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第1802回 日本固有種の鳥 ⑷ 猛禽類とヤマシギ

①https://blog.goo.ne.jp/dwarfgarden/e/fc2773b847e53c901f1a709ec5ff2e34より引用のフクロウの別名ウラルフクロウ(体長約50㌢)

   日本の野鳥の呼び名に於いて、非常にややこしいのは、この①のフクロウで、カラスやハトというような呼び名の総称でもあり、また羽角のない「フクロウ」の仲間を「フクロウ」と呼び、羽角のある「フクロウ」は「ミミズク」と呼びます。昔からの呼び方の定着でフクロウという種も存在し「フクロウ」と名の付く種は、キンメフクロウシマフクロウシロフクロウの四種です。しかしシマフクロウには羽角があり、羽角のある筈の「ミミズク」でアオバズクにはありません。

②https://zukan.com/jbirds/leaf105648より引用のモミヤマフクロウ(体長約55㌢)

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   ちなみに、羽角のある「フクロウ」の「ミミズク」は羽角のないアオバズクをはじめ、羽角のあるコノハズクオオコノハズクリュウキュウコノハズクコミミズクトラフズクワシミミズクの七種で日本に生息する「フクロウ」は十一種です。「フクロウ」の代表格の別名はウラルフクロウです。九州以北から四国、本州、北海道にかけ全国何処にでもいて、エゾフクロウトウホクフクロウウラルフクロウモミヤマフクロウキュウシュウフクロウの五亜種が分布します。

③-1.https://zukan.com/jbirds/leaf95204より引用のキュウシュウフクロウ(体長約55㌢)

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   羽角のないとされる「フクロウ」本種とその亜種を含めて三種の「フクロウ」が日本固有種といいます。スカンジナビア半島から日本にかけてユーラシア大陸北部に生息するその亜種が日本の留鳥の、①のウラルフクロウです。日本で「フクロウ」というとこの種となります。大木がある社寺林や公園で見られることがあります。単独またはつがいで行動し、夜行性で昼間は樹洞や木の横枝などで殆ど動かず目を閉じて休息している森の忍者です。「ゴロスケ、ホッホ」のききなしです。

③-2.https://www.google.co.jp/amp/s/www.nekoton.com/entry/2019/04/19/060000%3famp=1より引用の暗色型キュウシュウフクロウ

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  こと「フクロウ」に関しては、生息域がはっきり定まっていなく、亜種の一つの②のモミヤマフクロウは本州中部とか、本州南とか、ウラルフクロウは全国何処でもが曖昧な言い方で、本州北部とか、記事にするこちらはどう記事にしていいか迷います。その中で③-1.と-2.のキュウシュウフクロウはまだマシで四国から九州にかけて生息しています。この種はタイプが二つあり、-2.のように暗色型があります。「フクロウ」の型が少し違うから亜種三種としましたが、何か納得できません。

④https://zukan.com/jbirds/internal15375より引用のリュウキュウツミ(体長約30㌢)

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⑤https://blog.goo.ne.jp/gian-organic-farm/e/860bf61bb905a391bf6ab86def681e02より引用のオガサワラノスリ(体長約50〜60㌢)

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   本種のツミをご存知でしょうか。日本で一番小さいタカの仲間の猛禽類です。東南アジアで越冬し春に日本に飛来します。④は八重山地方に分布するツミを亜種リュウキュウツミといいます。ツミに比べて上面の色が濃く,下面は褐色味が強く、翼先はあまり尖りません。⑤のオガサワラノスリは硫黄島などの火山列島以外の小笠原群島に分布しています。日本では他亜種ノスリ、亜種ダイトウノスリが生息していますが、このうち残念なことにダイトウノスリは絶滅した様子みたいです。

⑥https://www.birdfan.net/2021/05/14/82238/より引用のつがいのハヤブサ(左がメス、右がオス、体長約42〜49㌢)

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   最近になって、猛禽類の分類が先のタカワシのタカ科にフクロウ科で、⑥のハヤブサがハヤブサ科と分かれました。日本に生息する亜種ハヤブサは留鳥で、冬季に亜種オオハヤブサが越冬のため稀に飛来する冬鳥です。亜種シマハヤブサと亜種ハヤブサが、日本における希少野生動植物種に指定されています。しかし、人が建設した高層ビル群での営巣例も確認されるものの、自然界でのハヤブサは、河川、湖沼、海岸等の周辺に生息しますが、日本固有種のハヤブサも街中進出中です。

⑦https://www.birdfan.net/2017/10/20/56209/より引用のアマミヤマシギ(体長約36㌢)

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   ヤマシギは日本では北海道で夏鳥、本州中部以北の中部・東北地方と伊豆諸島では留鳥、西日本では冬鳥です。夜行性でもありなかなか人目につきにくいシギの仲間です。繁殖期には夜間に求愛のフライングディスプレイをし、つがいを形成します。⑦の日本固有種のアマミヤマシギは鹿児島県奄美諸島、沖縄県本島、久米島等に生息しています。この内奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島及び徳之島で繁殖が確認済み。クチバシの基部が太く先端が鈍く、脚が長く、全体的に黒みあり。

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