ドイツ生産者物価リポート

2023年9月、ドイツの生産者物価は、前年同月比で14.7%減少し、市場予想を上回りました。これは、3か月連続の減少で、1949年のデータ収集が始まって以来の最も急な減少率です。この急落は主にベース効果によるもので、エネルギー価格の急落が主要な要因でした。

具体的には、エネルギー価格は前年同月比で35.3%も減少し、その中でも電力価格は46.2%も減少しました。中間財の価格も4.2%下落し、金属製品(-11.2%)、肥料と窒素関連製品(-42.9%)、木材製品(-20.8%)などが減少しました。

一方、消費財の一部では価格上昇が見られました。特に食品関連では5.5%の上昇があり、中でも砂糖の価格は84.7%も上昇しました。耐久消費財、特に家具(5.1%)や家庭用電化製品(5.2%)も価格が上昇し、資本財の一部、具体的には機械(6.0%)や自動車(3.9%)も価格が上昇しました。

エネルギーを除いた場合、生産者物価は0.8%上昇しました。月次では予想外に0.2%減少し、8月の0.3%の上昇から逆転しました。

このデータは、高いエネルギー価格の減少が生産者物価指数全体に大きな圧力をかけ、ドイツの生産者物価が記録的な低水準に低下したことを示しています。このようなデフレーション圧力は、景気減速や需要の低迷など、経済の健康に関する懸念を引き起こす要因となり得ます。

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