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はたちって重い!

この冬に二十歳になり、成人式に参加しました。
とうとうここまできたかという気持ち。


でも1月5日の成人式当日は、自分が成人したことなどはあまり頭に無かった。それよりも、大好きな友人の振袖姿を見られたことで胸がいっぱいになったのだ。見出しは地元の友人4人との写真で、みんなそれぞれのキャラによく似合う振袖を着ていた。


小中学生で出会った地元の友人も、気がつけばもう長い付き合い。多感な時期にたくさんの時間を一緒に過ごし、私の愚行も甘えもすべて優しく許してくれた大切な人たちだ。

6歳の頃に出会った友人とは、もう14年も一緒にいることになる。その間で私は色々なものに染まったし、友人が色々なものに染まるのも見てきた。
高校生のときには地元の友達と距離が出てしまい寂しく思うこともあったけど、少し勇気を出して連絡を取り合ってみるとやっぱりとても気が合った。どんなに人を取り巻く環境が変わろうが、その人自身の持ち味はあまり変わらないことを知って安心したのを覚えている。


二十歳になった今、私も含め全員が大学生。それぞれに悩みの種はありつつも、楽しく大学生活を送っている。最近になって彼氏ができたりなんかすると、みんな驚くほど綺麗になった。大人になってからは自分の顔に責任を持つべきだとかいうけれど、この子達は歳を重ねるにつれてどんどん綺麗になっていくんだろうな。幸せでいてほしいと心から思うし、この先彼女達を傷つける人がいたら許せない。…なんだか親みたいだな。


お世辞にも最高の学生生活だったとは言えないけれど、こんなにも大切な友人ができたことがなによりの財産だったと素直に思う。直接言うのは照れくさいけれど。


成人式の会場は久しぶりに会う同級生だらけで、赤ちゃんを抱いている子も、苗字が変わっている先生もいた。目まぐるしい再会の歓喜の中で、別々の場所で重ねた時間が、人の纏う空気やお互いの距離感を変えていた。本当は二度と会うことはないと分かりながらも、やりとりの最後には「また集まろうね」「また会えたらいいね」と繰り返した。過ぎ去った過去は戻らないし、本当にあったのかすらも曖昧な感じがした。


成人式の後は、中学時代に仲が良かった十数人だけで二次会を計画した。運悪く治安が悪めな公立中学校に入学してしまったが故に、一緒に踏ん張ってきた同志達である。賑やかで平和な、私たちらしい二次会になった。いつかまた集まろうね。


人は簡単には変わらない。私はこれまで何度も変わりたいと思うことがあったけど、苦手なことやダメなところは二十歳になるまでほとんど変わらなかった。欠点だらけの自分に向き合いながら、この先もなんとかやっていけるだろうか。良い家族と友人に恵まれたことは人生最大の幸運だったけど、甘えていてはだめだな。いつかは周りの人を温かに守れるような、本当の意味での大人になりたい。


翌日の登校日、ニ次会疲れと振袖の重みによる筋肉痛で体は完全にやられていた。こんな形で二十歳の重みを実感することになるとは…。

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