサ』の仲間の分け方は体長の大きさと言われます。特に『タカ』の仲間は更に“ワシ“と“タカ"にわかれ、一番体長が大きいとされます“ワシ“は体長約85~100㌢で、“タカ“は約45~70㌢、“ハヤブサ“は約35~50㌢と定められますが、“ワシ“のカンムリワシは体長約55㌢しかなく、“タカ“のクマタカは体長約72〜80㌢もあります。また最近では「猛禽類」のはずのトビは屍肉が主食で狩りをすることが少なく別扱いします。
③-1.https://kokugo.jitenon.jp/word/p7504より引用の「家禽」の漢字のイラスト
③-2.http://m.1nongjing.com/201605/138767.htmlより引用の家禽の種類(ニワトリ、アヒル、 シャモ、アイガモ、ガチョウ)のイラスト
②の項は小鳥や野鳥、小動物、爬虫類や両生類、魚類という肉食のみの猛禽類に対して、3-1.の「家禽類」は人間さまに肉や卵を食用として提供したり、羽毛を衣料や寝具な保温なために飼われている鳥のことを言います。ここでは人の手によって産まれ飼育されて人間の使用目的にされる「家禽類」にはペットの目的として飼われているセキセイインコや、カナリヤ、ブンチョウなどの飼鳥はふくまれません。「家禽類」には③-2.のイラストのように、ニワトリ、アヒル、シャモ、アイガモ、ウズラ、ガチョウ、シチメンチョウなどほとんどが、私たちの食卓に並ぶ鳥たちをいいます。
④-1.https://kokugo.jitenon.jp/word/p17980より引用の「小禽」と同じ意味の小鳥の漢字のイラスト
④-3.https://global.canon/ja/environment/bird-branch/photo-gallery/suzume/index.htmlより引用の「小禽」の基準となるものさし鳥のスズメ(体長約15㌢)
「家禽類」はウズラのように体長約15㌢と小さかろうが、また七面鳥のオスのように体長約120㌢を超えようとも、人に飼育されていることには変わりはありませんですが「小禽」は『小』がついているだけに、その基準は決まっていないと、おかしいです。まさか体長約33㌢もあるキジバトを小鳥とは呼べず、ここで登場してきますのは『ものさし鳥』と呼ばれる鳥の体長だと思います。この場合の大きさの基準はものさし鳥として一番小さなスズメの約15㌢前後の体長だと思います。その物差しでもうしますと、体長約10㌢のミソサザイやキクイタダキ、約11㌢のヒガラ、約12㌢のメジロやコガラ、約13㌢のハシブトガラ、ゴジュウカラ、約14㌢のシジュウカラ、ヤマガラ、ルリビタキ、エナガ、カワラヒワ、約15㌢のコゲラ、ベニマシコ。約16㌢はハギマシコ、ウソ、アオジ、アトリなど位までが「小禽」=小鳥のサイズ。
⑤-1.https://kokugo.jitenon.jp/word/p49850より引用のさえずり上手な鳥の「鳴禽類」のイラスト
⑤-2.http://www.birdfan.net/2018/04/13/61658/より引用の「鳴禽類」の代表的な格のオスのウグイス(体長約16㌢)
⑤-1.のイラストの「鳴禽」とは良い声で、よく鳴きさえずる小鳥をいいます。スズメ目スズメ亜目は鳴禽亜目ともいわれる鳥の総称です。小形で、よい声でさえずるものが多く含まれます。その代表的な鳥といえは、ウグイスといっても、どなたにも異論はないと思います。日本には三鳴鳥と言われる鳥がいます。このウグイスを筆頭に、ヒタキの仲間の夏鳥のオオルリと、やはりヒタキの仲間で夏鳥のコマドリの三種が日本の三鳴鳥です。他の「鳴禽類」は、ヒタキの仲間が多く、やはり夏鳥のキビタキや、コルリ、クロツグミ、イソヒヨドリ、意外な鳴禽はツバメがいるのです。
⑥-1.https://kokugo.jitenon.jp/word/p26185より引用の「水禽」=「水鳥」の水に関わるイラスト
⑥-2.http://earthresources.sakura.ne.jp/er/ES_BI.htmlより引用の水鳥といえばカモの仲間のイラスト
「水禽」といいますと「水鳥」の仲間のことです。淡水域に生息する水鳥と、海水域に関わる海鳥を一緒に含めたものが「水禽」と言えます。また⑥-1.のイラストの「水禽」とは水上生活をする鳥。体は舟形で、趾には水かきがある水鳥のことです。⑥-2.のイラストのカモの仲間の他には、カモメやカイツブリ、またカワウやウミウ、アホウドリやグンカンドリなどの海鳥。シギチやサギの仲間も「水禽」です。しかし、おかしなことに、同じく水中にダイブして魚介類を捕獲するカワセミとミサゴ。カワセミは水禽で、ミサゴは爬虫類や小動物も捕獲する為水禽とは認められません。
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