ポップンミュージックうさぎと猫と少年の夢 キャラクターランキング集計結果とその考察
KONAMI製音ゲー「ポップンミュージック うさぎと猫と少年の夢」において、2017年3月1日から突如として開始されたキャラクターランキングが、2018年2月28日に終了し、ちょうど1年で幕を閉じた。キャラクターランキングは、設定された誕生月が同じキャラ同士で、また、1キャラクター内でのプレイヤーの貢献度ランキングで競わされるといった代物だった。今までのポップンの歴史の中でかなり異質だったこのイベントはなんだったのか、年間の結果を交えて多角的に考察してみたいと思う。
◎ランキングルール
ランキングは月ごとに開催されるもので、例えば1月なら、1月が誕生月であるキャラクターが集計対象となり、1月中の全国のプレイヤーのプレイに応じてポイントが集計される。プレイで加算されるポイントは
①そのキャラの担当曲を選曲する…1P
②そのキャラを自キャラとして選ぶ…3P
の2通りである。また、そのキャラの誕生日は獲得ポイントが2倍になる。例外としては、バトルモード選択時には担当曲選曲による1Pはつかないことになっている。ちなみに、上記を踏まえると、1クレの最大効率は、非誕生日の時は6P、誕生日の時は12Pとなる。
◎結果
全キャラのポイントと、各キャラで貢献度の高い上位5名までの獲得ポイントをまとめたものを、googleスプレッドシートで公開する。数値にミスがある可能性はご了承ください。詳細はスプレッドシートをご覧いただくとして、主な結果はここに記載する。
★総合得点トップ10
① レイシス (117330)
② MZD (110520)
③ ミミ (81689)
④ ポエット (54516)
⑤ サイレントルーム (44978)
⑥ 山形まり花 (43242)
⑦ スミレ (42277)
⑧ ニット (42240)
⑨ 霜月凛 (39902)
⑩ トア (38225)
★総合得点ワースト10
① ナヲミ (249)
② 神宮ヒロシ (339)
③ スーツ対モリー (402)
④ ボブ2002 (410)
⑤ オリビア (423)
⑥ マック (431)
⑦ ウンバボ (437)
⑧ フラワー (463)
⑨ ビアンカ (464)
⑩ ナイスガイ (475)
★個人得点トップ10(敬称略)
① アカネ55 (スペース●マコ_20777pts)
② KTOK (シグマ_17333pts)
③ アカネ55 (うさぬこ_16384pts)
④ TA2-YA (トア_13333pts)
⑤ SDUGA (ポエット_10217pts)
⑥ アカネ55 (トルテ&パフェ_10000pts)
⑦ 2g (空_9202pts)
⑧ ほたるいか (スミレ_8630pts)
⑨ なまいき (MZD_8290pts)
⑩ ICO (風雅_7777pts)
★個人得点ドミナンストップ5(敬称略)
① 2g (空_81.88%)
② アカネ55 (スペース●マコ_80.38%)
③ チソイヤン7 (ポール_79.84%)
④ TA1ROW (コービー_72.92%)
⑤ KTOK (シグマ_70.68%)
★各種統計量
標本数(集計されたキャラ数) = 694人
平均 = 6339pts
標準偏差 = 9904pts
中央値 = 3116.5pts
↓ヒストグラム(横軸…ポイント、縦軸…キャラ数、20000pts以上は省略)
◎考察
筆者が思いついたことをダラダラと書くパートである。99%の人は結果だけが知りたいだろうからあまり読まれないと思う。以下、トピックス形式で記述する。
目次
★ランキング上位のキャラ
★マイナーキャラにおける熱狂的ファンの大切さ
★キャラ比べ
★ヴィルヘルムの謎
★最高個人獲得ポイント
★ポップンが1年間でプレイされた回数と売り上げ
★ランキング上位のキャラ
上位層を見てみると、純粋にキャラの人気があるだけで高順位になれるというわけではなく、むしろ、担当曲数や、担当曲の難易度が重要な要因であることは容易に想像がつく。
ポップンキャラを差し置いて年間1位になったレイシスは、フロアインフェクションのおかげで担当曲が数十曲もあり、選曲によるポイントがつきやすいこと、また、フロアインフェクションの解禁時期がまさに誕生月とかぶっていたため、さらにブーストされることとなった。
惜しくも2位となってしまったMZDは、そもそも人気が非常に高く、担当曲も高難易度で複数曲あるため、ポップンキャラの中では堂々1位である(神なので)。
以下3位から10位までもやはり、キャラそのものに人気があり、かつ担当曲が大量にある、もしくは高難易度曲を担当しているキャラとなっている。要するに、当然のことだが、このキャラクターランキングは単純にキャラの人気度を測ることはできないのである。
★マイナーキャラにおける熱狂的ファンの大切さ
今回の集計では個人がそのキャラの得点のうちどれくらいの割合を占めているかも算出した。1位は2g氏が叩き出した81.88%(キャラ:空)だった。もし2g氏がいなかったら、全体ランキングの順位が107位→437位と大暴落してしまう。このように熱狂的ファンがいるかどうかも順位を競う上では重要となってくるランキングだったのだろう。
★キャラ比べ
コンビやグループ単位でキャラの獲得ポイントを比べると面白いかもしれない。以下少し比べてみることにする。
◉主人公組
ミミ 81689
ニャミ 24283
◉ツギドカ組
