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ハンセン病の療養所である大島青松園

ハンセン病の療養所である大島青松園は、今は芸術祭の会場にもなっていて、「海のこだま」という作品は、患者たちが暮らした寮に展示されています。

逃亡を防ぐ目的で、長く患者には舟の所有が認められていませんでした。患者たちが漁友会を結成して園に頼み込み、1956年にようやく許されました。

入所者の高齢化とともに釣りに出る人がいなくなり、浜辺の小屋に打ち捨てられていた舟が、今、寮に引き揚げられ、展示されている作品です。

寮の窓からは穏やかな海が望め、その展示物は、今にも沖へ漕ぎ出す舟のようにも、あるいは、そこに強固に係留されている舟のようにも見えました。

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