写仏部!第五回は真言宗御室派の諸仏を巻物風に白描していきます。
最近写仏の記事しか投稿してないですね、note写仏部部長のHimashunです。
毎回新しいことばかり挑戦していますが、そういう縛りではありません。
新しいことをしないと飽きてしまうだろうという、自分の性質を見越してのことです。
そうそう、部員二人が昨日写仏の画像をあげてくれました!
あやのん部員の絵は多分大神神社の旧神宮寺本尊(現・聖林寺十一面観音)ですかね。
緑をアクセントにした写実的な出来栄えで、ご本人はまだ未完成とおっしゃっていますが、すごい手の込みようです。
一方つきふね部員は先日訪れられた、諏訪大社春宮近くの石仏「万治の石仏」を写仏しています。
あやのん部員とは対照的に一筆描きのすっきりした画面。先月訪れた、澄み渡る冬の諏訪の空気を思い出しました。
お二人の作品、どちらも力作です。ぜひリンクから訪れてみてくださいね。
さて、部長の私もこうしちゃいられない、と今日また写仏させていただきました。
私にはどうも色塗りが合っていないようなので、筆の線だけで仏様を表現する「白描画」に今回はチャレンジします!
今回こそ名刹仁和寺…ではないです。
仁和寺が統括する真言宗御室派のみほとけを取り上げます。
御室派に属する寺院は小粒ですが、由緒ある寺院が多い印象。
今回はその中から四尊を取り上げさせていただきます。
参照したのは、トーハクの充実した展覧会「仁和寺と御室派のみほとけ」。
まずは福井と京都の間にまたがる青葉山にある中山寺です。
ここのご本尊・馬頭観音は秘仏として知られ、名作ながら滅多にみられないのですが、この度の展覧会にお越しいただきました。
数ある馬頭観音像でも指折りの傑作、大迫力の表情です。
大阪は道明寺の国宝・十一面観音です。
道明寺と言えば、桜餅で有名。
菩薩様は一木で見るからに精緻なお造りをしていますね。
歴史ある大阪の仏像でもトップクラスの名作です。
手が本当に千本!?という強烈なビジュアルの千手観音様。
大阪の葛井寺の国宝ご本尊です。
全てが破綻なくまとまっているのがすごいですね!
こんな巨大なみほとけをよく東京まで運んだなぁと思います。
最後は広島・宮島にある大聖院の不動明王。
宮島では厳島神社の建築群にばかり気を取られ大聖院は空気ですが、ご本尊のお不動様は大変な傑作です。
憤怒の表情や束ねた髪、四肢までもが強い気に満ちているのが感じられます。
さて、これら四尊を今回はこちらの用紙に収めます。
ダイソーで買った書き初め半紙にA4のコピー用紙をくっつけたものです。
これ、巻物のつもりです笑。
右の余った紙の部分に、木製の箸がちょうど巻きつけられるので、巻物が長くなったらくっつけます。
左側にはどんどんこれから半紙を付け足す予定。
では、この紙に先に紹介した四尊を右から順番に描いていきます。
その際のスタイルはさっき言った「白描画」、つまり色を塗らずに線描します。
出来栄えはどうなるでしょうか。
早速ご覧ください。
Himashun作、佛尊手鑑です。
「佛尊手鑑」とは、仏様の絵を手元で参照する用の、メモ描き程度の意味です。
これを描くのに使ったのはぺんてるの中字筆ペン。
最初の馬頭観音様ではだいぶ苦戦しましたが、だんだん出来栄えが良くなって来ていませんか!?
本当はもっとフレンドリーなお顔の十一面観音様。
ちょっとムスッとしてますね(描いた私の気分の反映ですかなぁ)。
体を傾けながら描いていたので、首も傾いています。
この手鑑、どんどん長くしていきたいです。
正直料紙はもっと良いものを買いたいとは思うのですが、今回はこのままで進みます。
呉竹の筆ペンも塗ろうかと準備はしてました。
ただ、手鑑の性質上、失敗はできないのでやめておきました(色塗りたいな)。
今回紹介した四寺院、大聖院だけしか行ったことがありません。
確か御朱印をもらったような…。
行ってみたいのは、福井の中山寺ですね。
ご本尊のご開帳、いつになるかわかりませんが、その時に行けたらなぁ。
あと中山寺のある青葉山には、オオキンレイカという、ここにしか咲かない花があるそう。
谷川岳で見たコキンレイカの美しさに魅了された私は、いつかその近隣種であるオオキンレイカも見てみたいと思っております。
以上です。
次回は、密教から離れて、禅宗の祖師像を描こうかと思っています。
祖師を描くのも「写仏」なのか?というツッコミもおありかと思いますが、それに対する私の考えは次回述べさせていただきます。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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