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火乃絵のロクジュウゴ航海日誌〈scrap log〉 第二百卅日 8/16

きょうは尾丸ポルカさんの一周年きねん配信を観たのと、「GOT A FLAVOR(1995 remix)」の録音したので一日が終わった、いまは次の日の朝7じ半。

いまごろになってやっと録音のときに揚げたボルテージがおまってきてペンを握ることができた、

どちらもすでに感情がほうわしているので、あえて感想をここに記すことができない、ランナーズ・ハイをおさえるのがやっとだ、

ひとつだけいえるのは、きょう録音をはじめたきっかけが尾丸ポルカさんの即興曲配信とあわせて、岡野弘彦による『折口信夫伝』を読んでいたことによるということ、『釈迢空全歌集』(角川ソフィア文庫)と『口訳万葉集』(岩波現代文庫)は明らかに日本古来の歌と日本語ラップとを繋いでいる、とくに折口の和歌に置く句読点は呼吸のきれ、——つまりの書き言葉として、声のもつ息遣いを定着させるためのもので、火乃絵もそれにならって、大好きなYOU THE ROCK★さんのリリックに句点と改行、一行アキをほどこすことで(句点はまだ遣いこなせない、)素人のヘタクソのラップながら、なんとかフロウにこぎつけることができたとおもう、

歌では発声をしているときの吐きではなく、していないときの吸いが大切だ、それは歌唱でもラップでもおなじこと、とくにVOCALOIDの曲では息継ぎのむつかしいものが多く〝歌ってみた〟をするときには、どこで息を吸うかによって歌にたましいがこもるかきまる、録音であれば編集でつぎはぎできるが、それでも息を吸う箇所はあって〝解釈〟といったりするが、そのとき歌い手は折口さんと同じことをしているのだ、火乃絵はなかでも尾丸ポルカさんの呼吸にノドを摑まれることが多い、——

和歌ないし短歌、歌、ラップ、あるいは歌人、歌手、ラッパーを好きになるということはそのもののもっている息遣いをすきになるということだ、火乃絵は実朝さん、ロバート・ジョンソン、ボブ・ディラン、プリンス、忌野清志郎、ECDさん、YOU THE ROCK★さん、B.I.G.JOEさん、尾丸ポルカさんをとくに好む、さいきんになって宇多田ヒカルさんもよく聴くようになった、

ピアノのタッチ*、ギター、ラッパ(もちろん)、文章、思考etc. すべてにおいて息づかいはあるが、好きな人を挙げるのはキリがないのでやめておく、呼吸が似ていると、思ったり考えたりすることまで似てくる、つまり息が合うということである。——

* 火乃絵の大好きなバト・パウエルとチャールス・ミンガスさんの録音では、凄まじい息遣いまで聴くことができる。

文月九日

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