見出し画像

第十八回ヒマラヤなんちゃって句会 winter special                        「ヒマラヤ龍」発表!!


Twitter@himahira19で行っていた句会の結果発表の二日目です。 

今日はみなさんの感想文をじっくり読んでみます!  

一番感想文の集まった一句には「ヒマラヤ龍」を差し上げます!     この賞は他の賞とも重複する可能性があります。 

さぁいっぱいの感想文がきましたよ!!
「ヒマラヤ龍」発表に参りましょう!

(俳句の俳号、感想文投稿いただいた方の敬称は略します。絵文字は化けるのでカットしました。本文は基本原文ママです。)


感想文1件

新雪や縞を流していけず石 長谷川水素


🐕 新しく積もった雪が溶けだし、家の敷地の角の大きい石に縞模様を作ったのだろうか。いけず石に着目したところが面白いと思った。「流して」だと動作の主体が誰か分からなかった。「流せる」だったら石の温かみで雪が溶けて流れてきた、という感じになるだろうか。 千代 之人



去ってゆく足音サイレントナイト 月岡方円


🐕 とにかく韻が好きです! 雨野理多



汝のうしろをとこは獲物ゆきをんな さおきち


🐕 ゆきをんな句の原点のような句だと思いました。
「男は獲物」が古くて新しい感じがして好きです 山川腎茶



木星引き連れ寒月とレイトショー 宮本モンヌ


🐕 実際に月と木星が並んでいる様子を見ると、本当は木星の方がずっと大きいはずなのに、たしかに月が木星を引き連れているように見える。
地球から見上げる天体ショーの不思議。 ノセミコ



デスゲーム終はる寒卵を割る 岡根今日HEY


🐕 とても作者を知りたい句。命の瀬戸際を、或いは命が砕け散る様を何度も見てきたからこそ、寒卵の生命力をより感じるのでしょう。デスゲームで生き残ったあとの食事は卵かけご飯にしようかな。 たーとるQ



救急車雪女ゐる公園へ 千代 之人


🐕 救急車呼んだのは雪女?みんな低体温症? 天雅



突発性機能喪失冬の雲 伊藤映雪


🐕 十二音の病名とのがちんこ勝負が素晴らしいです。
抜け落ちた記憶にぽっかりと浮かぶ、冬の雲。
冷たいながらも暖かく見えるのでしょう。 たーとるQ



雪の精シベリアを越え車止め 高山佳風


🐕 シベリアを超えてきて、というところにロマン感じました。
下五との落差もよし。 嶺乃森夜亜舎



むささびの煩き道を下りてゐる 細川鮪目


🐕 「下りてゐる」から、夜の高尾山を想像しました。
むささびは、存在を確かめたり威嚇したりで、意外とよく鳴き交わすそうですね。急に暗く寒くなる山道、人にとって心細い道が、むささびの声によって余計不安感を掻き立てられるようで。 鈴白菜実



まっすぐに桜の枯れた白き夜を 沼野大統領


🐕 実をいうとこの句を戴くかどうか迷いました。兼題写真を見ていない人には「白き夜」は「白夜」で夏の句とも取られかねないし、仮に「白き夜」が写真の光景を指すとしても主役が桜なのかそうでないかもも分かりづらい。それでもどうしても気になる句として戴きました。 北村 崇雄


感想文2件

街灯の果てなき呻き雪の夜 北里有李


🐕 街灯は光源として私達の街を明るく照らしてくれています。
雪たちも自分を照らしてもらいたいと思い街灯に纏わりついてきて、
嬉しいけれど冷たいなぁという複雑な気持ちが呻き声になるのかもしれないですね 岡根今日HEY

🐕 雪の道に街灯が等間隔で並び、遠くの街灯は降る雪にかすんで見えなくなります。風の音は街灯の呻きであるとした把握が良いと思います。
次々とうめいている様が見えてきて怖さを感じます。 葦屋蛙城



雪あかりを帰る第九歌い上げ 冬島 直


🐕 五年ほど前「一万人の第九」に参加しました。歌詞、もう、すっかり忘れましたけど。
ドイツ語で知っているのは「イッヒリーベディッヒ」だけ。 らん丸

🐕 第九は元気が出る歌だから歌い上げれば雪あかりも増して感じられそう。 房総とらママ



雪降るや雪てふ自我を埋めつつ 濃厚エッグ足人


🐕 雪をこんな風に一物仕立てにできるってすごいと思いました。 陽光樹

🐕 リフレインや字足らずが効いていると思いました。雪が自我を埋めるように外観を変えているという把握が面白いと思います。 細川鮪目



除雪車といふ冬季限定戦士 広夢


🐕 除雪車を戦士と言い切った所が良いですね!
また、冬季限定戦士という言い方にも可笑しみが感じられて好きでした!
雪国の生活を守るのに除雪車は今日も戦ってくれていますね。 大山なごみ

🐕 除雪車がヒーローに見えます!なんと頼もしい! 里山子



老杉を除けつつ雪の健気さよ 北村 崇雄


🐕 雪の健気がいいですね。
老杉を労わる神様の仕業でしょうか。 オキザリス

🐕 雪にも健気さがある、という表現が好きです。 永田千春



夜の冴えて青褐色が落ちてくる 雨野 理多


🐕 詩がある 宮本モンヌ

🐕 「冴えて青褐色」までならありがちですが、それが「落ちてくる」ように感じ、空という言葉を使わずに空を想起させるのは流石。 北村 崇雄



大天使の光の翼聖夜更く ひでやん


🐕 なるほどです。 らん丸

🐕 クリスマスの夜更け。
外に出たら天使の羽の光が見えるかも。見てみたいです。 冬島 直



朝の日の暴く純白雪の原 紗羅ささら


🐕 私は過去に「カーテンを開ける薄目に雪景色」という句を詠んだことがあるのですがその句を思い出しました。(作者)さんの句は夜に降った雪たちを朝日の光が暴くという詩的な表現で詠んでいるので映像だけでなく心に深く残りますね 岡根今日HEY

🐕 「暴く」という語が印象的で、眩しいほどの雪原が眼に浮かびました。    岸来夢



耳袋遠き家族の声聞ゆ 簗瀬玲子


🐕 子供はただでさえ親の言う事を聞かない生き物なのに、耳袋までされたら無敵の子になってしまいますね。普段からガミガミ叱ってくるような親の子は防衛本能で耳袋を愛用しているのでしょう。子供が耳袋を欲しいと言い出したらSOSのサインかもしれないですね 岡根今日HEY

🐕 発想が凄いなぁと思いました。 本村なつみ



ヒマラヤの夜を見晴るかす聖樹の灯 苫野とまや


🐕 世界中が聖樹を祝っている、きっとヒマラヤでも深い祈りのようなものを感じました。 風早杏

🐕 ヒマラヤさんへのご挨拶句。スケールが大きくて美しい。 冬島 直



再会は夜の空港クリスマス でんでん琴女


🐕 ラブストーリーのようなドラマチックな句ですね。あえて恋人たちのクリスマスど真ん中を狙った大胆な試み、お見事です! 緒方朋子

🐕 ドラマが描けるのが素敵! 村瀬っち



鮮血めくスウプ聖夜の晩餐 山川腎茶


🐕 生命力溢れるスープ、表現が強烈で好きです。 弥栄弐庫

🐕 この真っ赤なスウプはボルシチでしょうか。
ボルシチはウクライナ発祥と聞きます。今なお戦禍におびえながら暮らす人々にも聖夜はやってきます。炊き出しのスウプかも知れません。
一日も早く安心して穏やかにスウプを飲める日が来ますように、という作中主体の祈りを感じました。 北欧小町



木守の疵を実りの溢れけり 丁鼻トゥエルブ 


🐕 木守は、足ることを知るという考え方の発露のような気がします。
全部俺のもんじゃないよ、俺は十分だから、周りもね、というような他者意識の溢れる世の中が実りなのかもなと感じました。 藤白月

🐕 木守の疵に実りが溢れるという感覚の素直さ、そして「を」によるスケール感がいいですね 沼野大統領


感想文3件

九時から九時まで塾ふゆの灯よまぶしいよ いかちゃん


🐕 十、五、五のリズム、十音に感じる時間的長さ、絞りだすような口語。もっとも闇の濃い日々を眩しく強調する。 長谷川水素

🐕 受験生には冬休みは休みではない。ガンバレ〜 房総とらママ

🐕 受験生を思います。周りの楽しそうな人や場所が、痛いくらいにまぶしく映る、そんな受験期の先の見えなさが切ないです。 里山子



街灯の届かぬ田んぼうつ田姫 葦屋蛙城


🐕 うつ田姫は、冬と水を守る神。
街灯の届かない田んぼも守ってくれているのでしょう。 苫野とまや

🐕 広い田んぼの街灯が当たらないところに冬のうつた姫が潜んでいるという把握が面白いと思いました。 細川鮪目

🐕 我が家の田んぼも同じだなあと思いました。真っ暗ですよね。
季語にうつ田姫をもってきたのがいいです。
その田を優しく見守っていてくれる感じがします。 栗田すずさん



風花は祈り瞼が凍蝶ならば ノセミコ


🐕 静かな中に、かすかな動きを想像しました。 永田千春

🐕 ただ積もっている雪ではなくて風花なので明るいきれいな祈りが合っていると思いました。そっと閉じた瞼は祈りと共に飛んで行く凍蝶となるならと心の澄んだ詩を感じました。 風早杏

🐕 かっこいいです! 村瀬っち



独り転けて起きて聖樹に泣き入れて 木ぼこやしき


🐕 家の外で転んで帰宅後に泣きを入れたのか、家の中で転んだのか。
どちらにしても一人暮らしの悲哀が諧謔とともに表現されていると思いました。 イサク

🐕 動詞がたくさんで、独りで騒がしいなってウケました 雨野理多

🐕 遊び心のある動詞3連続の試みが、最後の「聖樹に泣入れて」で軽やかにまとまっています。子どもが文字通り転んで起きたか、それとも大人の空回りを比喩として使っているのか、どちらでも成立しそうです。聖樹は優しく見守ってくれそうです。 陽光樹



雪明り四十五度の屋根二枚 直輝


🐕 45度の屋根と言えば合掌造りの屋根を思い出し、白川郷のライトアップの景色を思い出した。数詞で光景を思い浮かばせる巧さ。 千代 之人

🐕 合掌造りの屋根でしょうか。
荘厳な豪雪の景が見えてきました。 三浦海栗

🐕 特選にいただきたい。雪は大概のものを曲線の中に包み込む。しかし、見上げた景では、雪あかりが2枚の屋根の直線をほのと映し出している。
45度に平行か、直角を作っているのか。
幾何学的まっすぐが、雪に耐える雪国の住まう人の、静かだけれどまっすぐな心持ちであることの印象を覚えさせてくれる写生句。 清水縞午 



星月夜きづいてほしいときもあり 岸来夢


🐕 いつも人知れず頑張っているあなた。
決して名乗り出ないし、でしゃばらないし。
そんなあなたを星はちゃんと照らしてくれていますよ。冬島 直

🐕 アピールするでもない、普段の素の自分を見て欲しい。そんな時もちょっとあるの。「も」に隠れたかわいい女(男)心? がいいなぁ。
満月の夜でもない「星月夜」、ほんの少しの変化にも気づいて欲しいのか。
もしかして、相手を試してる? 空流峰山

🐕 いつもは主役の「月」。でも星月夜の今夜は 脇役の星達にも気付いてほしい。そして 密かにあなたを慕う「私の気持ち」にも… 
そんなストーリーが浮かんできて 切なくいただきました。 風花美絵



