お金、貧困、女性の問題について

生まれつき、親は決まっていて選ぶことができない。
親の収入・家庭環境は子どもには選択権が無い。
ここ最近、”親ガチャ”や”パパ活(P活)”、”ホス狂い”、”トー横”、”Colabo”の問題があったために、お金とそれにまつわることについて考えるようになった。
”Colabo”については、活動自体は素晴らしいと思うが、不明瞭な点があるのは看過できない。関係は無いが、できれば少年に対する支援も増やしてほしい。不明瞭な点があるようなので、組織を正してほしい。国と税金が絡んでいる以上、その責任がある。
今は状況を見守っている。

貧乏は心にも体にもよくない

貧乏はミクロで、貧困はマクロで見た貧乏といえるだろうか。
世界では貧困が大きな問題となっている。
そして、貧困は様々な問題を引き起こし、特に被害を受けるのは子供である。

貧困が及ぼす影響は、飢餓や栄養失調・感染症など様々ありますが、健康被害にとどまらず「教育格差」「医療格差」「性差別」といった問題も生じています。

世界では絶対的貧困が大きな問題となっている。日本では相対的貧困が問題となっている。
分かりやすくすると、世界では”生きていくのも大変な”貧困だが、
日本は”最低限生きていけるが、一般家庭よりは不自由な”貧困と言えるだろう。
相対的貧困率は上昇し、日本は貧富の差が拡大していると言えるだろう。
先進国である日本でも、貧困による悪影響を解決する重要性は同じだろう。

相対的貧困
相対的貧困とは、その国や地域の水準の中で比較して、大多数よりも貧しい状態のことを指しています。所得でみると、世帯の所得がその国の等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人数の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分を貧困線とし、それに満たない状態のことを言います(注1)。 

開発途上国だけではなく先進国でも相対的貧困は問題視されています。日本でも調査が行われており、厚生労働省の「2019 年国民生活基礎調査」によると、2018年の貧困線は127万円となり、相対的貧困率は15.4%と報告されています。年次推移を見ると、1985年の12.0%、1994年が13.8%、2000年が15.3%となっており、2000年代に入り上昇傾向にあります(注2)。

絶対的貧困
絶対的貧困とは、国・地域の生活レベルとは無関係に、生きるうえで必要最低限の生活水準が満たされていない状態を示します。私たちが一般に「貧困」と聞いてイメージするのはこちらでしょう。

現在では世界銀行の定めた国際貧困ラインを基準に、衣食住など、最低限必要とされる生活物資を購入できる所得または支出水準に達していない人々のことを絶対的貧困者と呼んでいます(注3)。

貧乏だと健康に気を使うのが難しくなり、高カロリー食などを買ってしまう傾向がある。そうすると、肥満などで病気になりやすくなり、さらに出費がかさむ。これの具体的データは調べた限りでは見つからなかった。
常に出費を気にすることで精神もすり減る。
洋服を買い替えるのも難しく、見た目が良くないといじめに遭いやすくもなる。あるいは子どもがやさぐれていじめをする側になったり万引きをしたりする可能性も出てくる。
親が喫煙者やギャンブラー、浮気しているような場合だとさらに状況が悪くなり、ネグレクトや虐待が起こることがある。一般家庭でも起こる可能性はあるが。
親が貧乏だと低学歴になりやすく、その子どもも貧乏になりやすい。これを貧困の連鎖という。
そして、子供が反社会的勢力に関わる可能性も少なくない。
最近では、家庭に問題を抱えているために家出をする子供が着目されてきているのではないかと考えている。
これらは感想や偏見も含む。

”ただ、昔とは異なり、現在は身分制度というものが表面上は無いとされているので、逆転が可能となっている。
これには比較的確実な方法が勉強で、恵まれた人は身体能力、それ以外では運か地道な努力などが必要だと思われる。”
というのは建前で、実際には情報格差や兄弟の生活費のために進学をあきらめることも多い。勉強するのにも最低限のお金が必要である。
参考書をそろえられない高校生が大学に進学できるだろうか。
赤本だけで大学に合格できるだろうか。
ある程度の大学に行くには地頭かお金を積むかしかない。
進学校に行っていた経験からすると、参考書代も相当な額になる。
高校の先生に教えてもらうだけで大学に行けるなら苦労しない。
裕福な家庭は予備校に行き、浪人も許される環境である。
そんな中、貧乏な家庭の子は現役しか道が残されていない。しかも受験費が制限されるために受験ができる大学も限られてくる。受験できるだけでも贅沢かもしれない。いったん就職し、お金を稼いでから大学進学をする子だっているかもしれない。
というわけで、実際には家が貧乏だと、大学進学率が下がり、低収入かリスクのある職に就くことが多いだろうと思う。

