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昭和生まれゲイと男子大学生の実話⑦ 事件

出会ったのが1月。
付き合ったのが3月。
別れたのが5月。
そして大喧嘩をしたのが9月。

市内のホテルに泊まるというデート。
居酒屋でたくさん食べて、
翌日は買い物、ランチ、
カラオケ、デザート、
バドミントン。
全力で遊んだ。
おじさんに片足を突っ込んでいる私

疲れ切る。

追い打ちをかけるように事件発生。
またされたくない話をされた。
私の秘密を知っているというのだ。
私が不健全な理由でやっていた
SNSを知っていたという。
私はそれに対して笑って

「見つかっちゃってたかー(笑)」

とか言えるほど性にオープンではない。

出会いがそもそも不健全なのに
矛盾していると思われるかもしれない。

私にとって
性的な話や行為は裏の顔である。
表と裏を使い分けて生きている。
表の顔でいるときに裏の話をしたくない。
恥ずかしくて辛くて苦しいのだ。

私は返す言葉がなくて沈黙した。

彼は
「俺はそれを知ってなんとも思わなかった。
むしろ付き合ってから
アカウントを消したのに気づいて、
良い人だと思った。」
と言った。

私は
「そんなことは関係ない。
言われている側がどう思うかだから。」
と返事をした。

残念なことに彼には伝わらなかった。
ずっとそのことについていじってくる。
解散する時もまた、
そのSNSのアカウント名で呼んでくる。

しつこいのはダメだよねとか
自分で言いながら。

もう限界だった。

その日の夜、どうしても我慢できなくて、
「とてもうざくてむかついた」
とラインで伝えた。

返事はない。

落ち着いてから、
「文章でこんなことを伝えるのは
良くないよね。申し訳なかった。」
と謝罪する。

でもやっぱり返事はない。

数日たって

もう会いたいと思わなくなった
と連絡が来た。

一緒にいると
気を遣ってしまって疲れるという。

話し合いすら拒否。

音信不通。

10月には私の誕生日がやってくる。

プレゼント楽しみにしていたのにな。


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