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2023年3月版、私の葬儀のセットリスト

私のお葬式の後には、私のしたばかなことや面白いことを、みんなが喋って笑ってくれる飲み会をやってほしい。美味しい餃子とパスタとカレーととびきりのお酒をみんなで食べて私の好きだった音楽を聴きながら、
「ばかだねえ」
「ばかだったねえ」
「まったくひかりときたら」
そう言われるような生き方と死に方をしないとなと思う。死んだときに笑われる年齢って、いくつくらいだろうか。80くらいまでは生きたほうが悲しい涙より温かな涙を流してもらえるだろうか。

そこまで考えたところで、そこに肉体を持った私がいないのが悔しくなる。わたしも音楽と美味しいものがいっぱいの飲み会でたくさんおしゃべりがしたい!
ということはまだまだ生きて、この肉体を持って楽しいことをたくさんしたいということである。

いつの頃からか、その葬儀のときに流してほしい音楽をリストアップするようになった。
ここでそれを紹介したい。よかったら、葬儀の当日はこれを印刷して配ってください。

たま「鐘の歌」(ひるね)
私は魚釣りというよりはよもぎ摘みに行ってくるので、野原で会ったときにはまた遊びましょう。
この「鐘の歌」だけは絶対に絶対に外してほしくない。
尺の関係で一曲しか流せないということならこれをお願いします。

中山うり「プーアールママ」(カルデラ)
プーアールママは私の将来の夢でした。なれただろうか。最後にたくさん美味しいものを食べていってね。

折坂悠太「茜」(ざわめき)
あまりにたくさんの話したいことがあって、あまりにたくさんの愛があるので、話すことがない。そんなときに黙って目を合わるあの瞬間がとても好きでした。

T字路s「少年」(Tの讃歌)
「あの人はいつだって優しいよ」のところでたくさんの顔が浮かぶ歌です。浅川マキのカバーなのだけど、T字路s版のケルトっぽいエンディング感も好きで、悩ましい。

たま「牛乳」(犬の約束)
火事場の馬鹿力で生き返ったりしないかなあ。しないか。しないよ。

グラサンズ「再会」(布施からの電話)
出ていって帰ってきただけの旅路。

junnos「手巻き煙草と祝い酒」(車のおうち)
飲み会がひとつ増えただけなので、どうぞ祝い酒を交わしてね。飲まないひとも吸わないひとも楽しんで。

高田渡「私は私よ」(石)
ね、もともとこんなだったでしょ。私のそばにいてくれた男たちよ、ありがとう。

知久寿焼「ああぼ~くはかなし~よ」(知久寿焼のうた その1~今までの音源ひとまとめ~)
聴くたびに白くてはるかなお花畑が霞んでる景色が浮かぶのだけど、あまりに綺麗で。

大谷氏「夢の出口」(保存盤)
あきらめて出かけよう、という詞と日本的な節がとても好き。

上々颱風「愛よりも青い海」(上々颱風2)
上々颱風の歌は小さな頃から聴いていた。この温かさ、明るさ、土に根差した雰囲気は私の根幹に関わっていると思う。これを聴くといつも生きていきたくなる。

山本ひかり

葬儀のことを計画するのは、生きたいということ。
まだ生きるつもりでいるから、また変わってくるだろうということで2023年3月版と名づけた。プレイリストのリンクも載せるので、よかったら聞いてください。

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