見出し画像

第1301回 渡りをする鳥

①https://www.doshinsha.co.jp/special/wataridori/interview.htmlより引用のいろんな鳥の渡り

   野鳥には「留鳥」といって、生まれ育った地を年中に生息する野鳥のことで、これに対して、春夏と秋冬を境に移動する野鳥を「渡鳥」と言います。生まれ故郷に春先にやって来る渡鳥のを『夏鳥』日本に越冬にやって来る渡鳥を『冬鳥』と言います。また「渡鳥」の分類で、国内で越冬するために移動する鳥のことを『漂鳥』。渡りの途中に春秋に日本に立ち寄る「渡鳥」を『旅鳥』、嵐とか、なんらかの天変地異で、行き先を変更せざるを得なかった「渡鳥」を『迷鳥』と言います。

②-1.https://www.doshinsha.co.jp/special/wataridori/interview.htmlより引用の夏鳥ツバメの渡り

画像1

②-2.http://jogger2.blog73.fc2.com/blog-entry-3225.htmlより引用の冬鳥マガモの渡り

画像2

   ②-1.の写真は夏鳥の代表的な、また身近な野鳥のツバメです。他の夏鳥では三鳴鳥の一つのオオルリ、そのヒタキ科の仲間のコルリキビタキ、シギチの仲間のコチドリ、托卵で有名なホトトギス、ミミズクの仲間のアオバズクなどがいます。これに対して、冬鳥では、②-2.のマガモを始め、カモやガンの仲間、水鳥の仲間ユリカモメオオハクチョウマナヅル、達磨さんが転んだでお馴染みのツグミ、ヒタキ科のジョウビタキ、日本の猛禽類で最大級のオオワシなどが冬鳥です。

③https://tokyo.birdlife.org/archives/world/15887より引用のキョクアジサシの長距離の渡り

画像3

   渡りをする鳥の中の夏鳥のツバメは生まれ故郷の日本に渡って来るその距離は約二千〜三千kmくらいで、冬鳥のマガモが渡る距離は約四千kmだと言います。しかしこの世界には長距離の渡りをするものもいます。標高7千mのヒマラヤ山脈を越え約五千kmの渡るインドガン、時速97㎞で六千八百kmを渡るヨーロッパシギ、休息なしに一万一千㎞を飛んだオオソリハシシギ。③の写真のキョクアジサシ。この究極の南極と北極を往復の渡りの距離は九千㎞。これは地球と月の往復の距離です。

④http://kyoei-tokyo.hatenablog.com/entry/2017/09/25/191256より引用のタカの仲間の鳥柱

画像5

   野鳥の仲間で猛禽類は渡りをしないのかというとそんなことはありません。④の写真はおそらくサシバの渡りの際に上昇気流に乗って次々と大空に舞い上がる『鳥柱』です。猛禽類を分別すると、この写真のような鷲鷹とフクロウの仲間に分かれます。上昇気流に乗る鳥柱のサシバハチクマツミは夏鳥で、チュウヒハイイロチュウヒコチョウゲンボウオオワシは冬鳥です。またフクロウの仲間では、コノハズクアオバズクは夏鳥、コミミズクは冬鳥でそれぞれ渡りをします。

⑤-1.https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32148001808よりメジロの渡り

画像4

⑥-2.http://blog.livedoor.jp/aoirotoridori/archives/50014667.htmlより引用の海面すれすれを渡るヒヨドリ

画像6

   ④の鳥たちの渡りは長距離であることを競う内容の野鳥たちを紹介しました。キョクアジサシなんて、一年中を渡りに費やしているようなものです。この⑤-1.の写真は春にあの身近なメジロで、留鳥だと思いますが、メジロ押しでも有名な寒さが苦手です。短距離での寒冷地から暖地への移動で約二十kmです。⑤-2.の写真のヒヨドリもまたメジロと同じ甘党で、寒冷地から暖地への移動です。ハヤブサなどに襲われないように伊良湖岬や関門海峡での海面すれすれの渡りは有名です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?