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【雑記】2ヶ月の独学で保育士試験を突破した話(実技編)

1.いざ実技試験(音楽)

保育士実技試験の科目の1つとして、僕は音楽を選択しました。ピアノを弾きながら課題曲を歌うこの科目は、ピアノの経験があれば圧倒的に有利かのように思えます。(かくいう僕も、ブランクはあったもののピアノ経験者です!)

しかし、そこには大きな落とし穴が。保育士実技試験の音楽は、どちらかというと”歌”のテストなんですよね。だからピアノだけよく弾けても、歌がダメだと受かりません。

しかも、ピアノを経験していたからといって、クラシックしかやったことのない人にとっては、弾きながら歌うのは難しいものです。

音楽の練習をするにあたっては、「ピアノじゃなくて歌のテストなんだ!」というのを忘れないようにしましょう。

※ちなみに試験の要綱では、ピアノだけでなくギターやアコーディオンも認められています。

課題曲として毎回2曲が指定されます。
古いですけど、僕が受けたH28年度を含む、過去の課題曲は以下のとおりでした。

○H28年前期 :「かたつむり」「オバケなんてないさ」
○H27年:「海」「ちびっか・ぶーん」
○H26年:「おつかいありさん」「おへそ」

実は、選ばれる課題曲2曲にはそれぞれ「ポイント」があります。1つは、情緒的で流れるようなテンポで「歌」を楽しむ曲。もう1つは動きのあるテンポで「リズム」を楽しむ曲です。

H28年度でいえば、「かたつむり」が前者、「オバケなんてないさ」が後者にあたります。

つまり、練習するときは「この曲はこんなポイントがあるんだ」というのを意識する必要があります。例えば、「オバケなんてないさ」を流れるように弾いたのでは、面白味がありません。

「オバケなんていないんだもん!」という跳ねるようなリズムと、「だけどちょっと僕だって怖いなぁ」という弱い感情が出る部分を表現して、初めて曲が生きてきます。

①楽譜選び
音楽の練習は、まず楽譜を選ぶことから始まります。ネットで検索すると、保育実技試験にぴったりな楽譜をダウンロードできるので探してみましょう。上での述べた通り、音楽は「歌」がメインです。伴奏はムリせず、自分のピアノの力量よりやや簡単目ぐらいがちょうどいいと思います。また、保育実技試験用のスクールなどに通うと、そちらで何パターンか持っている楽譜をくれたりします。

②伴奏の練習
伴奏は、とにかく弾きこむしかありません。
そして伴奏のキモは、とにかく「リズム」です。例えば、「かたつむりは♪=70」というようにテンポを決めて練習しましょう。おうちにメトロノームない方は、スマホのアプリがお勧めです。僕は、スマホに刺したイヤホンでメトロノームの音を聞きつつ、その上から電子ピアノのヘッドホンをつけて練習していました。(電子ピアノにメトロノームついているならもちろんそれがベスト!)

さらに、このメトロノームアプリは、試験前にイヤホンで頭に叩き込んでおくためにも大活躍ですね。

普段キーボードでしか練習してない人は、音楽スタジオやスクールの個人レッスン用の部屋を借りて、生のピアノに触ることをお勧めします。

また基本的には、どこの試験会場もアップライトピアノが多いと思うので、鍵盤の重さはキーボードよりちょっと感じるぐらいだと思います。
しかし、万が一会場のピアノがグランドピアノの場合、鍵盤の重さはアップライトの比ではないので注意が必要です。


③歌の練習
歌の練習のポイントは「言葉をはっきり出すこと」と「ブレス」だと思います。

言葉は、口を大きく開けることはもちろん、鍵盤に集中しすぎて顔が下を向かないように気をつけます。譜面台の向こうに声を飛ばすぐらいの気持ちで!

そして重要なのが「ブレス」です。楽譜上にブレスの位置がわかるように印をつけましょう。
また、ブレスで特に重要なのが歌いだしです。前奏の最後の音の時点で息を全部吐ききっておくと、歌いだしの最初の音の前に大きく息を吸うことができますので、意識することをオススメします。

基本的に、人間は息を全て吐ききった時が、一番息をたくさん吸えますよね。


④その他、試験当日のマメ知識
ピアノスクールの先生から聞いた情報を列記しますのでご参考までに。

○部屋に入って、イスの高さが合わない場合は、自分にあった高さに調節するのがよい
○(都心の会場は)ピアノの部屋は非常に狭い(1.5~2畳ぐらい?)ので圧迫感がある。
○曲の順番は指定されるが、言えば好きなほうから弾いて良い。
○楽譜は厚紙両面に張り付けてもっていくとよい。クリアファイル類に入れると証明の関係で光る場合がある。紙のままだと譜面台のサイズや角度によってズリ落ちたり折れ曲がったりする。

