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第1840回 カラスの想い

①YouTubeより引用のカラスの井戸端会議

   本当にたまに①の写真のような光景を見受けることがあります。いつもはゴミ置き場でしか、カラスたちが集まっているのを見かけることがないのに、誰もいない小さな児童公園や神社の隅で集まっています。まるで人間の井戸端会議のようです。そこに餌になるような物があるなら、集まっている理由があるでしょうが、何もないのに何故集まってくるのでしょう。やはり、カラスはカラスで人間社会のことを自分や仲間で見たり聴いたり、体験したことを話しあっているのでしょう。

②https://rescue.epark.jp/brands/sharing/害獣・害鳥/2231より引用のカァカァ鳴くカラス

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   昔は街中にカラスなんか見たことがないという人が多かったと思いますし、現にカラスが現れて②の写真のように「カァカァ」鳴いたら「不気味」だとか「人が死ぬ」とか良からぬ迷信や妄想を街の人たちはしたものです。人が死ぬとか、とかは昔からカラスに屍を喰らうから、人が死ねばその屍を食べにくるため現れるとか、あり得ないことを噂されたものです。今ではカラスが朝から鳴いても、不気味だとか不孝がやってくるとは言えません。カラスは常時街中で生活しているからで、何故カラスは街中に進出してきたのでしょう。

③https://www.google.co.jp/amp/s/www.tokyo-np.co.jp/amp/article/11872より引用の生ゴミを漁るカラス

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    カラスとはこの場合ではハシブトガラスですが、以前にいなかったカラスが何故街中の私たちの生活圏内までやってきたのでしょう。それには、1970年頃から始まったゴミの仕分けにあります。当時は各家ごとに蓋付きのゴミ箱が設置されていて、もしカラスがいてもそのゴミ箱の蓋を開けることは出来ません。それが大阪万博からの経済成長に於いて、ゴミ収集車はトラックからパッカー車となり、また蓋付きゴミ箱は廃止され、ナイロン製のゴミ袋となりました。袋の中にカラスたちが欲しかった栄養たっぷりの餌があるんです。今でもハシボソガラスがしている様な、自分達で餌を探さなくても、ゴミ置き場にあります。

④-1.Twitterより引用の針金ハンガーを盗むカラス

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   カラスのゴミ漁りは、カラス自身が自分は、サバンナのハゲワシと同じく街中でのスカベンジャーだと思っているからです。袋に溜まった生ゴミをわざわざ取り出して、食べてやってるんだと。また、もう一つ勝手なカラスの言い分に④-1.のように針金ハンガーを盗んで行かれるがあります。これはカラスには、人間が環境破壊して、営巣に適している樹木の枝がビル街では手に入れられにくいから、軽くて丈夫な針金ハンガーを使うのだと。また盗まれるの嫌なら家中に直すか、または針金以外のハンガーを使いなよと思ったりして…

④-2.https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/271/299/303/p002791.htmlより引用のヒナを守るためのカラスの威嚇行動

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④-3.https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/271/299/303/p002791.htmlより引用のカラスの威嚇行動

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   その頑丈な針金ハンガーを使って、賢いカラスは営巣します。それがこともあろうに電柱の天辺や、公園の樹木に営巣します。感電の可能性があるので、電池の営巣は撤去され、公園の営巣では④-2.と-3.のような威嚇行動が見られます。この威嚇で女性やお年寄りや子供が怖がり近づけない。これに対してカラスもカラスの言い分があり、人間たちが生ゴミ豊富な環境を作り出し、繁殖に適した街づくりをしてくれた好環境なところで営巣するのは自然なこと。また、怖がると言うが、自分たちが産卵し、抱卵してヒナを育てている緊張したこの場に近づこうとするから、色々警告して近づけないないようにしているだけなんだとも…

⑤-1.https://www.gtuber.com/676.htmlより引用の二種のカラスである左がハシブトガラス(体長約56㌢)と右がハシボソガラス(体長約50㌢)

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   この記事で紹介させて貰っていますカラスとは⑤-1.のハシブトガラスハシボソガラスの二種のことで、ゴミ置き場の生ゴミを荒らすのはハシブトガラスが多いです。この項ではこの単純に区別するとクチバシの太い細い、おでこが出っ張っているかいないかの身体付きの区別と、鳴き声が「カァカァ」か「ガァガァ」かの違いと、行動的に肉食が強い雑種で、多くても家族単位のハシブトガラスか、植物食の強い雑食で集団行動が主なハシボソガラスかの違いゆえの分別なのです。

⑤-2.https://karasutomodachi.com/ねぐらと巣って違うの?/より引用のカラスのねぐら

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   縄張り争いを行う同じカラスのこの二種も、こと睡眠の時となりますと、⑤-2.のように呉越同舟に仲良くねぐらで休みます。①の写真に戻りますが、カラスは良く集まることをしますが、これは群れる事で危険を回避し、情報交換も行っているものと思われます。また、一羽のカラスが亡くなった際に人と同じく、仲間を集めてお葬式をすると言うような都市伝説的なところもありますが、実際仲間が亡くなった場所に、集まってくる事は確認されています。知能が高いからでしょうか。

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