寒昴刺せ有耶無耶にする前に 岩瀬百


🐕 天に向かって何かを突き立てるということか。
暮になって出てきた政治資金の裏金問題と重なりますね。 北村 崇雄

🐕 刺せ、という強い言葉が衝撃的でした。 花咲めだ香

🐕 「刺せ」と言い放つところが好きです。 永田千春



寒月の駅やナンパは十連敗 Q&A 


🐕 ロマンチックな光景が一転して暗黒めきますね。 嶺乃森夜亜舎

🐕 ナンパしているお兄さんはめげずにタコ焼きを持ってナンパし続けるのでしょうね。 房総とらママ

🐕 駅でナンパって今もあるのでしょうか?寒月が効いていますね。三月兎



悪酔いの始末を被る粗目雪 弥栄弐庫


🐕 「ポケットに袋捩じ込みおでん屋へ」 らん丸

🐕 酩酊して雪に突っ込んでいる様子に読みました。
「始末を被る」という擬人化が秀逸! 麦のパパ

🐕 粗目雪が悪酔いの雰囲気にあいますね。 嶺乃森夜亜舎



善良に淋しく刺せり天狼は 冬のおこじょ


🐕 明るく澄んだシリウスの光に貫かれる。
内なる良心の投影だろうか。 長谷川水素

🐕 兼題の光はシリウスだったのですね!
善良に淋しくに慈愛を感じます。 オキザリス

🐕 詩的な表現が好きです。 永田千春



垂り雪あなたは今日も帰らない 風花美絵


🐕 垂り雪が「帰らない」時間経過を際立たせ切なくて一番好きです 天雅

🐕 垂り雪がまずアップ。ドラマの情景描写のよう。そして、中七下五のような事情がありさらなるドラマが起こる予感。 高山佳風

🐕 しずりゆきを屋根雪の方で想像したのですが、家の窓を壊すほどの勢いでしずってそうです。 秋野しら露



サクサクと迫る足音聖夜かな 小田毬藻


🐕 背の高いサンタ(彼)の足音では。 小田毬藻

🐕 確かにそんな感じします。 らん丸

🐕 足音はだれだろうと想像膨らませる句。
サンタ、恋人、家族、それとも・・・。 高山佳風



聖樹てふ光の粒の集合体 陽光樹


🐕 光の粒が集まり聖樹になる。
クリスマスツリーは夢や希望の象徴だと思います。彩られたイルミネーションのツリーは行き交う人々を明るい気持ちにしてくれますね。 三浦海栗

🐕 クリスマスツリーの絵は、光の丸だけで表現されることがありますね。
キラキラ感が綺麗です。 雨野理多

🐕 クリスマスツリー星団のことを思いましたが、電飾のキラキラと光る大きなクリスマスツリーのことでしょうか?
どちらにしても美しい。 紗羅ささら



家無しに退去命令冬将軍 弓原トーヤ


🐕 面白い 宮本モンヌ

🐕 季語「冬将軍」が、苦しく厳しい現代人の生活にハマっていると思います。漢字が多い表記も何となく息苦しくて、内容に見合っていると思いました。 ノセミコ

🐕 私たちが幼い頃は色んなところにホームレスの人がいて、わたしは学校の帰 りに給食のパンをお渡ししたら、暫くして学校に給食を渡してはいけませんとお便りが廻ったことがありました。そんな事を思い出しました。
冬将軍に追い出さ れてしまったのですね。 万里の森



トラックのチェーン右手は雪女郎 ヒマラヤで平謝り


🐕 優しい雪女郎なのかなあ。 でんでん琴女

🐕 ゾクッとして妖しい感じが好きです。 幸田梓弓

🐕 「寒い寒い、あ、手伝ってくれるんですか、どこのどなたかは存じませんがありがとう…あ!」という感じでしょうか。雪女郎が、これから行こうとする雪道の危険をそっと知らせに来たのかも。 鈴白菜実


感想文4件

喧嘩するトムとジェリーの息白し 草夕感じ


🐕 息のあう幼なじみ、トムとジェリーのような友達夫婦を想像しました 天雅

🐕 一瞬にして景が立ち上がりました。 幸田梓弓

🐕 確かにトムジェリは冬のお話も多いですよね。(アカデミー賞を受賞した『メリー・クリスマス』など)雪の中でも氷の上でも駆け回るあの二匹を思い浮かべると、微笑ましく思えます。
これぞ正しく「仲良く喧嘩」。 たーとるQ

🐕 うわぁ、想像掻き立てられますね。
固有名詞の経済効率の良さを改めて実感しました。
トムとジェリーの喧嘩の白息...小さくて可愛いらしい♪ 大山なごみ



星ひとつ生まれ清けしクリスマス 亀田かつおぶし


🐕 生命を感じる。 宮本モンヌ

🐕 心が洗われるような綺麗な作品。
クリスマスらしさがあります。 岸来夢

🐕 クリスマスの夜に星一つ生まれるなんて。
清く美しくなってしまいます高山佳風

🐕 星とはキリストか。そうでなくても広大な宇宙のどこかで星は生まれているのかも。同じように地球のあちこちで生命が生まれる。
クリスマスに真っ向勝負が気持ちいい句です。平良嘉列乙



犯人は夫雪晴のサスペンス いその松茸 


🐕 夫と見せかけて、実は愛人が犯人では。 小田毬藻

🐕 発想が面白い。 でんでん琴女

🐕 火サスとか土スぺが好きなのでつい反応しちゃいました。
雪晴と殺人は妙に合いますね。一体どんなストーリーなのだろう?
あっ、今火サスの音楽が頭の中で聴こえました(笑) 三月兎

🐕 犯人が夫だったのは、意外というより想定内でしょうか。「雪晴れの」からは細部まで無事解決したのではないかと思われます。 山川腎茶



銀色の溜息ふはりクリスマス 清水縞午


🐕 溜息に色があるとは考えたこともありませんでした。
銀色というのも納得感があります。 岸来夢

🐕 「銀色」「ふはり」、このくらいの質量の言葉で俳句は十分成り立つんだよなと改めて考えさせられます。
しかも季語に「クリスマス」を斡旋したことで、先述の二語も効いて来る。取り合わせのお手本のような句。 北村 崇雄

🐕 溜息ふはりがいいと思います。
溜息が銀色とは何ともクリスマスらしい! 春野ぷりん

🐕 銀色の、とくると色々なものを想像しますが、まさか溜息とくるとキラキ ラ光る聖夜を浮かべました。
季語のクリスマスが生きていると思いました。 万里の森



遠くから遠くへクリスマス・キャロル 新田ダミアナ


🐕 聖夜の賛美歌が、聞こえているような…。 小田毬藻

🐕 クリスマスの静かな夜。
素敵ですね♪こんな街に住みたいな。 冬島 直

🐕 気温が低いと大気の屈折率が変わり、遠くまで音が届くようになる。 外鴨南菊

🐕 世界がクリスマスキャロルに包まれていくかのよう。 雨野理多



討ち入りまだかコンビニ前に電飾樹 舟端玉


🐕 すっかり年末の忠臣蔵も制作されなくなった。
そんな時代に対して「討ち入りはまだか」と問うている。
コンビニも電飾の木もかつての忠臣蔵のようにありふれている。 外鴨南菊

🐕 吉良邸討ち入り時刻は朝の4時ごろ。
コンビニ前の灯には、赤穂浪士の魂が集結しているのかも。 三浦海栗

🐕 さぁクリスマス仕様に店内も装飾を替え、いざクリスマス商戦へ!
面白い表現です! 麦のパパ

🐕 討ち入りと電飾樹の意外な取り合わせ。
俳諧味があって好きです。 高山佳風



聞き上手な月とつひ甘えちまひ らん丸


🐕 甘えちまひってなんかかわいいですね。
月が静かに聞いてくれていると思うと話がとまらないのですね。 秋野しら露

🐕 ほろ酔い気分でなんやかんやと愚痴やの自慢やのを話し出す。
その相手は 月。月の綺麗な夜だったのかなぁ。
満月まであと少し! な月だと思いました。 空流峰山

🐕 月は優しいです。何でも受け止めてくれる気がします。 オキザリス

🐕 月には太陽には話せない話を聞いてもらえそうなのできっと聞き上手だと思います。素敵です。 風早杏



とりあえず焼き魚食うクリスマス たーとるQ


🐕 恋人でも仲間でも家族でも、クリスマスパーティをしているなら焼き魚はまずない。たぶん詠み手は一人で晩飯をとりあえず食べている。
その後ケーキがあるのか一人で飲むのかいつも通り風呂入って寝るのかは分からない。焼き魚とクリスマスの対比がどこか滑稽かつ孤独さを立ち上げた。対比の妙味で個人的に1位。 千代 之人

🐕 デートの前に大戸屋で腹ごしらえしてるみないな光景が浮かびました。とりあえず、が効いてます。 嶺乃森夜亜舎

🐕 クリスマスとは乖離した日常。ただ、その後ちょっとケーキやシャンパンでも・・・と上五の「とりあえず」が期待させてくれます。 麦のパパ

🐕 とりあえずというのが良いですよね。クリスマスの表情は様々なのだなと思わせてくれる句ですね。私は西洋の宗教的ないわば本当の意味でのクリスマスを体験したことがありませんし、山下達郎などのシンガーが作り上げてきた日本のステレオタイプなクリスマスも体験したことがない。
でもこの句のように取り合えず日常のものを食べるクリスマスは体験したことがあるので親近感が沸きますし、更に言えばとりあえずと言っているので、もしかしたらこのあと、恋人と約束があるかもしれないし、魚食べちゃったけどミサみたいなところへ出掛けるかもしれない。
奥行きのある楽しい句だと思いました。 丁鼻トゥエルブ



たーとるQの俳句考察冷たし 鳥田政宗


🐕 同感です。 亀田かつおぶし

🐕 「冷たし」と断定されるほど「たーとるQ」というお方は俳句に厳しいのですね。……あ、私か。 たーとるQ

🐕 たーとるQさん、句会ライブでお見かけしましたが、暖かそうな方でしたよ。 小田毬藻

🐕 そら、あきまへんなあ。 らん丸



しも替えて気持ちよさそげ義母聖夜 田辺ささのは


🐕 家族介護の生々しい光景と聖夜を取り合わせる勇気に拍手を送りたいです。誰にでも幸せなクリスマスがやってくると信じ。 たーとるQ

🐕 義母はもう以前の義母ではなく、赤ちゃんのように無邪気になってしまったのでしょう。今までのわだかまりも、聖夜によって浄化されていくような気がします。 三浦海栗

🐕 行事の日も休みなく介護をしないといけない現実。お義母さんにも優しく接してみえるのですね。お疲れ様です。 栗田すずさん

🐕 どんな日常にもクリスマスがやってきます。
そしてどんな人にも聖夜は尊いです。
見守る眼差しが優しくて素敵だと思いました。 風早杏



魚の目の芯を割愛クリスマス モッツァレラえのくし


🐕 思いっきり日常の俗な風景をクリスマスと合わせたのが対比的で面白い味わい。 充子

🐕 割愛の愛の字が素敵
魚の目なんぞいなくなってせいせいしそうなものであるが、一振りの愛を与えたくなるのはクリスマスのせいであろう。 DAZZA

🐕 「芯を割愛」って言い方がとてもスマートで、スマートな言い方だけどけっこう大変なことをやってるクリスマスがとってもリアルで、そんなクリスマスもあるかもなって思いました。 里山子

