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【2023年】今オススメしたい書籍10選

「年間52冊は絶対に読む」と決めて4年目。ついに目標未達に終わってしまいました。結果【35冊】。

ですが、全く後悔はしていません。2023年はとにかく「アウトプット」を自分に求めた一年であり、その過程こそが大きな「インプット」になりましたので。

さて、それでは、今年もこの【35冊】の中から自分的TOP10をご紹介します!

どれか一つでも、皆様に「読んでみたいな」と思って貰えるものが紹介出来ていたら嬉しいです。

過去の書籍紹介記事はマガジンに纏めていますので、こちらもどうぞ。



1.リーダーシップの旅

僕の中で「リーダーシップとマネジメントの違い」を説明する時に必ず引用し、そして紹介するのがこの本。人生全体でもTOP10に入る、本当に出会えてよかった書籍。

一切のネタバレをしたくないので、ここでは詳細は紹介しません。リーダーを目指す人、マネジメントを目指す人、HRに携わる人、全ての人に読んでいただきたい。絶対に損な時間にはならないので、読んでみてください。

2.聞く技術 聞いてもらう技術

この書籍が言いたいことは一言で言えば、「聞かれることで、人は変わる」ということ。

「聞く」ことが苦手な私といては、少しテクニック的なことも期待して開いてみた本でしたが、とんでもない。「ヒトの本質」を掘り下げまくった、超良書でした。

あとに出てくる「14歳からの社会学」にも出てくる、「"世間"が余りに細分化されたことで、同じ悩みを共有できる人がいなくなったこと」に対して手を打たないと、「聞いてもらえない」と。そして、そんな人は「聞くこと」なんて出来ないと。

HRとして心がけるべきは「聞いてもらいたい、とモジモジしている人に声を掛けること」だと肝に銘じました(暴走したり、他者を攻撃している人も、そういう人の一人)。

なお、ここに出てくる「ほどよい母親の必要性」を読んだあとに、下で紹介している「52ヘルツのクジラたち」を読むと、繋がってくる部分があり、「なるほど」と思わされます。

3.「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考

「アート」という、何やら高尚なもののように見えるものに対して、どう捉えたらいいか、どう接したらいいか、を示してくれる一冊。

この本を読み、3歳の娘に「このお花なにー?」と聞かれた時に、すぐにGoogle Lensを起動する自分を恥じた。

この本を読んで、「写実主義」が何よりの一番上に来るものだと思っていた子供時代から歪んだアートへの解釈が、大分修正された。

アートは、あくまで「自分」。遠近法ですら、人間の視覚に依存した、歪んだ手法。「自分はどういう人間なのか、どういう価値観を持っているか」という、まさに自分が会社でメンバーに求めていることが、アートにすら繋がっているなんて。

エルンスト・ゴンブリッチの一言が胸に刺さります。

「これがアートだというようなものは、本来は存在しない。ただ、アーティストたちがいるだけだ」

「アートなんて><」という人には、是非読んでいただきたい。

4.14歳からの社会学―これからの社会を生きる君に

現代社会の問題点に対し、「公的(みんな)」の定義が狭まり、共通感覚が無くなったこと、を一つの真因と設定し、その上で我々は何をすべきか、を語ってくれた一冊。

自由であるためには、まず「承認」が必要であり、それが「尊厳」を生む。この「尊厳」無くして、「さあ、自由に選択していいよ」という環境を与えることは決して「自由」ではない。

宮台さんの皮肉っぽい記載が無く、彼の思考がストレートに記載されており、「宮台書籍の一冊目」としてもおすすめ。

経営、組織開発に明日から昇華させられるエッセンスが詰まった一冊です。

5.冒険の書 AI時代のアンラーニング

「教育」というものを圧倒的「ゼロベース」で捉えなおし、再定義・再提案した一冊。

この中で特に「なるほど」と思ったものがいくつかあります。たとえば、「人が人をイジメる理由」に対する解釈。

学校という場所が、同級生と生活や人生の深いものを何も共有しないにもかかわらず、長い時間その場をともにすることだけは求められる場所であるから。

「子ども」という存在が、実はごく最近発明された概念であったというファクト。最後に、そして、内村鑑三の言った「勇ましい高尚なる生涯こそが、後世への最大遺物である」という言葉。

