日常生活において、好きなものの話をする機会がとても少ない。
話すことは好きなのに、人と話すのは苦手。つまり永遠に独り言。会話になると自分ばかり、自分のことばかり喋ってしまう。聞き下手の自覚がある。自分が話したら相手にも振らなきゃとは思うものの、ではどこまで聞いて良いものかと悩んでしまう。会話の後は大体脳内で反省会。引きずる。相手の顔が見えないと尚の事。
どれだけ言葉を尽くしても伝わらないことはある。それでも対面していれば幾らかリカバリーができるのではないかという期待をしてしまう。

自分の「好き」が他の人と違うベクトルに向かっているのではないか。知識や着眼が足りず、浅いのではないか。不安は尽きない。故に感想とか呟くのも本当は苦手。あんまり見つかりたくない。流れてくる感想を読んで満足してしまうこともしょっちゅうある。
それでもこうやって何か書こうとしているのは、ちょっとくらい見つかりたいとか思ってるんだろうな。浅はかな。

誰も私の話なんか興味無いって。

私Twitterやってるんですよ。でも話題ごとにアカウント分けるのとか面倒でね、それぞれに友達が居るとかでもないから雑多でいいやと思ってたの。すごくつまんない日常とかも混ざってるし。今はXか。Xやってるんですよって、文脈で伝わってもちょっと違和感ありません？まあいいや。とにかくそういう感じでやってたらね、最近有難いことにフォローしてくれる方がいたりして嬉しくて、でも私の雑多な投稿って邪魔にならないかなって思うんですよね。そのジャンルのことだけでTLを埋めたい、みたいな方の場合。まあ私のプロフィール見たら雑多で曖昧な事はわかるとは思うんですけど。どの界隈もめちゃくちゃ詳しいとか語れるって訳でもないと思ってるし、感想とかマメに出せないし、有益な情報も画像も無いし、たまに遠征なんかすると年甲斐も無くあからさまに浮かれてるし、冷静に見るとほーんと、何だろうね。黙った方がいいよね。ごめんごめん。

とかを頭の中で延々と。
楽しく生きたいだけなんだけどな。

学生時代から友人は少ない。お互いメインの趣味が違っていても割と寛容に幅広く話せる人というのは稀で、ファン同士が集まるコミュニティ的なものに参加する勇気もなく、あらゆる場面で培われていく筈だった部分が欠けている。今でも構ってくれている友人は本当に大事にしたい。
今時同じものを好きな人を探すのなんて簡単な事ではある。けれど「好き」のあからさまな細分化も進んでいる。何か事が起これば、そこに対するスタンスの違いが見えてくる。楽しいことを求めて検索した結果に、誹謗中傷が紛れ込むことだってある。自分が発した何気ない言葉が誰かを不快にさせることだって。感情とは自分の中だけにあるものではない。自分以外のどんな人にもあるのだ。怖い。

いつでも誰とでも和やかに話したい気持ちはある。映画やライブを見終えたあと、物販の列に並びながら近くの知らない人に話しかけたくなってしまう。やらないけど。
やらないけど、ライブの後でお話しさせて頂いた方を誘ってご飯を食べに行ったことは何度かある（やってるじゃん）。私は楽しかったけど気を遣わせてしまったのではと思う。付き合わせてしまって申し訳ない。反省しています。もうしません、とは言い切れない。私はそんなに意志の強い人間ではない。

まだ何の話もしていない。
好きなものの話がしたかっただけなのに。