🐕 決して綺麗ではないけれど、そんなところも愛してしまうクリスマスなんですね。ちょっと笑ってしまいました。 万里の森



柚風呂や孤独も楽しそれでよし 葉月庵郁斗


🐕 私なんかまさにこれですよ。柚子湯にするのは忘れましたけど。
一人の時間は大切です。 木ぼこやしき

🐕 「楽し」「よし」の韻が沁みました。 三浦海栗

🐕 柚子の香りの浴室。
柚子風呂のささやかな幸せを一人占めしながら、孤独とも付き合いながらこれからも楽しく生きていくのだと自分に言い聞かせている。 唯果

🐕 中七と下五の「し」の韻が大変心地よいですね。
下五には少し祥聖さんの匂いもして好きです。 山川腎茶



雪は積もるガードパイプの角度にて コンフィ


🐕 ふっくらとした布団のような雪。触ると夢が崩れる。 外鴨南菊

🐕 ガードパイプの角度という目線が新鮮でした。 岸来夢

🐕 変な場所への発見が面白い 宮本モンヌ

🐕 雪って、面白い角度で積もるときがありますよね。
このガードパイプもかなり傾いているのでしょうか。 鈴白菜実



鍵失くし六花をそっと握ったら 北欧小町


🐕 中七下五の「っ」の韻律がとても気持ち良いです。雪を握ると指の跡がギザギザになって鍵の凹凸みたいになりますね。
その雪の鍵で扉が開くことはなくまた途方に暮れるという切なさがありますね 岡根今日HEY

🐕 秋に似たような経験をしました。
ないと分かっていながらつい握ってしまうんですよ、手のひらを。
でも握ったものが雪の結晶である六花であれば、何気ない光景が一気に詩に転じてしまうのだから不思議ですね。 北村 崇雄

🐕 余韻で色々と想像出来て楽しい句。 でんでん琴女

🐕 私の中で特選でした。「そっと」がいい。
読後の余韻もステキです。 永田千春



雪積もる遊具のやうにたいくつだ 青井えのこ


🐕 退屈の表現に独自性が光っている。
ぞんざいなようで細心に作り込まれた句だと思う。 長谷川水素

🐕 大人が感じる発見 宮本モンヌ

🐕 雪の日は遊具で遊べない。それを遊具と一体化したようにたいくつと表現したのがいい。 栗田すずさん

🐕 雪の積もった遊具って確かに寂しそうだし、遊んでくれる子どももいなくて 退屈そうですね。その気づきが素敵だと思いました。 万里の森



雪に映る影ならやはらかいだろか 高田祥聖


🐕 一番好きな句でした。「影」は人間の心理において宗教的または文学的に多様さと重要さを持つ概念です。人の生と死をイメージさせる「影」が、晴れ渡った日の雪の「白さ」「清廉さ」に映ったときに「やはらかいだらうか」と感じる感性に惹かれました。 水蜜桃

🐕 影さへ尖んがらざるを得ない日常。
雪は人の心も柔らかくしてくれる。冬島 直

🐕 雪に写る影に重さは無く、誰でも簡単に掬える。
例え子供でも外鴨南菊

🐕 この疑問はおもしろい目の付け所ですね。 村瀬っち


感想文5件

北窓塞ぐべし遺言守るべし 唯果


🐕 どちらも同じ大切さを詠んでいるのではないかなと思いました。
べしべし! 弥栄弐庫

🐕 いわくありげな雰囲気。映画の冒頭かと思うような不穏さを感じます(褒めてます)。常田富士男さんの声で読みたい……。 このはる紗耶

🐕 べしの繰り返しがとても強い句ですね。雪国の人間の気質をよく表した句ではないかと思いました。 桃園ユキチ

🐕 今回の投句一覧を見て、最初に目が止まったのがこの句でした。
自身も今年、義父が他界したので心情が重なったというのもあります。
北窓塞ぐの季語と遺言の隠密な取り合わせが成功しているのではないでしょうか。
命令系の「すべし」を2回繰り返すことで、冷ややかで厳かな空気が漂いますが、明るい兆しも見えてきそうな、人生の陰と陽を考えさせられる句でした。 簗瀬玲子

🐕 「北窓塞ぐ」ことが遺言の中に含まれるのでしょう。
遺言の主の人生を振り返るような御句です。 おかげでさんぽ



魔界には魔界の雪があるだろう ギル


🐕 魔界の雪。なぜか猛烈に吹雪いていそうなイメージがあります。
なんでこんな発想ができるのか驚きました。 麦のパパ

🐕 人ならざる者にも雪を愛でる心があるのですね。きっと地球なんかじゃみられない、妖しい色をしているのでしょう。雪の魔女とか一度見てみたいですが、見てしまったら二度と雪の中から出られなさそう。 たーとるQ

🐕 魔界の雪と言う、不思議さに惹かれました。 三浦海栗

🐕 魔界の雪!想像しただけで面白いです。
わたしなら魔界の雪は紫色の綿みたいな感じ! 万里の森

🐕 あるだろうと断定しない事によってファンタジーの中にもリアリティが生まれています。 コンフィ



ツリーに選ばれない裸木の涙 猫柳鈴音


🐕 裸木の枝先から雫が垂れている光景を比喩的に「涙」とした。
その理由が「クリスマスツリーに選ばれないから哀しいとか寂しいとかあるのかな」と感情移入したように見えた。 千代 之人

🐕 樹木界のヒエラルキーの頂点はクリスマスツリーなのかもしれませんね。たしかに幹が真っ直ぐに伸びて枝葉がバランス良く成長した木は美しいモデルさんみたいですよね 岡根今日HEY

🐕 だれの心にも何かしら刺さる御句かと思いました。 空流峰山

🐕 この涙は溢れると氷になるんじゃないかしら。 中村すじこ

🐕 ツリーに選ばれなかった樹の無念を季語に託しましたね。
普通の街路樹よりもいっそう持たざるモノである裸木。
枯れた姿に、霜だろうか、涙の煌めく様が哀愁を誘います。 沼野大統領



ヒマラヤの銀朱に染る初日かな 森 毬子


🐕 「銀朱」が美しいです。「朱」でも意味は同じなのだそうですが、
「銀朱」とすることでヒマラヤの大地を覆う銀色の雪景色が見えてきます。朱色の初日の出が差し込む光景を想像するとため息が出ます。 苫野とまや

🐕 ヒマラヤ山脈って、今でも常に成長しているそうです。
まさにヒマラヤさんですね。 小田毬藻

🐕 壮大で美しい!明けましておめでとうございます。 冬島 直

🐕 ご挨拶句のような感じも受けました。
ヒマラヤの壮大な初日が素敵です。 万里の森

🐕 ヒマラヤさんへの挨拶とはおもいました。
銀朱に染まる初日がすてきです。 風早杏



ルーン文字のごと裸木の真夜の影 緒方朋子


🐕 喩えが面白いな、と思いました。 空流峰山

🐕 もしかしたら、木の形から文字が成り立ったのかもしれません。
どこか神聖さもある句。 たーとるQ

🐕 ルーン文字…
知らなかったですが調べたらなるほど〜と思いました。 充子

🐕 ダークファンタジーの世界が広がりました。 三浦海栗

🐕 発想にやられました。 永田千春



冬昴ひとりぼっちのピーターパン 伊藤 柚良


🐕 ピーターパンの孤独とも取れますが、ピーターパンのように孤独な少年のことと読みました。冬昴をじっと見つめる少年の目はまだへこたれていないように思います。 苫野とまや

🐕 冬昴はプレアデス星団、ピーターパンはロストチルドレンのリーダー、みんなと居るけど寂しいピーターパンと冬昴がマッチ 天雅

🐕 ピーターパン 居そうな気がしました。
ティンカーベルの方が好きですらん丸

🐕 久しぶりにピーター・パンに出会えて嬉しくなりました。 幸田梓弓

🐕 なんか寂しい感じがひしひしと伝わってきます。
昴といえば谷村新司さんを 浮かべますが、ピーターパンもなんだかあの頃の時代からずっと一人のような気がします。 万里の森



いま雪は微睡むくらいあたたかで 栗田すずさん


🐕 あ、たぶんこれは寝たらだめなやつです〜。
しかしとても綺麗な句なので好きです!! 秋野しら露

🐕 今眠ると死んでしまうと揺り起こしたい。 房総とらママ

🐕 「いま」がどんな時なのか。 雪かきが終わったところなのか、雪合戦を3戦ほどした後なのか、かまくらを作って中に入ってみたところなのか。いろいろ想像が膨らみました! 空流峰山

🐕 凍死しそうな気配なのに、あまりにも幸せそうで。
脳裏をフランダースの犬がよぎりました。 このはる紗耶

🐕 神田沙也加さんのこと、思い浮かびました。ファンでもありませんし、よく知りませんが若い可愛い才能ある女性が亡くなって 残念だし、ご両親の気持ちいかばかりかと思いました。 らん丸



ボヘミアン・ラプソディ聴く聖夜かな 三月兎


🐕 素敵な聖夜です! 弥栄弐庫

🐕 リズム感がよく、読んだ直後から脳内再生が始まってしまいました。 幸田梓弓

🐕 ボヘミアンラプソディはハレルヤに聴こえる時があります。 房総とらママ

🐕 ボヘミアン・ラプソディを聖夜に聞くってどういうことなんだろう?
私なら「開戦日」にするかもとか考えさせられました 天雅

🐕 何か絶望的な出来事があった聖夜に、つい聴きたくなってしまったのかも。
歌詞は恐ろしいのに曲が明るくてつい引き込まれる曲ですよね。 鈴白菜実


感想文6件

あそこにも世界一優しいサンタ 麦のパパ


🐕 サンタクロースは世界中にいる説って、ロマンありますよね。
私の家にやって来るのも、世界一優しいサンタのです。 たーとるQ

🐕 使うのが難しい「も」が良いですね。
プレゼントを買う人も、運ぶ人も、作る人も、あなたもわたしもみんな世界一優しいサンタさんってことでいいと思います。 雨野理多

🐕 平和と愛情のひとつの表現としてのサンタクロース。
今こそすべての街角で希われている優しさ。 長谷川水素

🐕 世界一優しいサンタが複数人いる、この句の世界がとても優しいです。 里山子

🐕 にもがいいと思います。 コンフィ

🐕 クリスマスには世界中のあちこちで「世界一優しいサンタ」たちがみられるのですね。それはきっとママやパパ。 山川腎茶



こっち向かない「また雪」と言ったきり このはる紗耶


🐕 「また雪」以外の言いたいこと、聞きたくないこと、は、お互い知っているのかな。
でも、外は雪です。沈黙を破るのはどっちなのかな。 清水縞午

🐕 口語がいいです。別れの予感か、降り出した雪にゆっくりと冷めていくようです。 オキザリス

🐕 雪に気を取られて、自分にはまったく興味のない君……。
情景の切り取り方が巧いと思います。作中主体は「こっちを向かない君」の横顔に気を取られているのかな…?
ドラマのワンシーンみたいでエモいですね! ノセミコ

🐕 「また雪」だから、言った人は雪は見慣れている。
そんな相手が窓辺に立ってこっちを見ないまま。
詠み手に対して何か大事なことを言おうとしてずっとそのまま。
沈黙が破れたとき、どんな話題が切り出されるのか。 千代 之人

🐕 755の調べが切なさを増しています。
相手を見つめる主体と窓の外を見つめる相手。交わらない視線。
「言ったきり」という言葉のあとに冷たい雪の空が広がります。
一番好きな句でした。 桃園ユキチ

🐕 余韻を残すところがいいなと感じました。 永田千春



首都高を往く灯は無くて雪月夜 三浦海栗


🐕 雪の降る夜、首都高のシンシンとした静けさを想像します。
好きです。 弥栄弐庫

🐕 首都高に雪が積もって、通る車も無い月夜。首都高でもしそんな事があったら、 首都高を歩いてみたいななんて思いました。 唯果

🐕 なぜ首都高を車がが走ってないんだろう?と思ったら、雪月夜でそうか雪で車が走ってないんだと思い至った瞬間、美しい静寂が広がりました。 紗羅ささら

🐕 さすがに雪の積もった日は、首都高を往く車もないんでしょうね。
月が明るそう。 木ぼこやしき

🐕 東京に積雪があると交通機関に大きな影響が出るし、実際に住んで行き来する人にとっては大変だろう。
だけども、首都高が通行止めになるくらいの雪が降ったなら、車のランプや騒音に惑わされずに雪月夜を感じられそうではある。 千代 之人

