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写仏部活動記録:第四回は奈良・大安寺の木造仏群をデフォルメ曼荼羅で!

そろそろ仏様に怒られそう?Himashunです。

第四回は奈良の仏像を取り上げたいと思います。

奈良仏。京都の仏像とは違った魅力があります。

法隆寺の釈迦三尊、薬師寺の薬師三尊、東大寺三月堂の不空羂索観音、そして室生寺の十一面観音。

挙げたらキリがないほど多くの仏様がいらっしゃいますね。

その中で今回取り上げるのは、知る人ぞ知る?仏像好きには有名なお寺、大安寺です。


大安寺の寺宝を取り上げた展覧会が2年前に奈良国立博物館でありました。

私はよく奈良に(飲みに)行くくせにこの時は行けなかったです。

替わりに前後してトーハク平常展で行われた大安寺特集で仏像群を拝見いたしました。

だいぶ記憶は薄れていますが、一木造りの大きな仏像に圧倒されました。


奈良時代末期に造られた大安寺の本尊・十一面観音です。

秘仏だそうですが、首から上は後補で、おそらく両腕もそうなのではと思います。

当寺にはこのご本尊を含め、五尊の観音様がいらっしゃいます。

まずそれらを紹介させていただいた上で、五尊をいかにして絵画化するかについて書いていきます。


怒り顔の楊柳観音様です。

保存状態がよく、大安寺仏像群の中で最高傑作との声が高いです。

カヤの素木を用いた巨大な仏像は、憤怒の表情と相まって大迫力。

ちなみに木造仏の材木の変遷は、

ケヤキ(飛鳥〜奈良前期)→カヤ(奈良後期〜平安中期)→ヒノキ(平安後期以降)

だそうです。けっこう興味あります。


慈悲深い表情の不空羂索観音様。

羂索(けんさく)という民を救うためのヒモは持っていませんが、当初は持っていたはず。

ちょっとオカン臭のするお顔ですが、私的には密かにアイドルグループ・観音坂33のセンターの座を狙っている腹黒ちゃんな気がします。


ザ・真面目。聖観音様。

管弦自在に人々を救う観音様のベーシックなお姿です。

結い上げた髪の部分や両腕は後補でしょう。

ネックレスや衣紋の表現は精緻で美しいです。

下唇カミカミ馬頭観音様。

「ぬーんッッ、貴公をお救いしますぞぉー!お救いしますぞぉぉー!」なんて言いながら駆けつけてくれるキャラの強い観音様かも。

今回、これら五つの観音様を一つの紙に収められるように描こうと思います。

そのために用いる二つの手段が「曼荼羅」と「デフォルメ」。


曼荼羅。眼にされた方も多いでしょう。

密教の真理を一目で表すために空海が用いた、傑出したビジュアルアートです。

基本的に真ん中には大日様がいらっしゃって、その周りを諸仏が囲むという配置になっています。

これによって視覚的に仏の世界が理解できるというわけ。

今回は聖観音様を真ん中に、馬頭観音様、楊柳観音様、十一面観音様、不空羂索観音様をその周りに配置し、四方を大安寺にやはり伝わる木造四天王像に守っていただきます。

配置は決まりました。

では、どう描くか。

そういう時にはデフォルメが使えます。

デフォルメがイメージ湧かない方は上の画像をご覧ください。

私の好きな漫画「ハンターハンター」12巻の表紙絵です。(これもちょっと曼荼羅っぽい?)

実際のキャラは頭身も普通の人間並(それ以上か)なのですが、上の絵では、二頭身ぐらいに縮められています。

頭身を少なくして仏様を可愛く描いてみることは、私の一番絵を通してやってみたいことです。

今回またしても初挑戦!仏様のデフォルメ絵は、冨樫先生のように上手く描けるのでしょうか!?

まあ、まずは出来上がりをご覧になって。


Himashun画伯作・大安寺曼荼羅、爆誕です。

相変わらず色塗りの出来がヤヴァイですね。

真ん中の聖観音様は肩ががっしりした意志の強そうなお顔を表現。

三頭身ぐらいになっちゃっていますが、色々と冨樫先生をリスペクトしつつ、仏様への思いも込めさせていただきました。

画伯ごっこ、楽しい…。


大安寺は一回だけ行きました。

JR奈良駅前の泊まったホテルで自転車を借りて、大安寺・唐招提寺・西大寺・秋篠寺を一日で巡りました。

お寺は歴史的な建造物がなさげで、一介の小寺って感じでした。

あの時は大学生だったので仏像のことはまるでわからず、ただこのお寺に行った、という満足感だけを求めていました。

特別拝観で今回紹介した木造仏も見られましたが、まるで記憶になく、坊さんに「そっちから回らないでください」と怒られたことだけ覚えています。

また特別拝観があったら行ってみたいです。どんな感想を抱くのでしょう。

次回の仏様はまだ未定です。

取り上げてみたい方はたくさんいらっしゃいますよー。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

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