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ミニリズムと収集心。その一見矛盾した価値をどう両立するか。

ストレングスファインダー®︎が提唱する「才能(強みの元)」の中に「収集心」というのがある。

好奇心が高く、興味を惹かれたものを集めようとする資質である。物だけでなく、情報(誰かの言葉、事実、書籍など)を収集することも含まれる。

私はとにかく収集心が高く、興味を持ったらすぐにほしい、集めたいと思う質である。
とくに、自分が考え事をするために必要な情報を本や動画でよく集めている。

なので、とにかく物が増えやすい。
収集心の高い人は物が増えやすいと思う。
「少ない物で暮らす」というライフスタイルとは、あまり相性が良くない感じもする。

よくミニマリズムで、「いつか使うかも…」はどうせ使わない、などと言われる。

確かにそうである。
多くの人にとってそれは確かにそうなのであるが、収集人が高い人にとっては、今すぐ使うわけではないけれど、いつでもその情報にアクセスできるということがけっこう大事なのである。

著書の中では、物の保管について、こんなふうに説明されていた。

あなたは知りたがりです。あなたは物を収集します。(中略) なぜ、それらは保管する価値があるのでしょうか。保管する時点では、いつ、またはなぜ、あなたがそれらを必要とするかを正確に説明するのが難しい場合が多いでしょう。でも、それがいつか役に立つようになるかどうか、誰が知っているというのでしょう。可能性のあらゆる用途を考えているあなたは、物を捨てることに不安を感じます。ですから、あなたは物や情報を手に入れて集め、整理して保管し続けます。それが面白いのです。それがあなたの心を常にいきいきとさせるのです。そしておそらくある日、そのなかから役に立つものが出てくるでしょう。

トム・ラス著『さあ、才能に目覚めよう 新版』

ミニマリズムは、本当に自分が実現したい目標やライフスタイルに集中するために、不要な物は手放そうという価値観である。
物の量というのはあまり重要ではない。

収集心が高い人は、そうでない人と比べて、物の量は多くなりがちなのかなとは思う。ただ、収集心の価値は、そうやって情報、事実、誰かの言葉、本、自分の書いたメモなどを蓄積し、積み重ねていくことによって、新しいアイデアや発想を生み出したり、人に伝えたりできるところにある。

収集心の高い人のミニマリズムを考える時、今すぐに使わないからと言ってすぐに捨ててしまうというのは、収集心という才能やそれによって得られる価値を切り捨ててしまうことになりかねない。

もちろん、物を集めることに満足して使っていないとか、本を買うだけ買って読まないとか、そういう収集心という才能がうまく活かせておらず、裏目に出ている時というのもある。そうなったら集めた物は一度整理した方がいいし、集めた物は目標なり成果を達成するために活用することを考えた方がいいのではないかと思う。

収集心の高い人は、自分の目標達成のために必要な物であれば自分のテリトリーに保管しておけばいいし、ストレングスファインダー®︎の本にも書かれていたが、情報(本なりメモしたノートなり)をきちんと整理をして、いつでも簡単にアクセスできる仕組みを作ればいい。

今すぐには使わないけど、自分の目標達成にとって必要な情報にいつでもアクセスできるようにしておくこと。そして、身の回りの物を必要な時に能動的に活用できれば、収集心は強みになるはずだ。

実現したい目標やライフスタイルにとって必要な物は身の回りにたくさん置いておきたい。他の人よりちょっと物や情報は多くなるかもしれない。でも、そうやって、人よりも少したくさんの物や情報を活用していけるのもきっと収集心の才能である。

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