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第1807回 日本固有種の鳥 ⑼ ウグイスとヒヨドリ

①http://blog.livedoor.jp/ogatour/archives/52665672.htmlより引用のハシナガウグイス(体長約12㌢)

   ウグイスといえば、あまり鳥のことをご存知ない方も「ホーホケキョ」と大きな声でさえずることはご存知だと思います。しかし、その姿をあまり現すことが少ないので、昔からウグイスメジロと間違う人は多いです。また、コマドリオオルリと並んで、日本の三鳴鳥でもあります。山梨県と福岡県の県鳥であり、日本の多数の市町村などの自治体指定の鳥です。そんなウグイスは全国どこでも見られ、また大まかにいって東アジアに生息しますから、日本固有種とはいえないのです。

②https://zukan.com/jbirds/leaf131203より引用のダイトウウグイス(体長約15㌢)

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   日本のウグイスの亜種を紹介いたしますと、まず①の亜種ウグイスに、②のハシナガウグイス、③のダイトウウグイスリュウキュウウグイスカラフトウグイスマンシュウウグイスの六種がいます。こんなに種類がいますのに、日本固有種と言えないのです。その中で固有種ハシナガウグイスは小笠原諸島に生息し、鳴き方が少し違い「ホーケキョ」と短いです。もう一つのダイトウウグイスの分布は南西諸島に生息する固有亜種です。ハシナガウグイスに似て、クチバシが長いです。

③http://www.y-mainichi.co.jp/news/29642より引用のオガサワラヒヨドリ(体長約25㌢)

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④https://zukan.com/jbirds/leaf127305より引用のアマミヒヨドリ(体長約 ㌢)

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   日本のヒヨドリの仲間といえば、シロガシラ、③のオガサワラヒヨドリ、※ハシブトヒヨドリ、④のアマミヒヨドリ、⑤のリュウキュウヒヨドリ、⑥のダイトウヒヨドリ、⑦のイシガキヒヨドリタイワンヒヨドリのハ種です。ヒヨドリウグイス同様に古い日本の文献に登場する日本の固有種らしいと思われますが本種ヒヨドリは違い、亜種数種が日本の固有種です。ヒヨドリはその昔は朝鮮半島より越冬のために日本にやってきた冬鳥らしく、日本の気候が気に入り定着したようです。      ※  固有種ハシブトヒヨドリは写真がありません

⑤https://zukan.com/jbirds/leaf123132より引用のリュウキュウヒヨドリ

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⑥http://photozou.jp/photo/show/145672/140380298より引用のダイトウヒヨドリ(体長約25㌢)

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   ヒヨドリの亜種で日本固有種となりますと、オガサワラヒヨドリは小笠原諸島に生息し、国内の亜種の内では一番羽色が濃いと言われています。気温と湿度との動物のメラニン色素の相関関係で有名なグロージャーの規則からすると、小笠原のヒヨドリも色素が濃く黒いといいます。ハシブトヒヨドリも小笠原諸島の火山列島に分布し、両種は形態的に異なりその名の通りにクチバシが太いです。奄美大島に生息するアマミヒヨドリは全身灰褐色で耳羽の茶色の部分が喉まで伸びています。

⑦https://zukan.com/jbirds/leaf126572より引用のイシガキヒヨドリ(体長約28㌢)

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   リュウキュウヒヨドリは、沖縄諸島や宮古諸島に生息し、本土のヒヨドリよりも暗く濃い色の体毛になると言われています。オガサワラヒヨドリの濃さとはまた違います。ダイトウヒヨドリは大東諸島の北大東島や南大東島に生息します。最後には石垣島に生息するイシガキヒヨドリです。この種だけは本土ヒヨドリと同じく体長28㌢あります。どの亜種も本土ヒヨドリと同じく気性は荒く食いしん坊で、周りを気にせず甘いものなら、スズメメジロなど小鳥を蹴散らし占領します。

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