この内村鑑三の考え方は、キングダム70巻で李信が言った「人の本質は"火"であり、かならず命の火と思いの火を持っている」という言葉にも繋がってくると思います。

6.イーロン・マスク(上・下)

セルソースの大事な価値観が「ZERO-Based Decision ゼロベースで考える」。これを本当に実行する社長の姿を見ていて、「マジか」と思うことが多いですが、その究極完全体がマスクだ、と思いました。

そして、スタートアップに生きるなら、世の中を非連続的に変えたいのなら、「狂気」は常に必須であることを感じました。

総意なんて得ている場合ではない瞬間は山のようにある。そして、ルールは人の意見を聞けば聞くほど、衆愚になる(卓越主義的リベラリズム)。

ただの「優秀な常識人」なんて居場所はない。時に狂気を宿せる人間になりたい。心からそう思えた一冊。

7.52ヘルツのクジラたち

小説を読んだのは、2年ぶり。それくらい、「実用的な本」や「脳の中のシナプスを増やしたり、強くしたりする本」中心に来てしまいました。

そんな中で、友人から紹介してもらった小説を大晦日に読んだら・・

結果、号泣。スタバで左右に座っていた人を引かせてしまいました。

「52ヘルツのクジラ」というのは、「他のクジラとは違う周波数を出すクジラ」のことで、世界で最も孤独な動物と呼ばれているそうです。

そんな人たちが交錯する短い小説ですが、元々涙腺が弱いこともあり、心がやられてしまいました(いい意味で)。

そして、「自分は声なき声を聴けているのだろうか」「それ以前に、"声”自体もちゃんと聴けているのだろうか」とリーダーとして、HR責任者として、問われる一冊でもありました。

8.ぼく モグラ キツネ 馬

「いままでにあなたがいったなかで、いちばんゆうかんなことばは?」
ぼくがたずねると、馬はこたえた。
「たすけて」

大切で心に刺さる言葉が沢山出てくるこの絵本ですが、その中でも上記のくだりは読むだけで胸がきゅっとなります。

リーダーでもマネジャーでも、大事なのは「弱さを見せること」。頭では分かっていても、組織の中で権限が付いてきたり、大きな責任を負ったりすると、つい自分を大きく見せたくなってしまう。綻びを隠してしまう。

そんな時に思い出すのがこの"馬"のセリフ。ほかにもたくさん紹介したいものがありますが、それは是非、皆さんの目で見つけて欲しいので、この辺で。

9.DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2023年 5月号

アカデミアは実は知識やヒントの宝庫。定期的に論文を読むようにしていますが、この「5月号」はめっちゃ良かった。今の自分の軸にもなっています。

特にこの中で出てくるRethink Your Employee Value Proposition(従業員価値提案を見直すべき時)は極めて明確なストーリーと4象限で思考を整えてくれます。

12月号の「人を惹きつける会社」はまだ読めていないのですが、定期的に出るHR関連の特集はしっかり目を通していきたいです。

10.人とのつながりで成果を呼び込む!ひとり広報

約1.5年前に携わることとなった「PR」。全く右も左も分らない中で、周囲から薦めてもらい手に取った一冊。

僕みたいな「急に広報・PRを振られた」人が、まず「全体像」をしっかり理解し、「一人でも大丈夫かも」と思うのに最適な本です。

この本を読んで北野さんに直接連絡をし、関係性が作れたのも自分にとって大切なイベントでした(謎の直DMに反応してくれる北野さんの心の広さに乾杯)。

おわりに

いつもそうですが、ここに名前が挙がるのは「周囲の人が勧めてくれた本」か、「良いなと思った本が言及している本」が大半です。

そこにはすこしばかりの「バイアス」もあるでしょうが、やはり「自分が選んだ自分に合うと思う本」だと、驚きとかが無いのでしょうね。

今年もXではおススメの書籍を投稿していきたいと思いますので、良ければ是非フォローください!

次点

惜しくもTOP10には入らなかった、でもおすすめの本を紹介します(一部「本」じゃないものも含む)。

では、また次回お会いしましょう!


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