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私の「Super Hero!」

「心の祈りのリスト」から旅立った、彼女のことを忘れない。
 
 4年前、都内の病院に入院していた時、彼女と知り合った。病名は違ったけれど、同じ呼吸器疾患で、主治医も同じ。退院した後も、ずっとラインのやり取りをしていた。
 
 10歳年下の彼女は「ライターさん」
 ネパールやインドに長く住んで、沢山のボランティア活動もしていた。いつもその頃の民族衣装を着ていて、前向きで、優しい人だった。
  
 病気の先輩の彼女に、不安に思っていることをつぶやき、長い長いラインで送った。彼女はそれに、いつも丁寧に、長い長いラインで応えてくれた。
 
 ある時から歩くのが難しくなり、車椅子を使うようになった。
 
 「かわいい車椅子、リクエストしたのよ!」
 「日除けの傘まで、付けてもらったんだから!」
 
 嬉しそうにラインに書いていた。
 
 何度も、入退院を繰り返していた彼女だけど、それでもベッドの上で、暮らしやすい社会のために、そして助けの必要な人々のために、記事を書いていた。
 
 ラインの既読がしばらくつかなくて心配していたら、彼女のお兄さんから「彼女が亡くなった」と知らせを受けた。
 
 あまりに突然で、信じられなくて、ただただ、悲しかった。
 
 どんな苦しい時も、前を向いて進み、そして駆け抜けていった
 私の「Super Hero!」
 
 彼女はきっと、この人生の目的が何だか、知っていたんじゃないかな。
 
 

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