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第1764回 国鳥って

①http://hukumusume.com/douwa/pc/aesop/12/04.htmより引用の多くの候補から国鳥に選ばれた鳥のイラスト

   日本をはじめとして、アジアやアメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、オーストラリアに至る世界各国は国鳥を認定しています。国鳥とは、その国を代表象徴する鳥です。一般的に知られていますのは日本ではキジ、アメリカではハクトウワシくらいで、隣国である中国や韓国、台湾。大国であるロシアやモンゴル、インド、カナダ、メキシコの国鳥はどの鳥かと言われましたら、よほどの鳥が好きな人でない限り答えられないと思います。私も我が国とアメリカの国鳥だけしか知らないです。

②http://hukumusume.com/douwa/eto/tori/html/02.htmより引用の国鳥に選ばれるにはのイラスト

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   国鳥とはその国の象徴又は代表とされる鳥の事です。元々は鳥の保護活動の一環として、アメリカで初めて国鳥が制定されました。国鳥の選定の基準は、その国の固有種を選ぶ、国民に人気のある鳥を選ぶなど基準が各国によって異なります。日本の場合、国鳥を選ぶ基準が主に三つあります。
❶  神話や昔話などで親しまれている鳥であること
❷  勇気と母性愛に富むこと。
❸  日本の固有種であること。
日本では、1947年(昭和22年)に日本鳥学会が日本の国鳥を定めました。その選ばれた野鳥とは…

③-1.https://www.birdfan.net/2018/11/02/65848/より引用のニッポニアニッポンことトキ(体長約76.5㌢)

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③-2.https://www.birdfan.net/2017/06/30/53857/より引用のつがいのタンチョウ(手前がメス体長約130㌢、奥がオス体長約140㌢)

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   我が国の国鳥がキジであることを認識していましても、国鳥に何故キジが選ばれたのかを説明せよて言われましたら、充分なことを説明出来ません。もう一度日本に於ける国鳥の定義みたいなものをネットで検索してみましたら、国鳥とは国花や国旗の様に「国の代表または象徴とされる鳥」と言うように説明されていました。②-1.のニッポニアニッポンのトキでもなく、日本では縁起物とされる②-2.のタンチョウでもありません。では何故日本の国鳥が桃太郎のキジなんでしょうか。

https://www.birdfan.net/2016/05/13/43130/より引用のつがいのキジ(左がオス体長約80㌢、右がメス体長約60㌢)

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   ②の項の三つの選定基準から、❸  日本の固有種であり、❷  勇気や母性愛に富み、❶  神話や昔話の「桃太郎」などで親しまれていることから、日本の国鳥は④の写真のキジになりました。現在は、キジを日常的にみかけるという感覚は特に都市部ではありませんが、今から七十年以上前の昭和22年にはキジは日本人にとって最も身近な存在だったのです。今でも河川敷や田畑、里山など、人里で生息が可能な鳥です。メスは抱卵を貫き、オスはその家族のために勇気を持って守ります。

⑤-1.https://shaboten.co.jp/press/1203/より引用のインドの国鳥はキジの仲間のインドクジャク(写真はオス体長約100〜120㌢、メス体長約95㌢)

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⑤-2.https://blog.goo.ne.jp/shokobrown/e/b89da1f16e983f2e24d254ff4ac604dfより引用のアメリカ合衆国の国鳥は猛禽類の仲間のハクトウワシ(体長約86〜110㌢)

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⑤-3.https://tonysharks.com/Tree_of_life/Eukaryote/Opisthokonta/Shubashikou/Shubashikou.htmlより引用のドイツの国鳥は日本では子供を授けるコウノトリと同じ役目のシュバシコウ(体長約100〜110㌢)

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   アジアではキジの仲間が国鳥となる例が多く、またアフリカではツルの仲間、ヨーロッパでは鳴禽類の仲間が多いです。アメリカ大陸では猛禽類。南アメリカではコンドル類が多いです。国鳥は手厚く保護される場合もあるが、選考の決め手として、単に容姿や分布のみならず、狩猟文化や食文化なども含めた国民的な知名度・親近感が考慮され、例えば日本は国鳥であるキジを狩猟していますし、フランスの国鳥の鶏は家禽です。また、モーリシャスの国鳥のドードーは絶滅した鳥です。

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