見出し画像

第1279回 日本の尾羽が長い野鳥は?

①https://plus62.co.id/archives/10099より引用の尾羽の長いアオフウチョウのイラスト

   世界的に見ても尾羽の長い鳥はいくらでもいますが、日本に関して尾羽の長いのはどんな鳥なのでしょうか。鶏の仲間の飼鳥のオナガドリは、尾羽は若いうちは一年に80〜100㌢程、成長するが加齢とともに尾の伸びる早さは鈍ります。鶏が長生きした場合には尾の長さが10m以上に達することもあり、最も長いのは1974年に13mという記録があります。しかしこれはあくまで人間が鶏を改良したもので、野鳥の中でも身体に対して尾羽が長い種はどんな鳥なのかをここでは紹介します。

②https://plus62.co.id/archives/10099より引用の尾羽の長いハクセキレイ(体長約21㌢、尾羽約7㌢)

画像1

   ②の写真はハクセキレイです。日本でカラスやハトと呼ぶよにセキレイといえば、一種の総称です。このほかにセグロセキレイキセキレイが生息しますが、ほとんど体長は21㌢くらいです。どのセキレイもものさし鳥と言われるスズメ(体長約15㌢)と比べて見ても、やや小さいと印象を受けると思います。尾羽の長さを調べてみてもセキレイは約7㌢くらいの長さですから、ややスズメよりハクセキレイ(体長約21㌢)の方が小さく、反比例として、比率が三分の一と尾羽が長い事になります。

③https://global.canon/ja/environment/bird-branch/photo-gallery/enaga/index.htmlより引用の尾羽の長いエナガ(体長約14㌢、尾羽約7〜8㌢)

画像2

   ③の写真は小さな身体で一二を争うエナガです。セキレイと同じくものさし鳥のスズメと比べてみると、体長は約14㌢。左記体長には長い尾羽を含むので、尾羽を含めない身体はスズメと比べるとずいぶん小さいと思います。和名の漢字表記の「柄長」は長い尾羽を柄に例えたものです。面白いことには英名ではLong-tailed titと『tit』はカラ類を表し、それでカラ類の混群に参加するんです。体長約14㌢に対して、尾羽の長さが長いもので役8㌢なので、比率としては約57%が尾羽です。

④https://global.canon/ja/environment/bird-branch/photo-gallery/onaga/index.htmlより引用の尾羽の長いオナガ(体長約36㌢、尾羽約20〜23㌢)

画像3

   ④の写真はオナガです。灰色と蒼い服を着て、黒いベレー帽をかぶっています。尾羽が長いので体長約36㌢ですから、体長だけではドバトの約33㌢よりかは大きいです。しかし見た目は歴然として小さく感じます。和名の漢字表記も「尾長」で冒頭に説明したオナガドリとはトリがつくかつかないかです。名前の由来はまさにそのまんまの尾が長いからに他はありません。カササギとの生存競争やカッコウからの托卵される危機で数を減らしています。体長約36㌢で尾羽が21㌢だと58%。

⑤https://sasakiyosiak56i.blogspot.com/2018/04/blog-post_25.html?m=1より引用の尾羽の長いカササギ(体長約45㌢、尾羽約26㌢)

画像4

   ⑤の写真はハシブトガラスのように群れを作らず、主につがい、もしくは巣立ち前の雛と少数単位で暮らすカササギです。和名のカササギはサギの音を含みますが、分類学的にはサギと遠く離れているカラスの仲間で、オナガとも仲間になります。また共通の天敵はカラスです。カラスがカラスの仲間のヒナを捕食します。そのカササギの体長は約45㌢で尾羽や約26㌢もあります。その比率は尾羽の約58%で、やはりオナガと一緒です。

⑥https://www.weblio.jp/content/ヤマドリより尾羽の長いオスのヤマドリ(体長約125㌢、尾羽約95㌢)

画像5

   ⑥の写真は桃太郎にも登場し、日本の国鳥にもなっているキジ(オス体長約80㌢)より大きな仲間のヤマドリです。ヤマドリは山に生息するからヤマドリです。体長がオスは約125㌢もある大きさです。日本の固有種の鳥ですが、普通に出会うことが困難とされています。目立つ冠羽はありませんが、興奮すると頭頂の羽毛が逆立ち冠状に見えることもあります。顔面にキジ同様赤い皮膚の裸出部もあります。その大きな体長に対して尾羽の長さは約95㌢もあり、比率は約76%に達します。

⑦https://www.pinterest.pt/pin/557039047655877768/より引用のサンコウチョウのオス(体長約45㌢、尾羽約30㌢)

画像6

   ⑦の写真は私が地球外生物としているききなしの「月日星、ホイホイホ」でお馴染みのサンコウチョウです。サンコウチョウは夏鳥で、一般的なオスの体色は深い青の紺色ですが、茶色い体色の個体もいます。ヤマドリのオスとメス(体長約55㌢)の体長差があるようにこのサンコウチョウのオス体長約45㌢に対してメスは約17㌢しかありません。この体長の差も凄いですがそのオスの体長に対し尾羽の比率は約30㌢で、比率はやはり約68%くらいです。渡りの時期に尾羽は抜け落ちます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?