見出し画像

第十七回 ヒマなん句会 FINAL!!「ヒマラヤ天」発表!!

Twitter@himahira19で行っていた句会の結果発表の最終日です。

お待ちどうさまです!

泣いても笑っても「ヒマなん句会」最後の最後の発表です!
この写真、かわいいですよね。おウチの壁なんてパステルカラーで、なんといっても気持ちのいい青空!いい最終回となりました!

さて今日はさっそく画像を提供してくださった、卯月紫乃様が選んでくださった「紫乃天」を発表します!



産声は世界に色を与え夏  このはる紗耶


夫が仕事を退いてから、ふたりで旅をしています。
世界を巡りつつ、とても感じることは「人はどの地でも懸命に生きている」ということ。風土・歴史・政治・眼の色・肌の色など違いはもちろんあるけれど、でも、それぞれの場所に即した方法で、懸命に生きているのです。
人は人なのです。
そして、その根底は生命。生まれたての命を愛しんでいる親の姿に、国の違いはないことを、幾度もこの眼で心で視てきました。(もちろん、そうでない状況の場所もありますが、今は、その件はちょっと横におきます)
産声は世界に色を与える、本当にそうだと思います。
御句の「世界」はその文字のまま、地球上全ての国、かもしれないし、
もしかしたら、それぞれの人の中のインナーワールドかもしれません。
いずれにせよ、命の誕生の際の産声は尊い。
上五、産声は、で始まり、その後破調で、世界に色を与え、と若干ぶっきらぼうに、でも、力強く表現し、最後の二音に季語の。季語が非常に立っています。
詠み手の強いお心が、詠み手に真っすぐに伝わる、潔い御句。
詠んでくださってありがとうございます。天にいただきます。


それでは最後の「ヒマラヤ天」を発表しましょう!


自転車の住所と名前夏の空  葉月庵郁斗


ボクが子供の頃、前輪の泥除け部分に自転車屋さんが器用に住所と名前を書いてくれていました。一文字一文字丁寧に、バランスよく書かれていてペンキ屋さんもいけるんじゃない?と思うくらいでした。
自分で自転車を買えるくらいの年齢になって自転車屋さんの話を聞いて驚愕!個人情報を自転車の名前からみて悪用する輩が増えているから、
もう名前は書いていないんだと言うじゃありませんか!
書きたきゃご自分でと名札ステッカーを渡されましたが、書いてもせいぜい苗字くらいにしておいた方がいいですよと言われました。世知辛い世の中ですね。まぁ自転車に名前を書くのも盗難防止で書くものなのですが。
さて、そんな思い出を一気に思い出させてくれたこの句です。
「自転車」「住所」「名前」そして助詞と季語「夏の空」。
これらがきれいに並んでいます。簡単な言葉のパーツのひとつひとつが起爆剤となり、俳句としてパッケージして季語という着火剤をぶつけると、
色んな物語や気持ち感動が二倍三倍と心の中で爆発し膨れ上がるのですね。
ボクのような昔話を思い出した人ももちろんいるでしょう。
小さな子の自転車は親がマジックで名前を書くこともあるでしょうから、
その光景を思う人もいるかもしれません。学生時代の片思いの子が停めた自転車に書かれた名前で初めて名前を知ったなんて、あわやストーカー行為のようですが純粋な青春時代の淡い思い出を思う人もいたかもしれませんし、いかにも乗り捨てられたかのように、何年たっても放置されて錆びて朽ちてゆく自転車を思った人もいたかもしれません。
そのどれかとわかるようになにかもう一押し書いたほうがいいっておっしゃる方もいらっしゃるかも入れませんが、ボクはそう思いませんでした。
もう季語「夏の空」で、どの場面の自転車か言えていると思うのです。
読んだ方それぞれの「自転車」の車輪の輪の眩しい光を思えばよいのです。
「自転車」なんてどの季節でも乗るものですが、(一部地域の冬は除きます。)ボクにとっては子供の頃の「夏」がやはりバツグンに合うと思いました。不意にチェーンが外れて困ったことも、友人とバカ騒ぎして出かけた日も、そもそも初めて乗れるようになった日も「夏の空」の下でした。
あんなこともこんなこともあったよなぁと、しんみり読まさせていただきました。シンプルな言葉の一句ですよね。
・・・まぁ『俳句ポスト』の『特選』もシンプルな言葉ばかりの句が選ばれたという事もあるし、これでよかったのです。うん。
ヒマなん句会最終回の天にふさわしい気持ちいい一句でした。


そんなわけで最終回、第十七回ヒマラヤなんちゃって句会 FINAL!
「ヒマラヤ天」は、葉月庵郁斗さんです!

ところで葉月庵郁斗さん!N俳等、目標高くお持ちのようですね・・・。
もう「ヒマなん句会」でグランドスラムは無理なのですが、「俳句ポスト」のフルコンプリートなんかどうですか??
え?ボク??実は達成したんですよねーフフン!
・・・こういうことしつこく言うから小物なんですよねボク。

葉月庵郁斗さんや、他のみなさん!どーーんと大きく大きくもっと大きく
目標を持って俳句に挑んでいきましょうね!
「ヒマなん句会」を飛び越えてガンガンいきましょう!!