統計的にも生活保護世帯の子供の進学率は低いというデータがある。
令和3年においては、全世帯の高校進学率が98.9%である一方、生活保護世帯の高校進学率が93.7%で、全世帯の大学進学率が83.8%である一方、生活保護世帯の大学進学率は39.9%だったそうだ。
これは”貧乏だと子供の進学率が下がる”と認めざるを得ない。

資料6 子供の貧困に関する指標の推移 (PDF形式:94KB)より引用

資料6 子供の貧困に関する指標の推移 (PDF形式:94KB)
資料4 令和3年「子供の生活状況調査の分析」について(抜粋) (PDF形式:890KB)」を参考にした。

以前言及したデータを再掲する。


図21-1 性別・学歴でみた生涯賃金の違い


図21-1 企業規模別・性別でみた生涯賃金の違い


このデータによると、男性のほうが女性よりも生涯賃金が高く、高学歴ほど生涯賃金が高いという傾向が見られる。これは2016年一点でのデータだが、引用元には時系列データも載っていた。
間接的に、”貧乏だと低学歴になり、低収入になる”ということがデータから言えただろう。

フェミニズム的観点から見た貧困

前述の内容を踏まえると、体を売る女性の中には貧困により追い詰められてやっている人もいるだろう。
学がない、後ろ盾もない、お金持ちの男性の旦那候補もいない。となり、手っ取り早く稼ごうと思ったら、体を売ろうとするだろう。しかし、体を売るにも”若さという賞味期限”があるから、それ一本でやってきた女性はアラサーになり困ることになる。
最近では、夜職しながら資格勉強するなど、需要が減ってきたころの身の振り方を考えている方もいるかもしれない。
個人的には、”女性は体を安売りすべきでない”と考えているので、夜職には肯定的ではない。ただ、生活のためにやっている方もいるのでそれを否定することはできない。クラミジアや梅毒などの性病による健康被害も見過ごせない問題である。

夜職から昼職への転職で、取られることが多い資格は、
・診療報酬請求事務能力認定試験<医療事務>
・日商簿記3級<事務職>
・マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(MOS)<事務職>
・保育士
・販売士
・メンタル心理カウンセラー
・JNECネイリスト技能検定、I-NAIL-Aジェルネイル技能検定試験
・アロマセラピスト

職としては、
・医療事務
・事務職
・保育士
・販売職
・心理カウンセラー
・ネイリスト
・アロマセラピスト

夜職から昼職への転職は、それ自体は一般人から見るとそこまで大変ではないが、夜職特有の金銭感覚、価値観の違いはとても問題になる。昼職に適応できなくてまた夜職に戻る人もいるだろう。
女性が性の対象として体を安売りするのを避けるには、
・初めから昼職に就職する
・夜職から昼職への転職
これらを勧めるのがいいと思う。こういったことは、夜職の経営者からすると、都合が悪い話なので、受動的に手に入る情報ではないと思う。
ただ、お金のために夜職になった人は、昼職で稼ぐ方法を探すほうが将来的に安定すると思う。夜職である程度やっていけた人はコミュニケーション能力があるだろうから、その力は絶対に昼職でも役立つと思う。
と言っているが、夜職に関わったことは一回もない。web記事などでそういった方の話を聞いただけである。

・・・
いずれにせよ、女性側のパパ活の目的は「金銭的な援助」になります。

一方、男性がパパ活を利用する目的としては「気に入った女性と出会えて、デートができるから」に尽きるでしょう。普段は出会う機会のない若くて綺麗な女性とデートができるのですから、高い金額を支払ってでもパパ活を利用したいと考えている男性が増えています。

