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第1300回 メスの鳥のパートナー選び

①https://natureland-nose.com/bird/lecture_bird/2068/より引用のメスのメジロ(雌雄共に体長約12㌢)が左のオスを選択中?

  第1270回 鳥のオスとメスの事情 ⑴から、第第1277回  ⑻まではオスがつがいにしたいメスを求めて、いろんなことを試みて、つがいになろうとアピールするオスを紹介しました。①の写真はつがいになれば非常に甘いものが好きで、仲睦まじい野鳥の一つのメジロです。一夫一妻や、オス上位の一夫多妻、反対にメスがリードする一妻多夫、餌をめぐる繁殖事情が左右する多夫多妻など婚姻関係はいろんなパターンがあるにしろ、オスはメスに受けいられないと、つがいになれないです。

②-1.小さいながらも大きな声でさえずるミソサザイ(体長約10㌢)

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②-2.赤や黄色の鮮やかなソウシチョウ(体長約15㌢)

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②-3.老獪なさえずりのウグイスのオス(体長約16㌢)

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   これまでにいろいろと、野鳥のオスが繁殖相手のメスに対して、こんなに身体が魅力なんだとの自慢やさえずりの旨さなどをアピールして自分を売りこんで、なんとか早く繁殖相手のメスとつがいになろうと必死ですが、メスにはメスの事情身体あり、受け入れるか否かを決めるわけです。それは精子を渡すだけのオスに比べて、産卵というリスクを負うメスが選択権を持つのは当然です。さえずりが複雑だとか、身体の色合いが鮮やかでもあるとか、経験豊富なベテランは好かれます。

③尾羽が異常に長いオスのサンコウチョウ(体長約45㌢)

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   尾羽が長い野鳥はいろいろいます。僅か胴体が8㌢くらいに対して、尾羽の長さが6㌢くらいのエナガオナガカササギ、そして③の写真のオスのサンコウチョウは体長は役45㌢で尾羽は約30㌢と身体の三分の二が尾羽です。また尾羽の長さだけでなく、クチバシの厚さ、体重の重さ、冠毛の立派さ、羽の色合い(濃くて綺麗)、アイリングを含む眼の色の綺麗さ、長くこの世界を生きてきたキャリアの積み方など、野鳥の種によってメスの選択事情はあるにせよ、見た眼の判断になります。

④さえずりより他の野鳥の物真似上手なオスのモズ(体長約20㌢)

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   次にメスは見た目の好みを選び終わったら、つぎなるディスプレイはどんなことをしてくれるのか、同じ種のオスのさえずりは当たり前だし、長短や強弱、何か訛ってないか、もっと違うさえずりは、さえずりだけじゃ限界があるので、④の写真のモズウグイスなど他の鳥の物真似をなるべく数多く披露します。その他ツバメなどは日本にどれだけ早く前の年の生まれ故郷に帰っているか、また、カワセミなんかは、どれだけ大きな魚を給餌してくれるか、まるで人の様な選択です。

⑤いろんな営巣をする野鳥たち

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   これまで、オスは自分の身体の大きさ、色合いの濃さや、クチバシの厚さ、尾羽や冠羽、飾り羽を誇示したり、身体の身体の自慢である部分をみせつけ、また相手への求愛ディスプレイのさえずりのレパートリーを増やしたり、あるものは他の鳥の物真似をしたり、相手の好む給餌も試みました。別に、水鳥のカワウカイツブリ、夏鳥のツバメなんかは、つがいになれば必要となってくる営巣の巣材を相手のメスに見せて、巣をつくり、つがいになっても繁殖の手伝いを約束します。

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