🐕 往く車の無い幻想的な首都高に、季語が効いていて映像が浮かびました。 岸来夢



ともしびの外なら雪でいられるね ツナ好


🐕 灯りの当たらないところでどんどん雪がおおきくなっていくような措辞です。目立たないところでしづかに育っていく主体のこころが反映されているようです。 葦屋蛙城

🐕 雪が雪でいられるのは、暖かな場所ではないから。
幸せのありかたは千差万別。 このはる紗耶

🐕 あたたかな街の灯りに触れたら溶けてしまいそうな私。
私にお似合いの場所であり、私でいられる場所である。
雪でいられる心地よさに共感。 DAZZA

🐕 皆にとって快適な場所が自分とってもそうだとは限りません。下五を「いられるね」と相手に問い掛けるような口語体にしたことで、その辺りが伝わりやすくなっていると思います。 北村 崇雄

🐕 ともしびに近づきたくても近づけない、雪のジレンマ、謙虚さを感じる句。 高山佳風

🐕 作中主体がどういう存在なのかが、とても気になる句です。
私は、火に当たれば溶けてしまう雪の結晶たちが囁きあっている情景と読みました。詩的な、儚い美しさを感じる句です。 緒方朋子



凍星や友の訃報を伝え聞く 茂木りん


🐕 ストレートに共感しました。
伝え聞いたと言うことから、長く疎遠になってしまっていた友かもしれません。凍星に悲しみや後悔が託されていて、心に響いてきます。 陽光樹

🐕 思いもしなかった連絡。 それも訃報。
季語と響きあいます。 空流峰山

🐕 下五伝え聞くの寂しさ。常日頃交流のある人物なら「伝え聞く」ではないだろう。 過去に親しくしていて、何らかの理由で疎遠になってしまった友だろうか。冴えざえとした冬の星を見上げて亡き友との日々を思う。 唯果

🐕 「伝え聞く」から更に凍星が沁みます。 房総とらママ

🐕 凍星と訃報。私も先日この取り合わせで詠みました。
凍星は悲しみに寄り添ってくれますね。 冬島 直

🐕 季語で心痛の様子が浮かびました。
伝え聞くのも辛いですよね。 岸来夢



火星行きシャトル満席暦果つ 中村すじこ


🐕 遠い未来なのか、近い未来なのか。
999の世界観もあり、素敵です。「暦果つ」という古風な季語との取り合わせも味わい深く良いです。いったいいつの暦なのか。 苫野とまや

🐕 そんな感じしますよね。 らん丸

🐕 地球の暦は果ててしまっての火星行きはSFとも言い切れません。 房総とらママ

🐕 近い将来、火星で年越しそばでしょうか?  小田毬藻

🐕 宇宙のようなロマンあるものを俳句にしていけるようになりたいです。好きです。 弥栄弐庫

🐕 地球に住むことができなくなった人間が、火星へ逃げるようにシャトルに乗り込んでいるのでしょうか。
遠い未来の話のようですが、暦果つという季語によってなんだかリアルな感覚もあります。暦が果てた時、地球はどうなってしまうのだろうかと不穏な想像も掻き立てられます。 北欧小町



聖夜の留守番絵本と眠る子よ 大山なごみ


🐕 聖夜の留守番は切ないですね。絵本はきっとクリスマスの話。
早く帰ってきてあげてと願ってしまいます。 苫野とまや

🐕 シングルマザーの子のような 宮本モンヌ

🐕 仕事か急な外出か、絵本の暖かいお話に寂しさも、帰宅後の光景が浮かびます。 オキザリス

🐕 明日の楽しみの予感を感じながら眠っている子供。
そしてそんな子供に対して留守番が多いことへのちょっぴりの罪悪感を感じつつ、こっそりとプレゼントを置いていく両親の現代的な親子愛あふれる風景が見えます。 北里有季

🐕 初めに読んだ時はこんないたいけな子供を放置するなんて酷い親もいたものね!と憤慨していたのですが、もう一度読むと子供が喜ぶプレゼントを遠くの街まで買いに行った心優しいご両親なのだと安心しました。
子の抱いている絵本は毎晩お母さんと一緒に読んでいる大切な絵本なのでしょうね 岡根今日HEY

🐕 両親を待っていて絵本と眠ってしまったのですね。健気な子。 高山佳風



オーロラの緋の残響や一葉忌 おかげでさんぽ


🐕 オーロラは高度が高い物は緋色となるようです。早世した樋口一葉は才気に溢れていましたが生活にとても苦労したようです。オーロラの高みにみえる緋色は一葉そのものの高貴さを表しているのでしょう。 葦屋蛙城

🐕 樋口一葉の小説を読んだことがない。
それはオーロラと同じだ。 外鴨南菊

🐕 樋口一葉が若くして亡くなった後も、その作品は今も影響を与え続けています。オーロラとの取り合わせに人の命の儚さを感じます。
「残響」がこの句をより効果的に仕上げていますが、どの言葉も過不足なくきちんと機能している。(清水縞午さんの)句同様、取り合わせのお手本のような句だと思いました。 北村 崇雄

🐕 緋の残響と一葉忌がいいです。
北海道のオーロラも赤でしたね。オーロラに音がある事は知りませんでしたが、短い生涯の熱い叫びのように感じられました。 オキザリス

🐕 繊細さと豪快さを併せ持つ取り合わせが、かっこいいなと思いました!  里山子

🐕 肺結核で、24歳の生涯を閉じた一葉。
「緋の残響」が切なく響きます。 高山佳風



しーんとしてつーんとしてトナカイの強情 里山子


🐕 焦るサンタの心情が定型に収まらない詠み方に出ているようで、思わず笑った句です。当分、出発できなさそう。 このはる紗耶

🐕 して〜しての流れの良い句です。 亀田かつおぶし

🐕 冬に角が生えているトナカイは雌のみである。
雌がつーんとしていると雄は身の置き所がない。 外鴨南菊

🐕 トナカイの鼻先が「つーんとして」強情なのですね。童話のような面白さ。想像するトナカイの顔は、それでも可愛いです。 おかげでさんぽ

🐕 トナカイストライキ!!
ツーンとすました顔のトナカイと、焦るサンタさんが想像できて楽しいです。トナカイが走らなければ、しーんと静かな聖夜....んな訳ないか。
地上は大混乱でしょうね。
世界中の隅々まで想像の広がる句でとても好きです! 大山なごみ

🐕 しーんとつーんが衝撃的でした。
トナカイの強情ってどんなかんじだろう。
気に入らなければ絶対動かないのかしら。面白いと思いました。 万里の森



辻の木に聖樹を志望する形 平良嘉列乙


🐕 聖樹を志望するという木の気持ち側の視点が印象的でした。 岸来夢

🐕 クリスマスツリーみたいな形の木は多々あれど、実際に装飾までされる木は少ない。作中の木はクリスマスツリーとしたなら見事なのだろう。
努力している自分への応援句のような気もする。 清水縞午

🐕 ツリーになったら見栄えの良さそうな元気な樹が目に見えるようです!  秋野しら露

🐕 ただの街路樹も聖樹になりたい。聖樹とただの樹に違いはなんなのか。ほんのりと風刺が効いているようにも感じる句です。 沼野大統領

🐕 聖樹を志望するが何だかいじらしいですね。電飾を巻かれピカピカしたいのでしょうか?結構擽ったいのではないかなかぁ?
やはり裸木よりはピカピカに憧れるんでしょうね。 三月兎

🐕 辻という地名なのかなと思いながら読みました。
もしかして交差点のことかもしれませんが、いずれにしても聖樹を志望するという表現がとても素敵ですね。確かに、聖樹になる樹種はある程度決まっていますし、例えば樅木以外の木だって聖樹に成りたいかもしれませんよね。
その辻の木が志望する形を成していたらデコレーションしてあげたいそうしてその地域は華やいでいくことでしょう。
素敵な句ですね。辻に鈴の音が聞こえてきたんじゃない? 丁鼻トゥエルブ


感想文7件

高らかに鼾聖夜の生きてゐる 三群梛乃


🐕 鼾をかいているのは人間なのに、「聖夜の生きてゐる」と言われると、聖夜そのものが息づいているように思えてくる…。
「聖夜」という言葉の持つ得体の知れなさや胡散臭さが際立つ良い表現だと思いました。 ノセミコ

🐕 鼾をかけるほど健康に眠れる身体と心こそが、一番のクリスマスプレゼント。 たーとるQ

🐕 旦那さんでしょうか。とんがり帽をかぶったまま、赤い顔で寝てしまいました。いびきが生きている証拠となります。 葦屋蛙城

🐕 ほのぼのとした身近な幸福感!(私は眠れず寝室を別にしていますが)  オキザリス

🐕 キラキラしたイメージの聖夜に日常臭い鼾。それも高らかに!
世間的に特別な夜でも「生きてゐる」だけで素晴らしいと思える、力強さを感じました。 空流峰山

🐕 狸だろうとそうでなかろうと、寒さに凍えながら生きているのだ。
もちろん脳梗塞の可能性を除外しない。外鴨南菊

🐕 聖夜に鼾というのが庶民的でいいなと思いました。
神を讃えるクリスマスでも、家族や恋人と共に過ごすクリスマスでもなく一人で寝入っているのでしょうか。それもまたよし!
幸せな気持ちで眠っているのならいいんですよ! 鈴白菜実



神棚のスノードームや海の家 外鴨南菊


🐕 海の家にスノードームとは!不意を突かれたけれど、忙しくて雑多な空間に不思議と調和している。脱帽しました。 長谷川水素

🐕 いかにもありそう!埃をかぶったり、中の水がすくなくなっていたり、色が褪せていたりするスノードームが目に浮かびます。 木ぼこやしき

🐕 すげぇー取合せだけど好きです。 宮本モンヌ

🐕 兼題写真から夏の光景を詠まれたのが凄い!
こんな所にこんな物?感にほっこり。 オキザリス

🐕 「えっ、これ冬の景色じゃなかったの!?」。一読してまずビックリ。
しかもそれがスノードーム?神棚?一体どこに連れて行かれるのかと思いきや、最後に「海の家」と来た。
季節変わっとるやないかい、責任者出て来い(笑)。 北村 崇雄

🐕 この写真、この時期から夏の季語を使って読もうとする俳人的臍曲がりに拍手。 清水縞午

🐕 冬かと思わせておいて、夏の季語「海の家」が登場する衝撃
でも、想像してみるとけっこう似合う。
白く細かい雪は、南国の砂浜のようでもあり。 いかちゃん



影のなき連れと歩くや夜半の月 花咲めだ香


🐕 最初は幽霊と歩いているのかと思った。
次に、影の中を歩いているのだと思った。 外鴨南菊

🐕 亡くなられた恋人と一緒に歩いている感覚でしょうか?
切ないですね。 充子

🐕 「影のない連れ」って誰だろう? 月の綺麗な晩にだけ現れる幽霊
自分にしか見えないイマジナリーフレンド?
ちょっとホラーっぽさもありつつ、「連れ」という言葉にあたたかさも感じられて面白い句だと思いました。 ノセミコ

🐕 影のなきが切ない、月に語り掛けるではなく美しい月を一緒に見ているのですね。 オキザリス

🐕 影がないということは魂のような存在ということでしょうか?
大切な方を失った淋しさとなおも寄り添うあたたかさを感じる句です。 紗羅ささら

🐕 亡くなったお連れ合いを思い出しながら月夜を歩く…泣けちゃいます。鈴白菜実

🐕  月の魔法で真夜中に死者がよみがえっているか、単に一人は光が当たってないのか。前者と取りました。
並んで歩く二人の一人だけ影がなく、月が綺麗に出ている景が綺麗だと思います。 細川鮪目



