「おまえは感受性が豊かだ」-Y先生のこと《エッセイ》
Y先生のこと。
そして、彼からもらった大切な言葉について。
私の母校は私立の中高一貫女子校だ。
Y先生は、当時高等部の、私の学年を受け持つ英語科の教諭だった。授業は習熟度別で、彼の受け持ちは一番優秀なクラスだったため、実際に彼の指導を受けたことはほとんどなかった。一度、うっかりそのクラスに入ってしまい、質問に答えられず「一生立ってろ」と言われたことは、今ではいい思い出である。
私はY先生に惹かれていた。
振り返ると恋とすら呼べない、恋に恋するような子どもっぽい感情だった。