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町屋建築特有の低いスカイライン

町屋建築特有の低いスカイラインが犬山城に向かっていました。でも途中のビルがそれを遮り、城は、ビルの肩越しに遠慮がちに顔をのぞかせていました。

憤慨して、のっそりと立つビルに近付いてみれば、「福祉会館」という名の、犬山市の建物なのでした。何たる醜悪、何たるハレンチ。

景観という公共財を守る立場の市が、平気でそれを台無しにする。きっと、「福祉」にも観光にも都市計画にもビジョンを欠いた、薄っぺらな市政なんだろう。

勝手にそう想像して、勝手に悲しくなって、それ以上、国宝に近付きもせず、あの日、そこを去りました。あの会館は、今はもう取り壊された、と聞きます。

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