冬晴やフラペチーノはピスタチオ 幸田梓弓


🐕 なんだか好きです。音とリズムがいい。この人はきっと冬晴れを見ながら暖かいカフェか何かで優雅に季節外れのフラペチーノを楽しんでいる。
しかもピスタチオフレーバー。お洒落で余裕を感じさせますね!
冬晴が活きています。 陽光樹

🐕 ピスタチオのさわやかな黄緑色が冬晴の青空のイメージによく映えますね。カタカナが多いのも軽やかな印象。
ペとピの音も良いアクセントになっていると思います。 ノセミコ

🐕 私は真冬にフラペチーノなんて食べられないけど、爽やかなグリーンのフラペチーノを持って歩く子は、若くてはつらつとしているんだろうな、とちょっとうらやましくなります。 木ぼこやしき

🐕 クリスマス限定のフラペチーノの緑色が冬晴れの空に映えてきれいです 天雅

🐕 中七下五の「フラペチーノはピスタチオ」なんて心地良いリズムでしょうか。
私は過去に「吸いマグロっち交差点」という声に出したくなるようなリズムを発見したのですが未だに詩に昇華出来ずにおります(笑) 岡根今日HEY

🐕 寒そうですが。冬晴にピスタチオグリーンが綺麗。
調べが良いですね。 三月兎

🐕 今回のピスタチオのやつ、甘すぎなく風味豊かでスタバの限定の中でもトップクラスに好きでした。 コンフィ



冬銀河指に鉛筆刺した跡 想レベル7 


🐕 切ない。映像がはっきり浮かびました。 充子

🐕 冬銀河にはもう光を随分と前に放って、もう消滅してしまった星もあるのでしょう。星々を眺めている作者には鉛筆を刺してしまった跡が指にあります。星の滅亡に比べたら小さなことだけど、小さな指の痛みから、大きな宇宙の星の明滅を感じさせてくれます。 清水縞午

🐕 自傷行為でしょうか。何かしらつらいことがあり歯を食いしばっても収まらない、その果ての鉛筆なのかもしれません。
冬銀河が慰めになりますように。 葦屋蛙城

🐕 大きな景から一気にぐいっと手元、それも指の傷痕というミクロまで焦点を移動させました。
その傷痕が再び空へ帰り、凍てついた星々と呼応します。 イサク

🐕 自分で刺したのか、友達に刺されたのか?
私は、受験生が自分で刺したのかなあと思いました。
成績が思うように伸びなくて、ストレスで‥。 栗田すずさん

🐕 指に鉛筆を刺すというのは子どもならやってしまうこともある。
砕けた黒鉛と冬銀河の響き合いが美しいです。 平良嘉列乙

🐕 先に雄大な星空を見せてから、指先の小さな傷を詳しく描写する事で、再度見上げた季語が圧倒的なリアリティを纏って広がります。
今夜指にある鉛筆の跡は、明日にはもうないのかもしれません。
それに、生きていく事は、傷つくことの連続です。どうって事もないこの傷の事なんて、きっとすぐに忘れてしまう事でしょう。しかし、刹那と永遠をこの詩に封じ込めた事で、大人になっても冬の空を見上げる度に、この記憶は呼び起こされるでしょう。素晴らしい取り合わせ、お見事でした。
父さんよりアンサー俳句を進呈します。

ちっぽけなちっぽけなキズ冬銀河 恵勇


感想文8件

スノードームになっちゃった街ぼく兎 鷺沼くぬぎ


🐕 街はすっぽりと雪に包まれ、スノードームのようです。
おもちゃみたいな世界では「僕」も兎になっちゃいますね。
童話の世界のようで楽しい句だと思います。 葦屋蛙城

🐕 下五ぼく兎が好きです。 亀田かつおぶし

🐕 下五の「ぼく兎」がうまい収め方だと感じました。 花咲めだ香

🐕 わぉ、スノードームになっちゃった街にもかなり驚かされますが、ぼく兎も更に凄い!!一気に不思議な世界に引き込まれてしまいました。
兎のぼくは淋しいのかな。急に街がスノードームになっちゃったんですもんね。きっと街から出られないって思ってるのかも....。
人間たちは、美しい街と小さな兎に降る雪をきれいだねって言いながら見ているんだろうなぁ....
実際の雪ではないので、俳句のお作法的には難しいのかもしれませんが、
個人的にはとっても好きな御句でした。
こんな描き方があるんだ!と驚きしかないです。 大山なごみ

🐕 異世界っぽい景としても、雪で埋め尽くされた街に兎みたいな警戒心を持ったぼく、のようにリアルな景にも思いました。 里山子

🐕 兎がオロオロしてるようで可愛い 中村すじこ

🐕 スノードームになっちゃった街に兎のぼくがいるなんてメルヘンチックですが、ぼくは寂しいんですね。
雪のゆっくりと舞うまあるい街に生きる兎なぼく。
閉塞的な今の世の中を句の中に落とし込みメルヘンな世界がより美しく悲しい。素晴らしい句だと思いました。 丁鼻トゥエルブ

🐕 スノードームになった街という措辞はほかにもあるかな?とは思いましたがぼく兎というのがいいなあと思いました。
雪にうさぎはよく似合います。 風早杏



トラックを龍の背に替へ聖夜来る オキザリス


🐕 普段はトラックドライバーなんだけど、 クリスマスの夜だけは、銀の龍の背に乗ってやって来るのですよ、あの人は!! 唯果

🐕 中島みゆきを意識していますか?ヒマさん本人の句かヒマさんへの挨拶句かどっちだろう?挨拶句に高得点が入ってしまうのは句会としては微妙なので避けたいと思いつつ、点を入れてしまう私。
「雪」の情報は写真ありきかもしれませんが、雪が積もって見事な「銀の竜の背」となったトラックを想像しました。 イサク

🐕 トラックと言えばヒマラヤさんということで、サンタ帽のヒマラヤさんが龍に乗って空を飛んでる想像をしました(お会いしたことはないですが)
龍の背って、中島みゆきですよね? 雨野理多

🐕 ヒマラヤさんへ挨拶句とは思いました。
ただうまいなあと思いました。 風早杏

🐕 これもヒマラヤさんへのご挨拶句。ヒマラヤさんなら龍を乗りこなして、聖夜を駆けまわりそう。 冬島 直

🐕 聖夜には、トラックを「龍の背」に変えてしまうミラクルを起こせそうです。起こそうという弾みが生まれる夜。 おかげでさんぽ

🐕 さりげなくヒマラヤさんで思い浮かぶ「トラック」「龍の背に」などを入れており、「ヒマなん句会」再開のエールとしての句ではないかと受け止めました。 山川腎茶

🐕 トラックだったら龍の背に取り替えることもできそうな、そんな聖夜の特別感が素敵です。 里山子


感想文9件

雪を見るあのこは雪を知らぬ猫 桃園ユキチ 


🐕 今年生まれた猫ちゃんでしょうか。
ちらちら降る雪に、じゃれて手を出している姿が浮かびました。 三浦海栗

🐕 生まれてはじめての猫ちゃんなのかも。 でんでん琴女

🐕 下五の猫で全てが納得、景がはっきり立ち上がりました。 陽光樹

🐕 今は家猫が主流だからこうなりますね。 嶺乃森夜亜舎

🐕 初めて冬を迎え不思議そうに雪を見る子猫は大切に飼われていると感じました。 房総とらママ

🐕 後に猫と持ってきたところで、映像が鮮明に浮かび上がりました。
雪に向かって興奮してそう。 麦のパパ

🐕 絵本の1ページのような、やわらかいメルヘンチックな景が浮かびました。花咲めだ香

🐕 室内飼いの猫は外の世界を知らずに雪を見ているだけ。
その冷たさも知らず、ただただ美しさだけを見ている。
切なさが良い作品です。 平良嘉列乙

🐕 まだうぶな女の子なのだろうな。雪はきれいなものであって、凍てつく寒さや、命を奪う自然の驚異を知らないのだろうな。
いつまでもそうでいてほしいような、大人になってほしいような、ちょっと複雑な気分。 鈴白菜実



冬ともし盲導犬の名は「あかり」 恵勇


🐕 あかりは冷たい雪でもパートナーに寄り添う犬なんですね。 弥栄弐庫

🐕 ともし、とあかり。 これからは「あかり」が人の目の代わりになって 寄り添ってくれるんだろうなぁ。
温かな気持ちになりました。空流峰山

🐕 ラブラドールレトリバーを飼っていたので、親近感が湧きました。
素敵な名前! 幸田梓弓

🐕 盲導犬のあかりちゃん、実在の犬なのでしょうか? 小田毬藻

🐕 季語に検討の余地はありそうですが(あまりにそのまますぎるので)、措辞の温かさに惹かれる気持ちが湧き上がりました。
心通わせる相棒との出会い。このはる紗耶

🐕 ちょっと狙いすぎかもしれないけど、好きです。 村瀬っち

🐕 素敵な物語が想像できますね。冬灯の下をゆく賢そうな盲導犬「あかり」と、「あかり」を頼りにして歩く人が見えてきます。
「あかり」の存在はその人にとってまさしく「人生の道しるべ、行く先を灯してくれる明り」そのものなのでしょうね。 大山なごみ

🐕 最初は季語とあかりの名前が近いかもと思いましたが、寒々とした灯りに対して盲導犬のあかりは抱きしめるととても温かい。
それに気がついて心から温かい気持ちになりました。 中村すじこ

🐕 盲導犬は、目の不自由な方にとっての、まさに「あかり」となってくれる存在なのかもしれません。視覚だけでない、じんわりと伝わってくるあたたかな手触りにほっこりしました。 里山子


感想文10件

粉雪の夜空に描く筆記体 村瀬っち


🐕 粉雪ですもの、カクカクしたブロック体ではなく柔らかな筆記体ですよねー。 紗羅ささら

🐕 粉雪の跡が文字に見えること、確かにあります。
「夜空に描く筆記体」の措辞がとっても素敵です。 苫野とまや

🐕 光が斜めっていて筆記体の雰囲気ありますね。 嶺乃森夜亜舎

🐕 粉雪が暗い夜空をノートとして筆記体の字のように見えています。
意味のわかる文字もなかにはありそうです。 葦屋蛙城

🐕 とても綺麗な景ですね。粉雪の軌跡が筆記体なのか、主体が宙に筆記体を書いて誰かに見せているのか。 桃園ユキチ

🐕 粉雪の舞う夜空を筆記体と表現、そういえばそんな風に見える!!
何とも素敵な表現にしびれます。 春野ぷりん

🐕 なめらかな曲線が思い浮かびました。 永田千春

🐕 粉雪は確かに筆記体の軌跡をしていますね。
降る雪の連続性を筆致として的確に言い表しました。 沼野大統領

🐕 アニメの一場面のように感じました。
「筆記体」というのが効いています。山川腎茶

🐕 粉雪が風に舞っている様子を筆記体と捉えた感性がいいと思います。 栗田すずさん

感想文11件

感想文12件

院長はセーター高須クリニック みづちみわ


🐕 あの院長は、確かにセーターも着てそう。 幸田梓弓

🐕 確かにセーターのイメージがある! 桃園ユキチ

🐕 高須のクリニックさんセーターがあるんですね。
おもしろいです。 嶺乃森夜亜舎

🐕 「スウェーター贈るからオペ割引いて」 らん丸

🐕 面白いですね。セーターだから信頼効果あるのかな?とか考えさせられました。充子

🐕 高級なセーター着ていそう。 でんでん琴女

🐕 確かに相撲観戦の時セーター多いですよね。 亀田かつおぶし

🐕 しまった「高須クリニック 院長 セーター」で画像検索してしまった。セーター姿の院長は出てこなかったが、調べてしまった時点で詠み手の思惑通りではなかろうか。 千代 之人

