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怒りの感情との向き合いかた

ある日、私は怒っていた。
鍋の底がふつふつと泡立つように、怒りが込み上げてくる。

最近もやもやすることが溜まっていて、私の怒りゲージは気づかないうちにいっぱいになっていたようだ。そこに夫からLINEのメッセージが届き、その内容を見た私のイライラは限界に達してしまった。いつもなら聞き流せるようなことも、この時は難しかった。

家にひとりだった私は、この苛立ちをどこにぶつけていいかわからず、大きめのひとり言を吐き出した。怒りはちっともおさまらない。

少しでも怒りを発散するために、家の掃除をすることにした。怒りパワーのおかげなのか、私は掃除に全集中。いつもやらないような隅々まで掃除し、部屋はさっぱり綺麗になった。

それでも怒りはおさまらず、私はジムへ行くことにした。

次は怒りを運動にぶつける。今日のことだけでなく、最近の腹立たしい出来事が次々と思い浮かぶ。心の中で文句を言いながら、ひたすら体を動かした。

夢中になって運動していると、途中から怒ることにも疲れてきて、怒りを掃除とか運動とか、ポジティブに発散できている自分が可笑しくなってきた。

帰りにおやつを買って帰る。ジムおわりだけど、今はそんなこと気にしない。家に着き、甘いおやつを食べ終わる頃には、怒りはほとんどおさまっていた。

ふと思う。こんなに怒ったのは久しぶりかも。
大人になるとイライラすることがあっても、我慢しなきゃとか、冷静にならなきゃと気持ちを抑えることが増えたように思う。

でも煮え切らない状態を続けているほうが、かえって体や心に良くなかったりするのかも。

今までは「私の器が小さいんだ」「感情をコントロールできないのは恥ずかしいことだ」と思ってきたけれど、時には怒りを放出することも必要なのかもしれない。

これからも関係を続けていきたい人なら、「これが嫌だった」と相手に伝えることも大事かも。どちらにせよ、誰かの気持ちを傷つけないよう、怒りの出しかたには気をつけたほうがいいけれど。

いつもおおらかな気持ちで許せたり、感情をコントロールできるなら、そのほうがいいと思う。余裕があるときは自分の機嫌をとれるよう心掛けているけれど、めまぐるしく過ぎる日々の中で、毎回は難しい。

普段はあまり怒らないし、できれば穏やかに過ごしたいと思っている。でも怒りの感情自体はダメなものではないのだから、上手に発散すればいいのだ、きっと。そう思えたら気持ちが少し軽くなった。

これからは怒りの感情に蓋をしたり、無理に鎮めたりするのではなく、受けとめて、なるべくいい方向に発散していきたい。私にとってはそのほうが、健やかな心でいられると思うから。


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