それではみなさん、ありがとうございました!!どうぞお元気で!!



第十七回 ヒマラヤなんちゃって句会 FINAL!!

「ヒマラヤ苺」等々発表!!
「ヒマラヤ龍」発表!!
「ヒマラヤ地」発表!!

ヒマラヤなんちゃって句会 アーカイブ
俳並連1st句集 「ふんわり」
恵勇先生の俳句小説シリーズ! 
「ほんとはね」 ヒマラヤで平謝り

選句 本文 編集/ヒマラヤで平謝り 
兼題画像/卯月紫乃  
SpecialThanks/髙田祥聖 カニくん



第十七回もつつがなく終わることができました。(多分)

投句や感想文のご意見欄等にたくさんの優しいお言葉をいただきまして、
改めて「ヒマなん句会」は愛されていたのだなと知り、感激いたしました。

始めたきっかけはたまたまスマホで撮った画像が、あまりに綺麗に撮れた事でした。
そのころは句友たちは「投句先はどこかないか」と言い合っていました。
「投句」というものに飢えていたように思えました。

ボクは俳句を初めて間もなかったのですが、投句というもの俳句というものがこんなに楽しいのかと感じ始めており、「俳句ポスト」をネタっぽくやれたら楽しそうかもなと思った途端、色んなことが一気にまとまって生まれたのが「ヒマなん句会」でした。俳句初心者のクセに無謀な思い付きです。

技術的文学的にどうこうという評はできないものの、好きな句をどうにか選んで「感想を述べる」くらいなら許していただけるのではないか。
どうせ2,3回くらいで飽きるだろう。笑っていただけたらいいなと思って始めたのですが、第一回天の石井一草さんの句を発見した時、これは覚悟を決めてやらなければならないと思ったのです。
ボクなりに全力で楽しみながら戦う日々が始まりました。

当時からの老舗、世良日守さんの「福岡句会」。

そして探花さんの「星くず研究所」。

そして「ヒマなん」誕生後に立ち上がった個性的な句会。

秀才いかちゃんの「いかすみ句会」。

切り口が斬新な登りびとさんの各種句会。

がむしゃらさが眩しいコンフィ君の「しりしよ句会」。

池之端モルトさんの「斡旋王選手権句会」。

ぞんぬさんの「こもれび句会」に、いなば也さんの「いなほ句会」。

今やボクの参加していない句会も併せて綺羅星のようにネット句会は存在しています。色んなタイプの、色んな俳人に向けて。
きっとこれから新しいアイデアで立ち上がる句会もあるでしょう。

ボクのような俳句初心者でも楽しめる句会を目指した、労ばっかり多き句会、「ヒマなん句会」の役割はもう終えているのかもしれない・・・。
と、思うに至りました。

なにもボクが「選句は極めた」とも「感想文は任せろ」とも、そしてもちろん「俳句はカンペキ」とももう全然言えません。まだまだです。
ですが、投句を募ってみなさんの渾身の句をお預かりした以上「もう疲れちゃったから結果発表なしねー」等と無責任なことはできません。

いつかここまでと決めなければ・・・。

そこで第一回目が晩夏~初秋の頃でしたし、夏に始まって夏に終わるってなんかいい感じと思って今回の最終回を決めたのです。

ボクは全く気付いていませんでしたが、鳥貴族である恵勇くんがツイッターで「俳句の十七音にちなんで第十七回で終わるなんて・・・」というつぶやきを見てもうびっくり!!なんという奇跡のタイミングであろうか!!
あらちょうどよかったじゃない!なかなかかっこいい大義名分ができたと
小躍りしました。
ええ、ヒマなん句会は十七音にちなんで十七回で終わるんです。
なんだか俳人っぽいでしょう?

十七回もやると楽しいことも腹立つことも、もう色んなことが水面下ではありました。いつかガッツリ「ほんとはね」 ヒマラヤで平謝りにて書こうと思います。ヒッヒッヒ

主催のボクとしても大変勉強にさせていただいた句会でした。
それと同時に「俳句の奥深さ」「難しさ」「楽しさ」を教わりました。

もう本当にたくさんの俳人に甘えさせていただきました。
ご参加いただいた皆様にとっても、終わりゆくこのヒマなん句会が実り多き句会だったと思い出していただけるようにと祈りつつ。

ちなみに「ヒマなんアーカイブ」から過去回全部閲覧可能ですので、
いつかアルバムを見るように、また振り返ってみてください。
ヒマラヤなんちゃって句会 アーカイブ

皆さまに星の数ほどの感謝を。
そして、砂の数ほど御礼を。

またなにか楽しい事を思いついたらぜひ遊んでやってください!
ありがとうございました!!

              俳句ポスト並盛連盟代表 ヒマラヤで平謝り


お試しで作ってみた項目ですので、本当にサポートしていただかなくてもいいのですが、万が一なんとなくそんな気分でしたら・・・!