2023年11月30日

　英語でプロレスの魅力について書く。英語以前に日本語がうまく思い浮かばなくて、ただ時間が過ぎていく。
　息抜きに『プロレス少女伝説』（文春文庫）をめくっていたら読み終わってしまった。改めてプロレスってなんなんだろうと思う。
　女子プロレス勃興期の混乱（団体同士の交流がうまくいかなかったり、団体からの選手の独立が認められなかったりなど）を読んでいたら、自然と自分がテン年代の地下アイドルの世界について書いていた頃を思い出した。

　地下アイドルになるきっかけって定番の質問で、いつの間にか地下アイドルになっていた私にとっては、どうでもいいことのように感じられる問いだったけど、こうして読んでいると、当時女子プロレスラーだった女の子たちってどういう気持ちだったんだろうと、たしかに気になる。
　でも中国残留日本人の天田麗文が、プロレスをすれば中国に帰れると直感したエピソードには感じるところがあった。プロレスと中国には関係性がないのに、プロレスラーになれば自分の一番の願いが叶って、全てがうまくいくかもしれないと感じられてしまうところが、地下アイドルの世界と似ている気がする。
　人の願いはそれぞれなので、地下アイドルになれば全部叶うなんてことはないんだけど、この世界に入ればもしかしたら……と思わせるところが、女子プロレスにも地下アイドルにもあるような気がする。それから想像以上に華々しくなくて、でも時々は奇跡みたいなことが起きてしまうところも。