2.いざ実技試験(言語)

保育士実技試験の科目として、僕は音楽のほかに言語を選択しました。まず大前提は、この科目は絵本の「読み聞かせ」ではありません

お話しを聞かせること=子どもたち(3歳想定)が興味を持ってお話しを聞けるよう、ストーリーを話す科目なのです。しがたって、文章を読むようにお話しをしている限り、この科目で高得点は狙えないんです。

さて、言語科目は、題材となるお話が決まっていて、自分の好きなものを1つ選択することになります。ちなみに、僕の時は次の4つでした。

・おむすびころりん
・にんじん、ごぼう、だいこん
・3びきのこぶた
・うさぎとかめ

※直近の試験の言語課題

・おむすびころりん
・ももたろう
・3びきのこぶた
・3びきのやぎのがらがらどん

僕は「にんじん、ごぼう、だいこん」を選択しました。理由は簡単なのですが、このお話しが好きだからです。

H28年度に実技スクールなどに通って聞いた限りの情報だと、どうやら「おむすびころりん」を選択する方が結構多いみたいでした。理由は不明ですが、人気不人気はあるみたいですね。

いずれにしろ、周りの情報に流されず、自分が好きなストーリーを選ぶのがいいでしょう。そのほうが、本番で楽しくお話しできますからね!

さて、言語の練習方法をご紹介します。

①まずは絵本選び
お話しのベースを知っていれば、自分で台本を作ることも可能ですが、やはり元となる絵本を1つ選ぶのがいいと思います。この、絵本選びも、同じお話しでも選ぶ絵本によって違いがあり、意外と重要なんです。

僕が選んだ「にんじん、ごぼう、だいこん」は、絵本によって微妙にストーリーが違う場合があります。
具体的に言うと、例えば、ごぼうがお風呂に入るけど熱くてすぐに出てしまうくだりがあります。
しかし、別の絵本だと、そもそもごぼうはお風呂ギライで、お湯につからない…なんてものもあるのです。

②台本をつくろう
絵本を選んだら、台本作りです。
語尾や表現など、読んでわかりにくいところは遠慮なく変えてしまってOKです。

例えば、こんな感じ。にんじんが、まだぬるいお風呂に浸かりながら、数を数えるシーンです。

・変更前「にんじんは、じーっとお湯につかっていました。ひとーつ、ふたーつ、みーっつ・・・」
・変更後「にんじんは、じーっとお湯につかって数をかぞえました。いーち、にーい、さーん・・・」

好みや覚えやすさもあるので、もちろん、必ずしも変える必要はありません。
自分がお話ししやすいように、ちょっと表現を改める程度でいいのです。

と、いうことをしながら、台本を完成させていきます。

③覚えよう
台本ができたら、覚えていきましょう。
覚えるポイントは、3つです。

 1.おおまかなストーリーを頭に入れる
 2.お話を覚える(とにかく声に出す)
 3.抑揚をつけるポイントを覚える

1と2は特に説明いらないと思うので省略します。
3が重要で、抑揚(ゆっくりしゃべる、はやくしゃべるなど)は2つの意味でカギとなります。

 1.制限時間(3分)に合わせた時間調整
 2.ストーリーに強弱をつけ、臨場感を出す


僕は練習のさい、普通に「にんじん、ごぼう、だいこん」のストーリーを読むと、2分30秒ほどで終わっていました。

そこで、冒頭の部分や、落ち着いた性格のだいこんのシーンをゆっくり丁寧にすることで、時間合わせを行いました。
また、こうすることでストーリーに動きが出て、面白さがぐっと増します。

④その他、試験のマメ知識

○冒頭にタイトルは必ず言う。ただし、タイトルのみでなく、「これから、○○のお話しをします!」でもOK。
○身振り手振りは、必要以上になくてもOK。意識しすぎると不自然だし、実際は子どもの意識が手の動きに向かう可能性があり、マイナスととらえらえることも。
○子どもに見立てたイスが、左右に1つずつ置いてある。全員に話しかけること前提なので、しっかりと視線(子どもをまっすぐ見るように)を左右に動かす。ただし、やりすぎ注意!
○とにかく笑顔で、言葉をはっきりと出し、楽しんで!!

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