🐕 詠んだ瞬間に高須院長が東京上野クリニックのCMで軽快に踊っている姿が脳裏に流れて映像を止めるのが大変でした(笑)
危険な取り合わせに挑戦した命知らずの(作者)さんにはダイアン津田よりスーを差し上げます! 岡根今日HEY

🐕 テレビCMをそのまま詠んだ、説明句と言われることを恐らく承知で作った句。
俳諧味があって、だれもが微笑んでしまう、好きな句です。 高山佳風

🐕 高校の学校祭で、うちのクラスが高須クリニック風のタートルネックのセーターのポスターをつくってました 笑(男子校でした)
守ってくれる存在であるセーターから旅立っていくような朗らかさを感じます! 阿部八富利

🐕 後半はあのCMのメロディで再生されました。 中村すじこ


感想文13件

これが雪やと母ちゃん聖樹へ脱脂綿 藍創千悠子


🐕 下五の脱脂綿が良いですね。好きな句です。 亀田かつおぶし

🐕 たしかに脱脂綿だった。 でんでん琴女

🐕 うん、うん、そんなことあったな〜とホッコリしました。 充子

🐕 これは昭和の母ちゃんですね。慎ましいながらも、笑いのある温かいおうちクリスマス。 三浦海栗

🐕 有無を言わせない母ちゃんの迫力が可笑しい。
父親が見えてこない点に奥行きがあると言えば勘繰りだろうか。いち推し句。 長谷川水素

🐕 母子でクリスマスツリーの飾りつけをしているほのぼのとした情景が目に浮かびます。「これが雪や」の関西弁と「母ちゃん」呼びに親近感。
母ちゃんの大らかな人柄も想像できて良いですね。 ノセミコ

🐕 母ちゃん!笑 この状況が17音に上手く収まっていてすごいです。 陽光樹

🐕 こんなお母さん好きです。「脱脂綿」が良いですね。 おかげでさんぽ

🐕 はい、昔確かに綿を雪として飾りました。大阪のおばちゃん感でクリスマスが一気に庶民的に。
きっと賑やかで楽しいクリスマスでしょう。 三月兎

🐕 近頃は見かけませんが、私が子どもの頃には雪を模した手芸用の綿を乗せたツリーがありました。でも、脱脂綿とは!
お母ちゃんの知恵袋がおもしろいですね。 緒方朋子

🐕 めちゃくちゃ笑いました。うんうん、クリスマスツリーに脱脂綿乗せる人いると思う。うちの母親もやってたかも(笑)
破天荒母ちゃんいいなぁ。ちょっぴりチープな手作り感のある家って、なんだかんだいって幸せそうですよね。温かいなぁ。 大山なごみ

🐕 西の方のお母ちゃんのイメージとクリスマスの場面が可愛すぎますよね。ぞんざいな雰囲気ですが、クリスマスツリーを子どもと飾り付けてるので、子を思い丁寧に生きている家族像が見えてきます。
そんな聖樹が美しくない訳がなく。
優しく温かい句をありがとうございます。 丁鼻トゥエルブ

🐕 小さいころ、私も母から同じことを言われたのを思い出しました。
17音で上手く表現できていると思います。 栗田すずさん



弾き終えていちばん寒い部屋となる DAZZA


🐕 孤独を掻き消すために楽器をがむしゃらに弾いていたのが、終わった途端に孤独に耐える精神力の無い心の脆さに気が付いたのかもしれないですね。静寂を作った自分に対しての鬱憤を晴らすかに再び楽器に手を伸ばすに違いありません 岡根今日HEY

🐕 弾き終わったのは真夜中のギター」(千賀かほる)かな。 小田毬藻

🐕 ピアノでしょうか。空気感が好きです。幸田梓弓

🐕 ピアノかな? 情熱的な曲を弾き切って、演奏中はあんなに部屋の中が熱気に満ちていたのに、終わってしまうと、盛り上がっていた分、冷え冷えとした空気が身にしみる。素敵な時間の後の一抹の寂しさをうまく切り取っていると思いました。 ノセミコ

🐕 正直「いちばん」が甘い気もする。ただこの写真から連想するに、弾き終えたピアノ曲が戦場のメリークリスマスのような気がした。
私にとってこの曲を教授が弾き終えてしまったことは、とてもとても寒いことなのです。 清水縞午

🐕 どんな曲だったか、どんな楽器なのかは読者に託されるかたち。
陰影の深い、彩度の低い洋館を想像します。 このはる紗耶

🐕 独りで練習していたんでしょうか。「いちばん寒い部屋」という措辞に、主体の心理状態が表れています。コンクールが近いんでしょうか桃園ユキチ

🐕 屋外でも音楽という体験を共有すればその空間はまさに部屋ですね。 嶺乃森夜亜舎

🐕 それまで盛り上がっていたライブハウスが、今日のステージを終えて誰もいなくなった途端冷え冷えとした感じ。それまでが熱気を帯びていただけに、余計寒く感じてしまうのでしょうね。 鈴白菜実

🐕 弾き終えたあとの静寂が寒さとなったのか。
弾いているときの興奮が冷めた静寂が淋しく美しいです。 平良嘉列乙

🐕 心を込めて弾いている楽曲。弾いている間は寒さなんて感じないけど、終わったら孤独と共に寒さを感じる。素敵です。 風早杏

🐕 ピアノより弦楽器なのかなと思いました。 中村すじこ

🐕 上五に内包された余白が饒舌に語る、この部屋の寒さというリアリティ。俳並連の✨大金字塔✨である🚚「積込みを終えて花冷だったのか」と同じ構文を完璧に使いこなしており、この句のファンである自分は興奮を禁じ得ない。この部屋に没頭した読み手の脳には、弾き終えられたはずの音が、それぞれの旋律で爪弾かれていく。
どんなにメロディをアレンジしても辿り着くのはいちばん寒い部屋。 恵勇


今回特別サービスとして、
感想文に書かれた曲のタイトルをクリックすると、
その曲が聴けるように仕込んでみました!いやぁ両方なかなか古い!

なかなかに古の名曲なのですが特に真夜中のギターは、
ボクもこの句を見た時に脳裏に浮かんだ曲でしたので、
同じ思いの方がいらっしゃって感動しました!
DAZZAさんの真意はわかりませんが、
お時間ある方ぜひこの句と一緒に曲もじっくり味わってみてください!

では発表をつづけましょうねー!


だいすきとねむる五歳や夜の雪 風早杏


🐕 「と」に関して、2つの読み方をしました。
(1)誰かにだいすきと言って眠る
(2)おもちゃや毛布など、だいすき(なもの)と一緒に眠る
静かに降る雪が温かくて、優しい夢を見られたらいいなと思いました。 雨野理多

🐕 かわいいですね。だいすきの対象はぬいぐるみのくまでしょうか、
それともご両親、お気に入りのタオルかもしれません。
外はしんしんと雪が降りますが、子どものこころはあったかく眠りにつきます。 葦屋蛙城

🐕 「だいすき」という五の子、とってもかわいいです。
ストレートな表現に好感がもてます。 苫野とまや

🐕 これは、ぬいぐるみかな、キャラクターのおもちゃかな?
かわいいですね。 木ぼこやしき

🐕 大好きなものと眠るのか、大好きと寝言を言うのか
どちらにせよかわいらしい子。 房総とらママ

🐕 ひらがなで、表現されたところに、優しさを感じました。 本村なつみ

🐕 息子が五歳くらいの時を思い出してほのぼのした気持ちになりました。幸田梓弓

🐕 うちの三歳の娘は今年クリスマスプレゼントにメンダコのぬいぐるみをもらったようです。
もらったその日からメンダコを常に傍らに置きめんたこちゃんと名づけ一緒眠っています。
だいすきは言っているのかもしれませんし、だいすきなものを抱いているのかもしれません。
雪の夜が優しくあってほしいと思う素敵な句です。 丁鼻トゥエルブ

🐕 大好きなおもちゃを抱えて眠る五歳なのか、寄り添ってくれる家族への「だいすき」なのかと想像します。暖かくして眠ってね。 おかげでさんぽ

🐕 半分寝てるような子の「だいすき」夜の雪は静かですね。 中村すじこ

🐕 きゅんとなりました。五歳のこの子は、誰の事を想っているのかなぁ。ママ?同じクラスのお友達?それとも大切なぬいぐるみかな?
だいすきってちゃんと言葉に出せるこの子は、自分だけでなく周りの人も幸せに出来る素敵な存在ですよね。きっとみんなから愛されているんだろうなぁ。だいすきって言いたくなりました。 大山なごみ

🐕 なんて可愛らしい句でしょう。ほっこりとしてしまいます。 万里の森

🐕 「だいすき」は5歳の台詞か、もしくは「だいすき」という名前のものか。どちらにせよかわいいことには変わりなくって、夜の雪が優しいです。里山子



凍星と微糖のファイア塾の帰路 阿部八富利


🐕 寒い中帰る受験生ですが、微糖のファイヤによって内に秘めた闘志を感じます! 弥栄弐庫

🐕 塾帰りの講師を思いました。冬季講習の大変な時期を凍星に重ね、
講師の姿勢は微糖のファイヤ(微が良き)に込めてられていると思いました。 三浦海栗

🐕 塾からの遅い帰途、缶コーヒーで温まる。
微糖が背恰好と齢を、凍星がこころの機微をよく伝える。 長谷川水素

🐕 凍星とファイアがいいですね!
温かい缶と微糖の甘さ、きっと大丈夫!オキザリス

🐕 むかし、スティービー・ワンダーの歌うTo feel the fireという曲をいろんな歌手が歌ったCDが抽選で当たって、ファイアと言えばそのイメージです。塾で疲れた頭に、微糖のコーヒーが効きそう。 木ぼこやしき

🐕 一番好きな句。子供の頃見た夜空の星は綺麗だった。
とりわけ、冬の夜の星は。
缶コーヒーの熱と並んで冷え切った指がそこにある。 外鴨南菊

🐕 今日の授業はちょっと難しかったなぁなんて思いながら、ちょっとだけ甘い缶コーヒーで手を温めながら冬の夜空を帰るのでしょうね。
がんばれ!受験生! 唯果

🐕 凍星が冷たい印象。そこに苦くも少し甘い、しかも、缶コーヒーのファイアが来て、塾の帰路。模試か何かの成績が芳しくなく、そこに苦さを感じつつもファイアという商品名で闘志を燃やしていると取れた。 千代 之人

🐕 これは、ブラックとかカフェオレでは駄目で、ジョージアとかワンダとかボスでは駄目で、「微糖のファイア」であることに意味があると思います。
受験を控えて張りつめていた心を少しだけほぐしてくれた「微糖」のほのかな甘味、そして空に浮かぶ冷え冷えとした凍星との対比であるかの「ファイア」のネーミング
学生時代の何気ないけれど印象深い情景をありありと思い出させてくれました。 ノセミコ

🐕 微糖のファイアに実感がありますね。
学生時代の記憶が掘り起こされました。
「凍星」に込められている気持ちを思うと応援したくなります。 雨野理多

🐕 FIREってやっちゃってもよかった気もしますが、いわゆるホットドリンクス系の鉄板の取り合せに固有名詞のチョイスが光ります。 沼野大統領

🐕 受験生かな。あたたかい缶コーヒーを飲んで頑張って。 中村すじこ

🐕 微糖のファイアが、こんなに素敵フレーズだったとは!!
星の瞬く寒い冬の塾帰り。手のひらには一本の缶コーヒー。
その確かなぬくもりから勇気が伝わっていくようです。
まさしく微糖のファイア!
冬の塾帰りは微糖のファイアで決まり! 大山なごみ