パパ活については話が変わってきて、
女性側は、”生活費や奨学金の返済のため”、”生活水準を上げたい”、”夢を叶えたい”という願望から、金銭援助を得る目的で、
男性側は、”気に入った女性と出会えて、デートができるから”という目的でパパ活を利用する。

パパ活で実際にあったトラブルを元に、リスクを説明します。
【パパ活でのトラブル】
・お金を貰えなかった・約束の金額より少なかった
・財布を盗まれ逃げられた
・相手の男性が既婚者で、奥さんから慰謝料を請求された
・盗撮・ストーカー被害に遭った
・個人情報の流出
監視の目がなく個人間のやり取りになってしまうため、上記のようなトラブルが起こり得ます。
中でも金銭トラブルは非常に多く、また、パパ活という特殊な活動であるため、家族や友人に相談しづらいのも事実です。

・やり逃げ、ドタキャン、バックれ、盗撮、個人情報を晒される
noteの都合上URLが載せられなかったものもあるが、上記のように、様々なトラブルがある。
また、お金を払って肉体関係を持つと、違法になる。
このようにパパ活は、元はと言えば売春を言い換えただけなので、犯罪すれすれである。ただ、女性側は逮捕されず、男性側が逮捕されるようだ。
それでも、夜職は怖いという女性からしたら、手軽で稼ぎやすいのだろう。

ホストに貢ぐために夜職をするという方もいるので、ホストを制限するべきでないかという意見も見られたが、これは難しい。
そもそもがキャバクラやホストはグレーで警察における優先順位が低いために、黙認されているらしい。
いわゆる”ホス狂い”は介入が難しい問題である。
そもそもが風俗通いをやめられない男性もいるのだから。
持論だが、”ホス狂い”の一因は、男性の貧困を理由に恋愛離れし、女性が求められなくなり、”女性らしく扱われること”を生きがいにしてきた人たちが承認欲求を満たされていないためにホストに嵌まってしまうということもあるかもしれないと考えている。

言いたいことは、体を安易に安売りするのは他の女性にも影響が出て、トラブルも発生するので、夜職やパパ活よりは正規の昼職で稼ぐようになってくれることを願っている。
ただ、正規の昼職では女性の賃金が低いという原因もある。ここは様々な問題が絡み合っているので、政府にひとつずつ解決してもらうしかない。
これらの問題を体系化してくれる方がいれば、問題も見えてくるだろう。
私には処理能力と時間が足りない。専門外なのが一番の理由だろうが。

小金持ちは転落する可能性を恐れている(偏見)

偏見で書く。
小金持ちは貧乏だった人が努力や運で成り上がった場合か大金持ちだった人が成り下がったかだと思うので、どちらもその生活水準を維持することに躍起になっていると思う。もしくは上がろうと努力している。
プライドのために、ブランド物が好きそうだと思う。
偏見だが、貧乏人をバカにするタイプはこの層だと思う。生活も貧乏人よりは苦しくはないが、子どもをよりよい大学へ行かせるために教育費をかけると思う。この層の子供は大金持ちとは違う意味で、甘く育てられてきた影響で、挫折に弱いと思う。
これは調べたが、偏見か感想以上のものがないので、参考程度で。

大金持ちは無敵だが、疑心暗鬼(偏見)

偏見で書く。
大金持ちは普通の人から見たら悠々自適な暮らしをしていると思う。
ただ、お金をせびられたり、お金目的で異性に言い寄られたりして、疑心暗鬼になっていると思う。
また、お金を持っているほど影響力も大きいので、プライベートも気を抜けないだろう。
投資を盛んにするイメージがある。
健康意識が高いイメージや海外へ軽々行くイメージがある。
私は会ったことが無いので、想像である。