風雅 26962
鈴花 24112
烈 22616
氷海 8542
◉ひなビタ組
山形まり花 43242
霜月凛 39902
東雲心菜 31683
東雲夏陽 31057
和泉一舞 29005
芽兎めう 22123
春日咲子 20741
◉Deuil
ユーリ 22700
アッシュ 12954
スマイル 7200
★ヴィルヘルムの謎
年間ランキングを上から順にぼーっと概観していると少し引っかかるところがあった。ヴィルヘルムのポイントがなんか変だ!順位はかなり高いのに、個人獲得ポイントが極端に低いのである。最初は入力ミスを疑ったが、ミスではなかった。これはやはり、伝統的練習方法であるバロ乱ノックの影響で担当曲が異常にプレイされて順位が上がったと推察される。もしくはただ単にコナミの集計ミスかもしれない。(でもそもそもカニパンってキャラ自体の人気もあった気がするし大量得点者がいてもおかくないはずなのに…)
★最高個人獲得ポイント
個人獲得ポイントの最大値は、スペース●マコのランキングにおけるアカネ55氏の20777ptsだった。はっきり言って異常な数値だが、これだけ稼ぐのに必要な金額と時間を概算して見たいと思う。前提として、常に最大効率で稼ぎ続けることとする。また、1クレ=100円、ゲームセンターの開店時間は10時から24時までと仮定する(筆者の体感ではこれくらいが普通だと思う)。
まずは誕生日について考えよう。前述の通り、誕生日は獲得ポイントが倍になるという絶好のチャンスであるため、1日中張り付くのは当然のことである。昼食夕食その他休憩時間で1時間かかるとすると、プレイに費やせる時間は13時間となる。単位時間あたり最大のポイントを得ようとすると、ポップンカードを引いてバトルモードを選択し、1P2Pどちらも同じキャラを選択し、レイヴ(約70秒)を選曲するのが最も効率が良い。これだと、1クレが約3分程度で終わり、12pts稼げる。このプレイ方法を想定して計算すると、誕生日だけで、260クレ(26000円)費やして、3120pts稼げる。
あとは非誕生日で20777-3120=17657pts稼げば良いことになる。非誕生日は30日あるので、1日のノルマは約588ptsとなる。588pts稼ぐには98クレ必要で、プレイ時間は約5時間となる。
以上をまとめると次のようになる。
20777pts稼ぐには1ヶ月で……
・総額320000円
・総プレイ時間163時間(誕生日は1日張り付き、非誕生日は1日5時間)
となる。もちろん、この数値は最大効率で稼いだ時の数値であり、本来はさらに金額、プレイ時間が多くなると思われる。
★ポップンが1年間でプレイされた回数と売り上げ
このキャラランキングのすごいところは、全てのプレイに点数が付き加算されていくところにある。これを利用して、ポップンが1年間でプレイされた総回数を概算してみたいと思う。仮定として、全プレイがノーマルモードで行われ、誕生日によるポイント倍増を考えないとする。また、細かい例外(例えば選択不可キャラの担当曲を選曲した場合など)は無視する。ここまで条件を簡略化するとかなり計算が簡単になり、全キャラの総獲得ptsを6ptsで割ればいいことになる(キャラ選択で任意のキャラに3pts、3曲選曲することで任意の担当キャラに計3pts、合わせて6ptsが1プレイで誰かしらに入ることになるため)。全キャラの総獲得ptsは4,399,268ptsなので、約733,200プレイとなる。1プレイ100円だとすると、総売り上げは7億3320万円となる。e-AMUSEMENT Participationのコナミ税は1プレイ36円なので、コナミの取り分は2億6400万円となる。もちろん信憑性は皆無に等しいので鵜呑みにしないでいただきたい。
※ 2018/3/2 5:00 追記
以上の試算は完全に間違っています。ランキングのポイントはその月の対象キャラにしか加算されないことを完全に失念していました。ここに深くお詫び申し上げます。もし仮に誕生月と同じペースでその他の月もプレイされるとしたら上述の12倍の売り上げになります。しかし、そうなるとは考えにくいので実際には数倍程度に収まると思います。
◎最後に
ここまでご覧いただきありがとうございました、また、キャラランキングを走ったプレイヤーの方々本当にお疲れ様でした。筆者も推しキャラで走りましたが、辛かったし、頭がおかしくなりそうでした。
ポップンカードを打ち切って、リソースをなるべく割かずに、キャラ厨からインカムを絞り取ろうという魂胆が見え見えなこのイベント自体、個人的にはプレイヤー側には百害あって一利なしだと思いますし、大嫌いでした。そもそもキャラクターのファン同士を競わせるという行為をポップンの公式が先導して行うというのは、ポップンというコンテンツ自体にそぐわないのではないかなあとさえ思っていました(何様だ)。
しかし、喉元過ぎればなんとやら、キャラクターランキングが終わったということは、次回作のフラグがたったのではないかと思います。ここ数年、ポプキャラ、ポップン自体が低調に推移していると端々で感じてしまいますが、いつか復調して、活気溢れるポップンになってくれることに期待しつつ筆を置きたいと思います。重ね重ねとなりますが、拙い文章をここまでご覧いただき誠にありがとうございました。良きポップンライフを。
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