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#毎週ショートショートnote お題にそって書いた小品集

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記事一覧

えっ!

えっ!

竿どうだ~丈夫だよ~
「一本くれ!」
「あいよ! 二千円」
「高いな!」
「旦那! ジュリエット釣りに来たんだろ?」
頷く俺を見て薄笑いを浮かべる釣り竿竹屋の親父。
看板は薄汚れていてハッキリは読めない。
「ジュリエット……あげ……はあ……!」
「なんて書いてある?」
「これか? 良いか? 読むぞ。ジュリエットを釣りあげるのはあなただ!」
「おお~なるほど! やる気で出来た!」
「賞金がっぽりだ!

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サイコロキャラメル

 駄菓子屋馴染みの笹高志。
学校は違うけど、私たちはサイコロキャラメルを買いに小一からここに来ていた。
忘れもしない小六の冬のある日、
「山田、昨日お前のキモい夢みた。」
「はぁ? 勝手に出演させない。出演料貰うよ。で? どんな夢」
高志はゲラゲラ笑ってるばかり。
「早く話さないと蹴る!」
「判ったよ。俺らサイコロキャラメルを取り合ってさ」
「取り合う?」
「うん、後二個しかなくて、ふたりで取り合

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穴のなかの君に贈る

穴のなかの君に贈る

 君は如何してあの穴に隠れようとするの? えっ! 泣いてるのか? 嘘、泣いてるじゃん。おい待ってよ! 待ててってばぁ。 何があった? ったく走るの俺の方が速いんだぞ。知ってんだろ。ほら掴まえた! 痛ぇ……蹴るなよ! やめろ! 嚼むな! 痛ぇ痛ぇ……ばか本気で嚼む奴いるかよ。ソレよりこの穴はふたりの秘密基地だったろ? なんで一人で入ってんだよ。蓋まで閉めて。うん? 誰が転校するの? 泣くなよ! はっ

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呪文

呪文

私は独り暮らしの七十代の女性だ
別に独りが寂しいとも思わない。 が、友人は違うらしく、毎晩電話が来る。話す内容は朝から夜までにあったことを延々話されても
飽きる! これを止める方法を
毎日ググっていた。
夢に出そうだね。こりゃ。

私は面白い記事を見つけていた。
好きな画像に呪文をかけると
話し相手になる! 
「しゃべる画像」
まんまだけどね。今なら無料!是非お試しください!あの子に教えてあげよう

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私の棒アイドルは最高

私の棒アイドルは最高

「ねぇ、その棒譲って欲しいなぁ」 
「なんで。お姉ちゃんは時々変なこと言うよね」
妹のマナが訝しげに私を見る。
「いや、無理にとは言わないけどね」
「あげる、ただのバリバリちゃんのバズレ棒だから」
「ありがとう!妹よ」
シメシメ。妹は知らない。
 このはずれ棒は、はずれのずが消えているのだ!はれなのだ!
ネット裏情報によれば、これは、所謂レアなのだ。欲しがっている方々は結構な値段で取引している。こ

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告白雨雲

告白雨雲

 私は代々告白雨雲神と言う珍しい神様を祭る神社を継いでおります。仕事は告白雨雲の神に祈り雨雲を出現させ、その雫に想い人と一緒に濡れる事で相思相愛になる世界でただひとつの神社でございます。
 縁が結べない方々が多くなった昨今、ネットでバズり休む暇もございません。ただ私最近継いだもので雲を上手に操れず、この間は雲が大きすぎて、たまたま傍を通った大学生の男性お二人諸共告白雨雲の雨粒に濡れてしまい、同性で

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