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楽しい中国語


はじめに

英日・日英翻訳を主な生業にしているわたしですが、時々その他の外国語学習ブームがやってきます。最近何故かほぼ習慣化してしまったのは中国語で、外国語学習アプリDuolingoで発音と作文をゲーム感覚で楽しみつつ、ドラマを観ながら覚えた単語やフレーズを実際の会話の中で聞き取って喜びます。

この記事ではどうして中国語をやってみようと思ったのか、どういう風に学習しているのか、どんな風に役に立つのかもしれないのかを書いてみたいと思います。

中国SF小説『三体』シリーズにハマる

3年前、コロナ禍で閉塞感が広がる中、中国SF小説『三体』シリーズにハマりました。きっかけは当時よく聞いていたポッドキャスト「文学ラジオ空飛び猫たち」「Lobsterr FM」の両方で紹介されていたことでしたが、正直「え、中国のSFって今そんなに面白いの?ほんとかな?」という気持ちでした。

当時はコロナ禍で生活範囲が狭くなっていたことに加え、祖父が亡くなって実家も非常時。そこで少しでも気分転換になるような何かを欲していたのですが、そんなわたしに『三体』は見事にフィットしました。生活に制約はあっても、頭の中は自由。脳みその限界まで想像力を働かせる読書でした。三部作と長編なのも良かったです。と言っても当時まだ第三部の『三体Ⅲ 死神永生』は日本語訳が出版されていなかったので、第三部は英訳版で楽しみました。

『三体』はSF界のノーベル文学賞とも言われるヒューゴー賞を受賞しています。と言っても、SFってことはさておき、この作品は超一流のエンタメ。第一部はミステリ要素もあって謎解きが楽しめます。なのであえてあらすじはご紹介しませんが。

想像力をフルに働かせて読んだので、ドラマ化なんて無理でしょと思っていたのですが、なんと昨年、中国で実写ドラマ化されました。主要キャストの研究者汪淼(ワン・ミャオ)と警官史強(シー・チアン)のバディ感がなかなか良かったです。また、ドラマを観ながら、合間にDuolingoをやると楽しいので細々と中国語学習を始め、連続学習記録が60日を超えるまでになりました。

ちなみに『三体』は今年の春、3月21日(木)からNetflixでも配信予定です。こちらはゲーム・オブ・スローンズのクリエイター、デヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスらによる作品とあって期待が高まります。

予告編動画を見る限り、内容が中国から離れグローバライズされてしまっているのようなのが残念ですが、中国(語)版があるにもかかわらずおそらくは多額の資金をかけて映像化されるなんて中国のエンタメってわたしが知らないだけで実はものすごくレベルが高かったりするのかしら?と思った出来事でした。

孫儷(スン・リー)のドラマにハマる

ドラマ『三体』以前にとんでもなく面白いと思ったのが孫儷(スン・リー)主演の『月に咲く花の如く』です。過酷な運命にもめげず力強く生きる女性を孫儷(スン・リー)が好演。時代は清朝末期。中国の歴史ドラマの過酷さは韓国や日本のドラマ以上な気がします。

同じ孫儷主演だったので観てみようと思ったのが『宮廷の諍い女』です。こちらも清王朝が舞台で、中国版大奥のような感じです。過酷な運命を乗り越えてどんどん強くなる主人公から目が離せません。

さらに今観ているのは、こちら『ミーユエ 王朝を照らす月』です。秦朝の話とあって、漫画『キングダム』の前章とも言える時代なのも楽しいです。中国史上初の女性政治家を孫儷が好演。彼女は男まさりな女性の役が本当に似合います。


Duolingoで中国語学習

今のところわたしの中国語学習はDuolingoの日本語で学ぶ中国語コース英語で学ぶ中国語コースを普通にこなしているだけです。日本語だけでなく英語で学ぶ中国語コースもやっているのは、

  1. 声調やピン音の発音や簡体字の練習プログラムが充実している

  2. 中国語の例文にピン音がふってある

の2点が理由です。中国語から英語に、英語から中国語に文章を変換するメリットは今のところあまり感じていません。

他のアプリを試したこともありましたが、結局Duolingoに戻ってきました。まずは一通り、Duolingoのコースを終えてから次を考えようかなと思っています。

中国語の使い道

中国のゲームの翻訳

自分でも趣味というか現実逃避の一種だなと思っていた中国語でしたが、今年に入って中国語が少しでもできると役に立つ仕事がまわってきました。オリジナルが中国語で、英語に翻訳されたゲームを日本語訳する仕事です。ああ中国っぽいと思ったのは、例えばゲームのレベルやアイテムの名前が漢字の四文字熟語だったりすることで、一応は英語に訳されてはいるのですが、英語だけでなく中国語の漢字を日本語の漢字に当てはめて考えた方が訳語のアイデアが豊かになります。

今回担当したのは翻訳会社がプロジェクトを受注するためのテスト翻訳でした。ゲームのUIは英語になっていても、背景情報はすべて中国語。翻訳会社の人で中国語ができる人が背景情報を英語に訳してくれて、それをヒントにしてUIの訳を考えました。すごく面白そうなゲームだったのでぜひ全体の翻訳を担当してみたいと思いましたが結果はまだわかりません。

ただ今回気が付いたのは、オリジナルが中国語で、英訳されたゲームの日本語訳の仕事には中国語の知識が役に立つということです。今回のプロジェクトを受注できなくても、また同じような機会が巡ってくる可能性は十分あります。

カフェメニューの中国語訳

以前に、インバウンド対応には何語が必要なのかを考察しました。

この分析の結論は、簡単に言えば、まず英語、それから中国語です。英語だけではなく、あわせて中国語でもメニュー翻訳ができれば、仕事の幅が広がります。わたしの中国語の知識はまだまだですが、メニュー翻訳に分野を限定すればかなり短期間でスキルを身につけられるかもしれません。

まとめ

この数年、小説とドラマをきっかけに中国語学習に足を踏み入れました。まだまだ中国語学習の入り口にいますし、Duolingoを細々と続けているだけでですが、もしかするとまた仕事の役に立つ日が来るかもしれません。その日までとにかく楽しく続けられたらいいなと思っています。

また中国、台湾など中華圏のカフェ巡りもやってみたいです。

中国語のおすすめの学習法や、面白いドラマなどありましたら、ぜひコメント欄などで教えてください。お待ちしております。


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