参考


ジェンダーとの関連

今までは男性が稼いで女性が家事・育児を行うという性的役割分担があったと思う。
これは男性が家族全員を養えるだけの給料をもらえ、
年功序列制があったこと=企業の成長が見込め、労働者・企業ともにこれからに希望が持てる時代だったことが影響している。
現在は、男性の年収も下がり、共働きでないと家族を養えない時代になった。
そのため、女性の社会進出を推進するようになった。しかし、一部の企業は昔の体制を未だに変えることができず、ハラスメントや性差別がある。
これでは女性のさらなる社会進出や男性の新しい働き方を拒んでしまう。
人手不足に悩むなら、ジェンダー問わず働きやすい環境がいいだろう。ジェンダー問わず働ければ、社会の人手不足は少し解決するだろう。
しかし、結婚に関していえば、独身が増える可能性が出てくる。女性は自分の収入より高い収入の男性を好むと聞いた。それが正しいとするならば、ジェンダー問わず働けることは独身化を進めることになる。
しかし、結婚する理由に“経済的に養ってもらうため”が減り、“子どもが欲しいから”や“寂しいから”が増えるのではないだろうか。
結果として、成婚数は減り少子化は進むが、幸せな結婚が増えると信じている。(とは言え、少子化は種の存続という面では問題である。ただ、今生きている人だけを考えるなら、年金制度の問題を除けば重要な課題でなくなる。)

お金にとらわれた人

お金はあるに越したことは無いが、囚われすぎると、家族や友人を無くす可能性がある。
”金の切れ目が縁の切れ目”というように、いくら「愛があればお金なんていらない」といっても、お金が無ければ生活できない。
モラハラ男性は相手を支配したいがあまりにお金についても言う人がいる。
お金が無ければその男性のいう事を聞くしかないからだ。また、ときどき稼ぎを自分で独り占めしたいが故にそういったことを言う人もいる。
家計が回らないことを伝えると、「頭が悪いんじゃないか」「お前は社会じゃ働けないんだから、家庭のことくらいしっかりしろ」のようなことを吐くという事例も聞いたことがある。
ATM婚が批判されているが、結婚にはそういった要素が強いとはいえ、批判されている事例を見る限り、あまりに女性が開き直りすぎなのではないか。
しかし、それほどまでに”性的魅力”と”お金”の交換が重要で、”純愛”が信じられなくなっている時代なのかもしれない。

まとめ

お金とそこから起こる経済的問題については、我々が生きている以上逃れることができない問題である。ミクロで言えば、自分事でなければ、気にするか、気にしないかの差である。
しかし、マクロで言えば様々な問題がある。お金は”貧困”、”恋愛離れ”、”婚姻率低下”、”出生率低下”、”女性の社会進出の遅れ”、”性風俗産業”、”人材の流出”などの根源的理由となっていると思う。
日本社会の経済状況が改善すれば解決する問題が多いが、詳しくはないが、改善する兆しはないように見える。
絶望的な状況が絶望的な現状を作っている。無気力な人が増えるのも仕方がない。
絶望に光を差すメシアはいないのか。
いないのだから、我々が自分たちでどうにかするしかない。
日本が救われることを祈って、筆を擱くこととする。
※修正が入った場合は、はじめの書き出しに追記します。

関連

  1. 祖父母世代の貧困と孫のBMIと抑うつの関係:東京都「子どもの生活実態調査」の分析

抑うつについては,祖父母世代の貧困は,親の貧困と抑うつを介さない祖父母世代からの不利の蓄積が孫の抑うつと正に関連しており,その対策には,現時点の親と子の状況の改善のみならず,将来,子が親となる時に不利を孫に伝承しない「3世代アプローチ」が必要である。一方,BMIについては,親と子の2世代の現時点のBMIに対する政策が有効であると考えられる。

分析方法の妥当性について判断できなかったため、関連とした。
貧困とBMI(肥満)の関連を調べようとした。先行研究では貧困と肥満の関係がすでにわかっていたようなので、もう少し調べたい。

2.困窮度による子どもの健康格差-大阪府子どもの生活に関する実態調査より-

困窮度4区分において健康に関わる習慣・健康状態を比較したところ,生活習慣,経済的な理由による経験,自覚症状,肥満度すべての項目において,困窮度による子どもの健康格差が明らかとなった。また,具体的な自覚症状をたずねたことで,中2において精神面の症状を抱える割合が高まる傾向を得ることができた。

これも分析方法の妥当性が判断できなかったため、関連とした。
貧困が健康格差を引き起こしているということについて根拠が欲しかった。
以下の資料も参考になった。

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