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例えば愛する人が頭にアルミホイルを巻き始めたら

はじめまして

メディカルソーシャルワーカーを中心としたひきこもり支援に関する任意団体「ひきこもごも」と申します。自分の こころを守る、自分らしく幸福に生きる、をテーマに学校では教えてもらえなかった、考え方、生き方を、真剣に考えています。
今回は「例えば愛する人が頭にアルミホイルを巻き始めたら」という内容でお伝えします。


あなたはどうしますか?

例えば愛する人が頭にアルミホイルを巻き始めたら

それを力尽くで止めるのか

一緒に自分も巻き始めるのか

或いは自分は巻かないが巻くのを手伝うのか


あなたはどうしますか?

本当の愛(福祉)は、なんなのでしょうか。



さて、詩的な価値はさておき、現実的な話に一旦戻しますと


「アルミホイルを頭に巻く」という特徴ある行動は、妄想や被害妄想を持っている可能性を強く疑います。よくある当事者の主張として、電磁波攻撃や他の外部の影響から自分を守るために、あるいは自身の思考を盗聴されないためにアルミホイルを使用すると信じている場合が臨床において多く見られます。

あの反射しそうな感じや、金属感がそう思わせるのかも知れません。

その他にも、「5G」「ワクチン」「著作権」といった単語も好みます。自身の権利が侵害される、脅かされているといった確信を持っているご様子が多く見られます。

これは一種の被害妄想であり、彼らが周囲の環境や他の人々から攻撃を受けているという信念に基づいています。

他の可能性としては「不穏」や「せん妄」と言われる一過性のストレス障害も考えられます。環境が著しく変わった(引っ越し・異動・結婚・出向・死別・入退院)ことをきっかけとして見られるストレス障害で、環境が落ち着いたり、もとの住環境等に戻ると寛解することがあります。

統合失調症の場合はきちんと治療を。


統合失調症は完治しません。生涯に渡って、上手にお付き合いをしていくことになります。

統合失調症の治療には、主に薬物療法を軸にします。抗精神薬等を使用し、陽性症状(幻覚、妄想など)を軽減していきます。

医療機関の活用なしに家族介護だけで抱え込もうとすると、すぐに破綻してしまうと言えるでしょう。

家族での抱え込みの特徴とそのリスク


さて、MSWとしての喚起や前置きはいいとして、冒頭の問いかけ、あなたなら、どうするでしょうか。

関係性にもよることでしょう。
親子なのか、夫婦なのか、パートナーなのか、友人なのか。

正解はありません。

しかし、いつ訪れてもおかしくない、突然の変貌

「一度考えたことがある」だけで、そのときのあなたを救うことができるかもしれません。



ひきこもりには理由がある

「親がしてはいけないこと」と銘打ち「ひきこもりには理由がある」を合言葉に、いまひきこもっているひとが、いまどういう状態なのかを考えています。ひとは理由なくひきこもりません。根源的な課題解決なしに性急に回復したような状況だけを求められてしまう当事者はたくさんいらっしゃいます。その環境出力だけを達成しても予後がよくない傾向にあります。いまどういう状態なのかをきちんと考える事で、一時的な状態変化に惑わされず、いま必要なものが考えられます。
当事者にとっても、家族などの身近な伴走者にとっても、理解してほしい、一度考えてほしい内容になっています。ご一読くださいませ。


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