感想文14件

シュトーレン捏ねる手の熱山眠る 藤白月


🐕 シュトーレン作るの大変そう。
山眠るとの取合わせが面白いです。 嶺乃森夜亜舎

🐕 寒い冬の夜、静かに、でも一心にシュトーレンの生地を捏ねている人。ベーカリーの主人かもしれないし、家庭での話かもしれません。
女性でも男性でも、お母さんでも、スイーツ好き男子でも、どんな主人公を思い浮かべても、それぞれの温かい物語と丁寧な暮らしが浮かんできます。空想が広がるところが好きな一句です。 陽光樹

🐕 ログハウスのような小屋でシュトーレンを作っている光景が浮かびました。グリム童話の一節が始まりそうな予感がします。 北村 崇雄

🐕 山眠ると捏ねる手の熱の対比が素敵 天雅

🐕 遠近法の効いた映像で、お洒落な空間。 充子

🐕 聖夜に食べる大切なパン作り。手に心が伝わる。山眠るの効果に迷ったけれど、取合せの距離感に優れていると感じた。 長谷川水素

🐕 シュトーレンの生地をしっかりと捏ねている手と山眠るの季語が、
熱と寒さ、動と静と効果的な対比だと思いました。 岸来夢

🐕 シュトーレンはヨーロッパのクリスマスの伝統のお菓子。
季語と釣り合いのとれる料理を選んだなと思います。
「熱」と冬山の対比も鮮やか。
ヨーロッパの雄大な雪の山脈が浮かんできます。 たーとるQ

🐕 シュトーレン大好きです。 亀田かつおぶし

🐕 シュトーレンを作る方の句はあまりないので新鮮です。
お菓子作るの楽しいですよね。静かな楽しさを感じました。 雨野理多

🐕 「手の熱」が句に生命力を与えています。
季語との対比も効いています。 高山佳風

🐕 シュトーレンを捏ねる手の熱、この熱が実感を表していますね。
そして山眠るのどっしりとした静けさ。
シュトーレンの形も少し山に似ていますしね。 紗羅ささら

🐕 クリスマスの準備をしているのですね。シュートレンは捏ねて作るということを初めてしりました。手の熱で次第に生地はなめらかになり、外を見ると、静かな雪の山があるのですね。
手の熱と雪の冷たさの対比がいいと思いました。 栗田すずさん

🐕 美味しいシュトーレンが出来あがるだろうと期待ふくらむ「捏ねる手の熱」。季語との取り合わせもとても好きです。 おかげでさんぽ



さぁここまでおよみいただきありがとうございました!
疲れましたねー。ファイアのカフェオレで休憩してください!

いよいよ「ヒマラヤ龍」発表が近づいてきました!
あなたの俳句はでてきましたか?
あなたの推し句はありましたか!?

「ヒマラヤなんちゃって句会」は自由な句会です。
いつだれがどんな賞をとれるかわかりません!

今回どなたが「ヒマラヤ龍」に輝くか!? 上位6句のご紹介です!!


感想文15件

雪しづかあなたの星も夜ですか くもしろ薔


🐕 異星人への問いかけがシュールです。 嶺乃森夜亜舎

🐕 下五を読んではじめて、これは異星との交信なのだと分かる。
ダイナミックな展開が魅力的。季語「雪」も神秘的で美しい。 いかちゃん

🐕 そっと呟いているようで壮大な世界観も感じられ好きです。 幸田梓弓

🐕 宇宙人との会話ですか?地球外移住した後の未来でしょうか。
発想が面白く、素敵です。
(水蜜桃さんの句)とセットで楽しみたいです。 陽光樹

🐕 銀河系の中ではこんな交信が!
もしかしたら、亡くなった方に語りかけているのかな。。。 冬島 直

🐕 あなたとは誰だろう、星とはこの世ならぬ彼岸だろうか。静かに降る雪の夜であれば妨げなく心はかの人を想い止まない。 長谷川水素

🐕 この「星」は、空に浮かぶ恒星ではなく自分の立つ惑星とよみたい。
惑星と惑星の距離を超えて夜の側にいるかどうか
同じ国にいれば大抵は同じ夜だろうから。 外鴨南菊

🐕 雪しづかから宇宙への展開。
他の星が昼とか夜とか考えたことなかったので新鮮。 充子

🐕 こんな風に誰かを想えたらいいなと思います。
切ないけれど優しい、冬の距離。このはる紗耶

🐕 さっきまで会っていたのか、しばらく会えていないのかわからないが、孤独の中で、愛する人との共感の思いを「夜」と「星」に託した。うまいな。 清水縞午

🐕 どこの星からどの星に住む人へのメッセージなのか。
特定の相手を思っての言葉なのか。
少しセンチメンタルになるような静かな夜。 空流峰山

🐕 中七下五の口語調が、しっとり大人の世界を感じさせてくれて素敵ですね。あ、でも、星って事はあなたは亡くなってしまったのか....。
そう想像したとたん切なさに胸がチクンとなりました。
大切な人を?失ってまだ完全には傷の癒えていない、そんな作中主体が見えてきます。あなたの事を思いながら、一人夜空を見上げるようになって何度目の冬なのでしょうか。
どうぞ暖かくお過ごし下さいねと声をかけたくなりました。 大山なごみ

🐕 あなたの星という表現にやられました。
こんなかっこいいこと言ってみたい!今、私は見ている星は夜だがあなたが見ている星が朝の星かも昼の星かもまたそういう時間の概念のない星かもしれないと想像すると滅茶苦茶ロマンティックですよね。
また、私がいる場所が地球であなたの星は地球以外の星かもしれないとも読めます。何重にも読みの楽しめる句だなぁと思います。
あなたの星が火星でステレオタイプのタコみたいな宇宙人があなただったとしても滅茶苦茶ロマンティック
雪の間から見える星の明かりが美しくまた雪が美しい。
素晴らしい句ですね。 丁鼻トゥエルブ

🐕 遠距離恋愛か単身赴任かまたは亡くなった方なのか、
遠い星にいるあなたへの思いに切なくなりますね。 中村すじこ

🐕 あなたの星とあるから、恋人は逝ってしまったのですね。
静かな雪の夜に語りかけているのが切ないです。栗田すずさん



冬空を煮詰めてアンデルセンの夜 秋野しら露


🐕 冬空を煮詰めるという表現にキュンときました。 弥栄弐庫

🐕 グリムでもなく、宮沢賢治でもなく、アンデルセンを選んだところに共感。「マッチ売りの少女」や「人魚姫」など、必ずしもハッピーエンドにならないアンデルセンの物語は、冬の夜の透徹さによく合っていると思います。 ノセミコ

🐕 冬空を煮詰めるのところに詩がある…って感じました。 充子

🐕 アルゼンチン、調べてみたら、日本みたいに気温差が極端ではなさそうですね。
冬空を煮詰めたら、どんな夜ができあがるのでしょうか。 木ぼこやしき

🐕 冬空を煮詰めるという発想が好きでした!壮大な句の世界が広がってると言うか!夜で締めたのがまたオシャレです! 鳥田政宗

🐕 意味を掴めている自信は正直ないのですが、リズムや雰囲気などに惹かれました。
苦悩の多い生涯を送ったアンデルセンは、冬の夜空を煮詰めるようにして物語を紡いでいたのかもしれないと思いました。 細川鮪目

🐕 アンデルセンという固有名詞がいいですね。
なかなか字数を取るので難しいのですが綺麗です 沼野大統領

🐕 煮詰めるというのが面白い。 でんでん琴女

🐕 「煮詰め」がマッチ売りの少女や雪の女王をごった煮してるようで少し引っかかります  天雅

🐕 あ〜、煮詰めていたか、と気づかされました。 永田千春

🐕 アンデルセンの童話って独特な世界感があって、冬空を煮詰めたと言われる と、本当にそんな感じがするから不思議です。
とても好きな句です。 万里の森

🐕 冬空を煮詰める、という感覚がおもしろいです。
アンデルセンにつながる意外性も好き! 村瀬っち

🐕 ゴッホの星月夜を思い浮かべました。
きっとあんな空を煮詰めたのかな。 中村すじこ

🐕 ケーキ屋さん?ではなく、「マッチ売りの少女」を思い出しました。
煮詰まった冬空から、少女が思い浮かべたケーキやご馳走や大好きなおばあさんの映像が生まれてくるのだろうかと思ったら、しんみりしました。 鈴白菜実

🐕 アンデルセンは童話とくくられているけど重い話が多いです。
冬空を煮詰めてと言う視点がすごいと思いました。 風早杏



コーヒーはおかわり自由クリスマス 万里の森


🐕 アットホームな小さな喫茶店かな、と。
ひとりでゆっくりできる冬の巣のよう。 このはる紗耶

🐕 おかわり自由なのは、コーヒーだから。 そしてクリスマスだから。
クリスマスにコーヒーを何杯もおかわりして店に居続けるのは、きっと一人ぼっちの人に違いないから、お店からのささやかなクリスマスプレゼントなのですきっと。 唯果

🐕 クリスマスとはささやかなもので、神様に高価なものをねだってはいけないのです。おかわり自由のコーヒーをありがたいと思うささやかさがいい。クリスマスの本意は謙虚で崇高な気持ち。 清水縞午

🐕 高級なお店ではなさそうです。
私はミスドでのクリスマスを想像しました。
気心の知れた相手と気取らない店で過ごすクリスマス。
結局そういうのが一番楽しいんですよ。 桃園ユキチ

🐕 ファミレスやファストフードでしょうか?
上五中七だけで一人でコーヒーを飲んでいるクリスマスがイメージされてくる。自由だけど苦いクリスマス。 げばげば

🐕 クリスマス限定?
楽しくて微笑ましい気持ちになることができました。幸田梓弓

🐕 カフェラテやらアイスコーヒーは有料、ホットコーヒーだけはお代わり自由なカフェか。
ここに「クリスマス」が入ると、待ち合わせ場所のカフェになかなか約束の相手が来ない……
もしかして待っていたところで来ない?という光景が浮かんできた 千代 之人

🐕 寂しさの珈琲か話の弾む珈琲か考えてしまう 宮本モンヌ

🐕 勝手ながら、ミスドを想像。
「クリスマス」らしいドーナツを一応齧りながら、おかわり自由のコーヒーでひとり粘っている。そんな人生もあり。 いかちゃん

🐕 コーヒーはおかわり自由なお店で一人でいるのか、二人でいるのか、
仲間たちといるのか・・・いろいろ想像が膨らみました。 岸来夢

🐕 一人で寂しいクリスマスとも、友達と楽しいクリスマスとも読めます。おかわり自由とのことで凄く美味しいわけでもないのでしょうが、庶民的な暖かい空間でコーヒーの湯気がふわっと香ってきます。 北里有季

🐕 クリぼっち?でも、コーヒ好きには嬉しい 天雅

🐕 楽しそうなクリスマスパーティー。 でんでん琴女

🐕 ホームパーティでしょうか。もしかすると一人立ち寄ったお店でしょうか。クリスマスの灯はきっと優しく灯っているでしょう。 おかげでさんぽ

🐕 コーヒー「は」で、ドリンクバーではないことがわかります。
ミスドでしょうか、あるいは馴染みの喫茶店でしょうか。
クリスマスに一人でコーヒーで粘る様子を感じます。
作中主体に幸あれ! 阿部八富利


感想文16件

感想文17件

感想文18件

ポインセチア今はだれかが住む窓の げばげば


🐕 全ての言葉が効果的で、悲しく切ないストーリーが浮かびました。
ポインセチアが活きています。 陽光樹

🐕 ちょっとした変化が良い 宮本モンヌ

🐕 主人公の立ち位置がはっきりわかる描き方が上手だな…。 充子

🐕 分かります分かります。
前の道を通るたび見上げて、今はだれが住んでるんだろうって。
そこにポインセチアがあったら、うきうきしますね。 秋野しら露

🐕 どこかの窓辺にポインセチアのある光景が浮かんできて、好きだなと思いました。 弥栄弐庫

🐕 昔住んでいた街。あの家で恋人と過ごした時間。今は他の誰かと過ごしているのだろう。ポインセチアは聖なる色であり嫉妬の色であり。 DAZZA

🐕 昔、自分が住んでいた家に誰かが住んでいると、複雑な気持ちになりそうです。自分はポインセチアなんて置いたことなかったのに、とか思っちゃいそうです。 木ぼこやしき

