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いつまでも届きますように。

疑いもしなかった存在が
いつか突然に姿を消すかもしれないとき
頭は真っ白で信じられなくて
言葉に出来ない悲しみや悔しさや後悔が
涙に変わって溢れ出てくる。


母がガンみたい


私の記憶に残らない瞬間から
私の命が宿った瞬間から片時も
離れずに側にいて
優しく強く明るく温かく
目に見えるものも
目に見えないものも
全て無償の愛で与えてくれた。

散々傷つけて苦しめて悲しませて。
母の涙を見た日もあった。


「こんな姫夏でごめんね」って泣きながら言ったとき
母は泣きながら私に
「あんただって頑張ってるでしょ大丈夫だから。」
「比べなくて良いの、三姉妹それぞれの道があってみんな頑張ってる。
 萌香も姫夏も彩花も大切だよ。」
って言ってくれた。
自己嫌悪と劣等感の塊で生きる私にそう言ってくれた。
ごめんねしか出てこなかった。


母の手術の日午後の仕事を休み、
病院に駆けつけ終わりを待った。
案内された病室のベッドの上では手術を終え
麻酔から目を覚ました
会ったことのないような母がいた。


手術の痛みがあるのに母は、
「明日も仕事でしょ、遅くなるから早く帰りな。」
どんな時も私の心配をしてくれる。


母が病院で病気を告げられた時、
姉は仕事の大事な時、妹は試験、私はエジプトに行く直前。
みんなに頑張って欲しいから楽しんで欲しいから、
母はすぐに病気のことは言わなかった。
不安で怖かったと思うけど
いつも私たち三姉妹のことを思ってくれてた。
親って最強だなあって。


神様なのか仏様なのか分からないけどもしも願いが届くなら
この先の私の人生のハッピーを
母が長く生きれらるよう母の人生の時間に
変えて下さい。
お母さんが長生きしてくれるなら、
どんなに暗い道でも落とし穴だらけでも歩けるから。


人って気づくのが遅くなっちゃう。
手放した後だったり手放す寸前だったり
こういう話たくさん聞くけど
やっぱり他人事になって時間が流れてく。
だっていなくなるなんて想像できないから、
考えたくもないから、ずっとそばにいて欲しいから大好きだから。


でも本当に永遠も絶対もないから。


不安や心配事は未来の自分に任せて。
ありがとう、大好きだよは今の自分に伝えてもらおう。


母のガンは検診で見つかった早い段階の
ものだったから手術をして今も元気です。


永遠はないけれどお母さんがまだまだ元気で
家族に愛を届けてくれますように。


母が手術の日父は面会の開始時間から病院に行って
ずっと母のそばにいた。
手術が終わった後も笑ったら傷口が痛むのに、
いつものお父さんワールドで母を私を笑わせてくれた。
車で片道6時間半くらいかかるのにお見舞いに行ったり。
口下手だけど家族を愛してくれる父。


お父さん、お母さん姫夏と家族になってくれてありがとう。
家族のことが大好きで、いつも笑ってる
長所は笑顔で特技は笑う事な姫夏に育ててくれてありがとう。


大好きだよ。


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