🐕 前は、自分が住んでいた家のポインセチア。
私もこのように詠めたらと思いました。 本村なつみ

🐕 以前自分が住んでいた部屋の窓際に見えるポインセチア。
どんな人が住んでいるのだろう?
ポインセチアを飾るぐらいだから良い人なのだろうな、などと過ぎし日のことや今の住人のことなど思い浮かべている様子が浮かびます。 紗羅ささら

🐕 きっと、かつて住んでいた部屋には幸せな家族が住んでいるのでしょう。現代版、住み替はる代ぞ雛の家。 清水縞午

🐕 かつて自分が暮らしていた家と想像。誰が住んでいるかは知らないが、確かに誰かが住んでいて、窓には「ポインセチア」が置いてある。
自分なら決して置かなかったその花がなんだか妙に気になり、そしてこの家が自分の領域ではなくなったことを実感する寂しさよ。 いかちゃん

🐕 かつて住んでいた家の窓辺に飾られているポインセチア、クリスマスの幸せそうな光景です。
ほっとするような、寂しいような心情が伝わってきます。 苫野とまや

🐕 幸せを描いたように明るい「ポインセチア」。私のあの時もよい時代だった。でも今は…あの窓にまだ飾ってある「ポインセチア」羨ましさや嫉妬の何処にも向けられない気持ちを感じいただきました。 風花美絵

🐕 かつて暮らした街、かつて暮らした部屋。
もしくは、大切な人がいた部屋。ポインセチアの色が思い出の目印みたいに思えてきます。 このはる紗耶

🐕 かつて作中主体の住んでいた家なのかなぁとか考えると、今あの窓で咲くポインセチアにいろいろな想いが託されます。 里山子

🐕 かつて自分が住んでいた部屋でしょうか?それとも、恋人?
私は恋人だと思いました。かつて恋人が住んでいた窓を見上げているのです。恋人はどこに行ってしまったのでしょうね。
ポインセチアの赤がよく効いています。 栗田すずさん

🐕 昔住んでいた家の窓にポインセチアが。
この家で過ごした日々が懐かしく思い出される。佇む男性の後ろ姿と赤いポインセチアがくっきりと見えます。 三月兎

🐕 その家の前を通ると、ふとその窓に目が行くのは、何か大事な人との大事な思い出があるからだろう。もう、そこにその大事な人がいないのは知っているのだけれど、やはりその場所に行くと、窓に目を向けてしまう。
自分の初恋の頃を思い出しました。 藤白月


感想文19件

感想文20件

しゃべるのが苦手で雪が明るくて 常幸龍BCAD


🐕 この句、詩情があって一番好きな句です。 亀田かつおぶし

🐕 何かの集まりの帰り道でしょうか?
上手く喋れなかったなあと思いつつ歩く雪道。雪は明るい。
そんな自分を優しく明るく照らしてくれてるのか?
それともちょっと明るすぎるなと思っているのか? 紗羅ささら

🐕 雪が明るくて、何か喋らなきゃ……と思っているのに何も話せない、
そんな、ちょっとドキドキしているのか、苦しい気持ちなのか、一何だか共感できる一句でした。花咲めだ香

🐕 雪って一人でも遊べるから良いですよね。
私は話すのが苦手で友達も少なかったので、雪が降った日の休み時間は黙々と雪だるまを作るタイプの小学生でした。
案の定いじめっ子に壊されてしまうのですが(笑) 岡根今日HEY

🐕 上手く喋れなかったときは、人間を見たくなくなります。
目をそらした先が雪なら、景色と一緒にしんどい思いを隠してくれるかもしれない。 雨野理多

🐕 しゃべるという動詞によって、詠み手以外の誰かがいると思える。
口下手なりに誰かと一緒に雪道を歩いているのだろうけど、言葉を探す間に雪の明るさに気付いた、という所か。たぶん、。 千代 之人

🐕 口語の措辞がリズム感があってよいです。
少し引っ込み思案な主体にいつも雪はあかるく寄り添います。 葦屋蛙城

🐕 明るく解釈もできるし、ネガティブにも解釈できる御句。 空流峰山

🐕 初デートなのかも。 でんでん琴女

🐕 しゃべるのが苦手な人シーンと積もっている静かな雪のその雪明かりにさえ明るさを感じてしまう。自己嫌悪のような重さを感じました。 風早杏

🐕 自己嫌悪に雪のなんと素っ気なく積もること。
寄る辺なき傷心の見せる光景。 長谷川水素

🐕 リフレインが心地良くて「ホンマに悩んでるんか?」と疑いたくもなりますが、雪の明るさはまた格別。詠み手の気分の良さを表しているのかもしれません。もしかすると話下手なのは本人ではなく、誰か好きな相手のことを想っているのかもと受け取りました。 北村 崇雄

🐕 ニ人で歩いているのだろうか、話すのが苦手な作者が、
何を話していいかわからない中、やたらと雪あかりが明るく見えている。
雪あかりの中で人は美しく見えてしまうものです。
だから話し始めました。苦手なのを言い訳に。 清水縞午

🐕 口語の朴訥な口調に心惹かれます。「雪が明るくて」で終わるところに希望があり、応援したくなります。 苫野とまや

🐕 「雪」は白い。日中も夜も 辺りを明るくする。自己アピールの上手い方は「雪の日」一層明るさをます。しかし 私は…その明るさが返ってアピールを下手にしてしまう。でも「雪」は好き。
そんなストーリーが浮かびいただきました。 風花美絵

🐕 「雪が明るくて」がいいですね。気まずくなりそうな帰路も、雪が仲を取り持ってくれる。沈黙の重さが和らぎます。 桃園ユキチ

🐕 喋るのが苦手な人に雪が優しく、明るくて良いと思います。
内向的な人の豊かな世界が後半に現れている感じが好きです。 細川鮪目

🐕 上手く話せなかったなと、夜道を帰る人でしょうか。
雪明かりの白は悲しいくらい綺麗なのでしょう。 おかげでさんぽ

🐕 人気句だろうな、と思いつつこの並列の形は好きなので(笑)村瀬っち

🐕 私はしゃべるのが苦手です。だからおしゃべりやお話やディベートが上手な人に憧れます。
雪があまりすきじゃないので雪が明るいという表現に救われたような感覚になりました。雪って暗くて冷たくてもう汚れた時間にいじることが多いので明るいという表現が美しく今の自分を詠んでいただけたのかと思うほど私の心に響く句でした。 丁鼻トゥエルブ


上位に過去に「ヒマラヤ龍」受賞した方がわんさかの中、
堂々新チャンプの誕生です!
ご本人様どうぞ泣かずにお読みくださいね!!



感想文21件

冬銀河ここが地球のあった場所 水蜜桃


🐕 いつまで地球はあるのでしょうね。 亀田かつおぶし

🐕 地球があった所はぽっかり空いているのでしょうか。 房総とらママ

🐕 何億年か後の銀河で滅びた地球の光が瞬いている。
いつかこんな日が来るのでしょうね。 冬島 直

🐕 銀河系はあるのに、地球はもう滅亡しちゃってるんですね。
寂しいけれど不思議と清々しい冷たさを感じました。 花咲めだ香

🐕 地球がなくなってしまった後のお話。
この美しい惑星を失いつつあるという危惧、警告かしら? 紗羅ささら

🐕 「ここが」と言っているので、正に今、地球のあった場所に宇宙船で来ているのでしょう。
地球のあった場所を見ているのは、他の星に移住した地球人か、異星人か。どんな気持ちで見ているのか。想像が広がります。苫野とまや

🐕 いつか、遠い遠い未来、こうして見つめる誰かがいるかもしれない。
その時宇宙はどうなっているんだろう。
壮大だけれど、とても近しい心地にもなります。 このはる紗耶

🐕 地球のあった場所を眺めている主体は宇宙人でしょうか。
宇宙人も俳句すると面白いですね。広大な宇宙の端っこの第三惑星の、
さらに小さな島国で俳句をしていることの奇跡を感じます。 葦屋蛙城

🐕 会話をしているのは、何億光年先の星=未来の地球の住人なのかもしれません 天雅

🐕 幻想的で心の残りました。こんな日が来るのかもしれませんね。岸来夢

🐕 中七下五の措辞が新鮮でした。冬銀河を地球外から眺める視点。
(くもしろ薔さんの句)とセットで楽しみたいと思いました。 陽光樹

🐕 今から何万年か先に、銀河旅行のガイドさんが、こんな事言っていそうで心配になりますね。 唯果

🐕 発想が面白い。 でんでん琴女

🐕 地球は滅びたか、単に公転しているのか、いずれにせよ面白いと思います。 細川鮪目

🐕 いつか地球もなくなるんですね。もしかしたら、明日かもしれない。
言われてみれば当たり前なことですが、考えたことのなかった視点です。
栗田すずさん

🐕 冬銀河を見つつ、今自分がいるところが地球だったと気づく、SFめく俳句。 高山佳風

🐕 超壮大な世界観いいですね!神の視点か、地球を脱出したあとの人類の視点か、地球はなくなろうとも、淡々と続く宇宙の様子が冬銀河から感じられます。SF小説『三体』を思い出しました。 阿部八富利

🐕 いつか遠い遠い先地球はなくなっているのでしょうか?
時間経過を含めスケールが大きくて惹かれました。 三月兎

🐕 私もこの写真を見て滅びた地球を想像したので、とても共感しました。中村すじこ

🐕 怖い句だと思いましたが、冬銀河が美しくて怖さが和らぎます。地球が滅びても、冬銀河は長い時間の中でそこに存在し続けるのだろうな。
そんな地球のわずかな生き物に過ぎない人間は、本当にちっぽけですね。 鈴白菜実

🐕 壮大なスケール! ここはもう地球じゃないどこか。
冬銀河のひとつなのかなぁ。 村瀬っち


今回の「ヒマラヤ龍」は、水蜜桃さんでした!!
もういろんなところで見かける有名俳人さん!
ヒマなん句会にも見事爪痕を残してくださいました!
ありがとうございます!!


今回は以上です!                          明日はいよいよ「ヒマラヤ地」の発表です!!


第十八回 ヒマラヤなんちゃって句会 FINAL!!

「ヒマラヤ苺」発表!!
「ヒマラヤ地」発表!!
「ヒマラヤ天」発表!!


選句 本文 編集/ヒマラヤで平謝り 
兼題画像/村瀬っち
SpecialThanks/髙田祥聖 カニくん


[PR] 『俳句ポスト並盛連盟』(俳並連)発足してます!!!  

[PR] めぐゆー文学のまとめ

[PR] ヒマラヤなんちゃって句会 アーカイブ
[PR] 俳句LOVE✖ヒマラヤで平謝り
[PR] 「ほんとはね」 ヒマラヤで平謝り

[PR] 俳並連1st句集 「ふんわり」
[PR] 俳並連二周年句集「かちょふげ」堂々完成!!

かちょふげラヂヲ 第一夜 「花」「鳥」メガファイル
かちょふげラジヲ 第二夜 「風」「月」メガファイル
かちょふげラジヲ 第三夜 「会心の一句 1」メガファイル
かちょふげラジヲ 第四夜 「会心の一撃句 2」メガファイル


お試しで作ってみた項目ですので、本当にサポートしていただかなくてもいいのですが、万が一なんとなくそんな気分でしたら・・・!